おはようございます、ジニーです。
ずいぶん久しぶりになってしまいましたが、またこれやろうと思います。
今回はKinKi Kidsの『銀色暗号』。
2007年に発売されたアルバム「φ」に収録されている曲で、作詞は堂本剛、
作曲は堂本光一という共作の歌です。
そこまでKinki Kidsに詳しいわけではないのですが、この二人で共作する
歌は結構好きで、「愛のかたまり」はファンの中でも名曲として崇められて
いるとKinki Kidsファンの友達に教えられました。
実際、名曲です。
しかし、今回は「銀色暗号」という曲を考えてみます。
個人的にずっと気になっていた曲で、もちろん好きだからというのもあるの
ですが、「暗号」という言葉があると、なんか解きたくなるじゃないですかw
タイトルのインパクトにずっと心惹かれていたところがあります。
そして、ようやく歌詞を考えてみようと思い至りました。
この暗号、絶対に解いて見せる、じっちゃんの名にかけて!!
と、勢いで書きましたが解くような「暗号」ではないと思っています。
・・・すこし言い方が雑だな。
ここでいう「暗号」は二人だけの知る事実(想い)と捉えて見ました。
歌詞はこちらです。『銀色暗号』
今回は、ブロックごとに追いかけて僕なりの見解を書いていこうと思います。
「寒風に あなた放った 言の葉
一瞬ね 四季たちが 揺れて死んだ」
まず、タイトルの「銀色」ですが、雪を表していると思われます。(のちに雪を連想する表現が出てきます)
冬のある場面での物語がこの歌では展開されていくのです。
そして、歌い始めの上記の歌詞。
冬のある日、あなた(彼)から伝えられた言葉。
この言葉は自分自身まったく予期していなかったため、驚いたのでしょう。
その驚きを「四季たちが 揺れて死んだ」と表現しています。
この表現、素晴らしいですね!
とても映画的というか、映像的にその情景が浮かんでいます。
言葉が言葉で説明する以上の情景を与えるって、やっぱり歌詞のなせる技だと思います。
「恐がって 聴けずにいた 未来曲
耳にあて 幼き日々 閉じ込めた
Makeをした アスファルトを 足で撫でた
答え探すふり Fakeryなあたし
唇噛む」
ここはBメロと、Cメロの部分をあえてくっつけて考えてみたのですが、最初に彼が放った言葉に対して
答えを探すぶりをして唇を噛みます。
さらには雪がうっすらと積もる(Makeをした)アスファルトを足で撫でるという焦らし行為にも出てい
ます。
なぜ二つ返事で答えを返さないのでしょうか?
その背景が「怖がって~」のBメロにあると考えます。
彼との恋は、おそらく何かしらの負い目を感じるものなのでしょう。
いわゆる道義に反するような部分がある恋。
だからふたりの未来を連想できずにいるため、そういった類の曲が怖くて(つらくて)聞けないのです。
「いつか幸せな結婚」をする。
幼心に憧れていた未来は、封印するしかなかったのです。
ここで、Aメロ。
そんな道ならぬ恋に未来をあきらめていたところに、彼から未来をともにしようという、いわゆるプロ
ポーズを受けたために、四季が一瞬死んでしまうような驚きを受けたのでしょう。
答えは決まっています。
しかし戸惑いがあります。
受け入れていいものなのか?
自分自身、この恋の未来はないと覚悟していた、その決心を曲げていいものなのか?
一瞬のためらいがあります。
「鮮やかな夜が
零している 銀色 暗号
問いたださないで
壊れるから
交差点ホール
幾千もの傷が Danceする
いまこの時
愛へ恋 焦がす」
サビ、ここで「銀色 暗号」という言葉が出てきます。
今回歌詞を考えはじめてからずっと気になっているんですが、「銀色暗号」じゃなくて「銀色 暗号」なん
ですよね。
スペースが入っているんです。
そして、このサビの歌詞。
僕はこういう解釈をしてみました。
「銀色」と「暗号」はそれぞれで受け取ったほうがいいのではないかと。
つまり、鮮やかな夜の空から降る雪=「鮮やかな夜が零している 銀色」
鮮やかな夜に彼が零した言葉=「鮮やかな夜が零している 暗号」
こう捉えると、空と彼は極めて近しい存在となります。
私にとって、「近くてとても遠い存在」。
彼は答えを迫ります。
しかし、サビ前の歌詞の通り、私には葛藤があります。
すぐに返事をできない理由があります。
でもね、気持ちは大きく揺らぎます。
愛へ恋焦がすのです。
何人もの人が行き来(DANCE)する交差点ホールでの一場面。
いや、この傷は自分自身が心に抱えているものかもしれません。
フラッシュバックする過去の傷が、ざわめき、返事をためらわせている。
そんな気がします。
「「綺麗だね...。」
初めて云われた時間
心臓が
高鳴ることを覚えた」
ここは、彼との初めての夜のエピソードとして考えるのが一番合っているのかなと思います。
彼に対して、自分の恋の本気に気づいた瞬間なのでしょう。
「愛が時代に塞がれて
声失くしても
孤独の次に咲き誇る
笑顔捧(あ)げる」
「愛が時代に塞がれる」とはなにか?
