楢篠賢司の『人間とは』

人間とは何かを研究しています。現在は経済学を自分のものにしたいと目下勉強中です。

日本版アラブの春は来るのだろうか Ⅳ

2013-10-23 06:23:05 | Weblog
  私の手元にある朝日新聞の4月5日の朝刊記事『金持ち天国 タックスヘイブン』を取り上げてみよう。ここまでアラブの春Ⅲの続き
 
 つまり本来の経済の正常なあり方は、各自の労働で作り出した商品を貨幣(お金)を通して交換をする。「新 AEの関係)参照 ただこのように書くと人間が幸せになるため、社会を発展させるためには単なる交換機能だけではなく投資という役割が必要であり、資源開発、新技術の開発、または医療技術を進歩させるためにはより貨幣を必要とする、ぎりぎりの貨幣発行では新しい文明・文化は育たないと私も考えます。
 
 しかし現在の投資をみていると人間社会をより幸せにするということよりも、より利益を得たいために投資をしていると見得てくる。つまりそこには人間社会の幸せより自己の欲望から自己の有り余る(実際は数字の羅列を多くしている)資金を動かしてより利益を上げるということであり。そして金さえあれば政治さえ動かすことができる。それが現在の社会が持つ投資のあり方ではないかといえる。

 そこで4月5日のアサヒ新聞朝刊「金持ち天国 タックスヘイブン」の記事になります。副題として「秘密フアイル入手」となっています。少し記事を引用します。

 カリブ海に浮かぶ島々は、タックスヘイブン(租税回避地)として知られ、節税やマネーロンダリング(資金洗浄)目的の巨額の資金が世界中から流れ込んでいる。ベールに包まれてきた取引。その実態を明らかにする250万もの秘密の電子フアイルが報道機関の手に渡った。その中には、フィリピンの故・マルコス大統領の娘や、ロシア副首相の妻、オリンパス粉飾決算の協力者らの取引記録がある。

   『租税回避 世界から2000兆円』
 英領バージン諸島、ケイマン諸島などに登記された12万を超える数の企業やファンドに関する膨大なファイルを入手したのは、米国ワシントンDCに本拠を置く非営利の報道機関「国債報道ジャーナリスト連合」(ICJC)。朝日新聞を含む各国の報道機関とともに半年以上をかけて分析を進めている。中略 世界中の大金持ちがタックスヘイブンに保有する金融資産の総額は少なくとも21兆ドル(約2千兆円)多くの場合は合法的な国際取引に利用されるが、脱税や粉飾決算、資金洗浄の温室となっているとの批判が根強い。企業情報がほとんど公表されず、カネの流れが見えづらいため、日本や欧米の国税当局も手を焼いているのが実情だ。引用終わり

 ただ私が書くことは脱税の資金がどうのということではない。脱税・マネーロンダリング・粉飾決算で得た闇資金も現在の法律に照らして、悪といわざるを得ないが。多分スイスの銀行にもこれに劣らずお金が積まれているのではないだろうか。それを明らかにするのには世界中の国債残高・負債残高と市場に出回っている貨幣を足し、数字上からどの位のカネが漏れているかと言うことになるが。全てが秘密のベールに包まれている。

 なぜベールに包まなくてはならないのか、これ等の交換機能から外れたマネーがあることで市中の貨幣(お金)が不足し経済が動かなくなる、つまり不況ということになる。このような余分の貨幣を市中に戻せば何も国債を発行しなくても済むのではないか。ここにカネにものを言わせ政治を握っている少数の人達が、現在の政治が擁護している自由の名の元に好き勝手なことをやっていると私には見得てならない。


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