ジニーの、今日も気まぐれな感じで・・・

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ASKAの歌詞について、ふと思ったこと【リズムに言葉をのせるうまさ】

2020年09月13日 05時39分35秒 | 歌詞を考える
おはようございます、ジニーです。




先日、9月11日にASKAの新曲「幸せの黄色い風船」が配信シングルとして
リリースされました。
すごいなぁ、こんなにポップな曲つくってしまう。
かと思えば、来週はロック、再来週はバラードと連続リリースします。
本当にこの人の音楽的な幅の広さはハンパないですね。

ASKA『幸せの黄色い風船』(Audio Teaser)




でね、この曲を聴いてて思ったんですよ。
ASKAってリズムに言葉を載せるのがうまいなって。
今日の「歌詞を考える」はちょっと趣向を変えて、歌詞の意味ではなく
歌詞そのものの言葉のチョイスに目を向けてみたいと思います。


最近、ASKAは自身のホームページのブログで制作過程を惜しみなく教えてくれます。
今回の3週連続リリースの曲についても、その様子を教えてくれています。
「幸せの黄色い風船」については、まずレゲエ調の曲ができたことが伝えられ、その後に
歌詞ができたという流れで曲の制作過程が伝えられました。
この流れからわかる通り、ASKAの楽曲制作は曲先(メロディーを作って、歌詞をのせる)で
進められることがほとんどのようです。
要は、言葉はあとなんですよね。

そう考えたときに、ASKAの歌詞というのはリズムにのってるなって
感じることがあるんですよね。

例えば新曲「幸せの黄色い風船」のようなレゲエ調の曲、「I’m busy」。
レゲエ調だけあって、全体的に跳ねたリズムなのですが、歌詞が絶妙にリズムに乗って
いるんですよね。

特に感じるのは
【僕はピアノを叩きながら】
という歌詞。

一般的には「ピアノを弾きながら」という歌詞にしそうなところを「叩きながら」という
歌詞をのせています。
ここがね、個人的にツボでして。
「弾きながら」だと「ひーきーながらー」というせっかくの跳ねたリズム感の良さが
伝わりづらくなってしまうと思うのです。

一方で「叩きながら」だと「たったーきながらー」と歌えるため、レゲエ調の跳ねたリズムと
促音である「っ」の詰まる感じが、うまくリズムに乗り、一体感をもって耳に届きます。

「ひっきーながらー」って歌えばいいじゃんと思ったそこのあなた、それはそう、そうだと思う。
でもこの二つの言葉を並べたときに、よりリズム感を伝えるのは「たったきーながらー」だと
感じませんか?
促音の音が伝わりやすいのは後者だと思うんですよね。(語呂の問題もあるかと思いますが)

結果的にそうなっただけということかもしれませんけどね。
ただ、僕はそう感じた。
なんで「叩きながら」という言葉を選んだのだろうって。

他にも探せばいくらでもありそうです。
「今夜ちょっとさ」の【今夜ちょっとさ】の、「ちょっとさ」もレゲエ調の跳ねたリズムに
うまく乗せて、世界観を伝えてるなーと思うし、レゲエ調の曲じゃないところだと
「いろんな人が歌ってきたように」の出だし【そろそろねー】なんて、この言葉以外に
このメロディーとリズム何をマッチさせるのだろう?
と感じてしまうものもあり、なんか勝手に感服してしまうのです。


最終的に「メロディー」と「リズム」と「歌詞」とが三位一体になったところを目指して
制作されるだろうことをイメージしながら聴いていると、やっぱりトータル的にバランスが
良いのは言うまでもなく。
「メロディー」と「リズム」と「歌詞」のいずれかが、どれかの良さを殺してしまうような
楽曲はあんまりないんですよね。
だから耳触りが良いのでしょうし、気持ち良いんだと思います。


果たして本人がそこまで緻密な計算をして作っているかというと、定かではありませんが、
出来上がったものをこうやって紐解いていくと、今回のテーマとした「リズム感」以外でも
造り手の想いがとても感じられます。

アーテイストの方々が適当に曲を作っているなんて決して思いませんが、
これだけ長い間、自分自身の心を虜にするアーティストには、何かそういった気持ちいい音楽を
制作するエッセンスのようなものがあるんだろうなと、いつも感じています。
そして、聴いている曲に対する、自分自身の愛情の深さも同様に感じてしまいます。


結構、自分勝手な推測や見解を並べましたが、
好きなものが好きである理由を考えるきっかけになったので、とても面白く感じ
ブログに備忘録を兼ねて載せてみました。
ここに記した捉え方は僕自身にしか適用されないものかもしれませんが、
なんか共感してくれそうな人はいそうだなと思っています。

ちなみに、今回の「幸せの黄色い風船」では【一斉のせっ!】の部分がリズムにはまって
ポップな曲調を殺さず、楽曲の雰囲気づくりに一躍買っているなと感じました。
これがきっかけでしたね、今回の考察は。


ま、何が言いたいかというと、いい曲だからみんな聴いてね
ってことなのかもしれません。
長文、お付き合いありがとうございました。
コメント
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