やはり時代にそぐわない愛の形と捉えるのが自然でしょう。
前述のとおり道ならぬ恋ということの理由付けにもなります。
では、孤独の次に咲き誇る笑顔とは?
この部分の時系列は、1番での時間より遡った二人の恋の始まりを場面にしていると考えました。
つまり、恋にしてはいけない関係の二人が恋に落ちた。
もちろんそれは公言できないし、時に孤独を強く感じる恋になる。
ただ、自分には自信があった。
その孤独を打ち消すほどの、笑顔・温もりを彼に捧げることができると。
むしろ、自分にできる彼に対する一番の安らぎがこれだったのかもしれません。
「鮮やかな夜が
零している 銀色 暗号
隣で眠る あなたさらう
夜が明ける頃
空へ還る 銀色 暗号
どうしてだろう
涙 止まらないよ...。」
この恋は道ならぬ恋。
彼には帰る場所がある。
夜が明けると彼はその場所に帰っていく。
いつまでも一緒にいたいと願うのに、夜明けとともに雪とともにあなたは帰っていく。
わかっていても、自分の立場を自覚してしまい。
やはり孤独を感じてしまう・・・。
「鮮やかな夜が
零していた 銀色 暗号
一度きりの
あの日とふたり
そのふたりだけが
唱えられる 銀色 暗号
誰も知れない
愛は永久に響く」
ここで、また僕を悩ませる歌詞が出てきました。
「一度きりのあの人ふたり」とは完全に過去の二人を指していますよね。
「そのふたりだけが唱えられる銀色 暗号」とは何か?
よく見るとね、最後のサビだけが「零していた」と過去形なんです。
つまり、1番での場面は昔の話になっている。
あの瞬間、私と彼はそれぞれに決断をしました。
それは一緒になること。
たとえ、誰に知られることなく、祝福されることなくとも二人でいることを選んだ、という結論。
この愛は二人だけのものなんです。
だから「暗号」なのでしょう。
この先、同じような雪に日にふたりは思い出すのかもしれません。
同じような雪の日に、一緒になることを決意したという「あの日」を。
「堕ちて 堕ちてく...
あなたのすべてに...
愛へと昇る...
愛へと成る。」
道ならぬ恋に、彼に堕ちていく。
しかし、その恋は愛へと昇華した。
歌詞全体的に後ろ向きな表現が多いため、「道ならぬ恋」を連想せずにはいれませんでしたが、きっと
このような恋がテーマだったから、表現がそのようになっていったのでしょう。
またメロディーも世界観を一層引き立てています。
本当に、歌詞とメロディーとの調和が素晴らしい。
完璧な世界観を演出しています。
歌詞の中ではずっと「愛の言葉」=「暗号」と解釈してきたのですが、一か所だけ、最初だけ「言の葉」
と言っています。
ここだけは暗号はなかったのですね。
気持ちの宿った、その時その場所でしか感じることのできない魂の宿った言葉だったのでしょう。
だから僕は「プロポーズ」だったのかなと感じました。
(考察する中で「言の葉」は別れの言葉だったのかなと思う時もありましたが、たぶん違うと考えなおし
ました)
行間を読ませる歌詞だったので、非常に考察が難しかったです。
熱心なKinki Kidsのファンの方から、そんな意味の歌詞ではないと突っ込まれてしまうかもしれませんが
あくまでも僕の、僕なりの考察なので、ご容赦ください。
しかし、読めば読むほどいろんな考えを呼び込む歌詞です。
本当に暗号のようですね。
本当のところは堂本剛くんしかわからないのでしょうね。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。
また、いろんな歌詞を考察していこうと思うので、暇つぶしついでに読んでやってください。
でわ、また。
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どこかで、剛君が光ちゃんへの想いをかいたとみたので、それも、含めて一緒に解釈してみると…個人的にはさらに意味の多い歌詞になりました。
なんとなく『銀色 暗号』で検索して、このブログにたどり着きました。とても納得できたし、自分が思っていたことで合っているんだと確信できました。ありがとうございます。
はじめて聞いた時からこれはキンキキッズふたりのことだなと思っていました。
愛とか恋という意味だけでなくて、信じられるただひとりの人、その人への想いがこの歌詞に込められているのかなと思いました。それが暗号なのかなって。うまく説明できなくてすみません。
また、キンキキッズの曲で歌詞を考えていただきたいです。