楢篠賢司の『人間とは』

人間とは何かを研究しています。現在は経済学を自分のものにしたいと目下勉強中です。

格差はやがて経済を崩壊に導く Ⅳ

2011-12-22 06:45:31 | Weblog

本来貨幣量は交換機能を念頭に置いた場合はその社会に適した量が決まっています。ご存知のようにその量を超えた貨幣が市中に出回れば当然貨幣に対し労働の価値が上がっていきます。ここでは労働1に対し貨幣量が2であればそれに見合う貨幣価値がやはり1になっていきます。つまり持っていたお金が半分の価値しかなくなるわけです。それをインフレというのはご存知じだと思います。

 しかしまだこの段階でCと同じように保存機能を働かせて交換にまわさず手元(銀行に預金する)に置いた貨幣が社会の失業率を悪化させる手前であれば、社会に不足した貨幣量を補えばいいわけですから、今の現実社会のルールに照らせれば数パーセントの人が保存してしまった貨幣を、また社会に呼び戻せば、不足した貨幣をまた社会に戻せるわけです。そして社会には以前と同じように貨幣が充足されていくわけです。

 このような方法を取らなかったなら失業者の増大から社会不安が増大し、いわゆる金持ちという人達も安心して住むことができない社会になってしまいます。失業こそ社会の治安に対する最大の敵です。