オーストラリア ヒロシのリタイヤ日記

1994年からメルボルン在住のヒロシです。留学後に現地で就職、国際結婚、2020年、55歳からリタイヤ生活。

ジロングの国立羊毛博物館(National Wool Museum)

2024年10月14日 17時59分00秒 | 日本社会

今朝は7時半に家を出発。妻の通勤の車に載せて貰って、妻の仕事場の近くの駅で降ろして貰いました。

今日の行先は、メルボルンから南西に80キロ程行った所にあるジロングという町です。メルボルンの中心街からVラインという列車で1時間ちょっとの所にある街です。

このジロングという町は、ビクトリア州ではメルボルンに次ぐ第二の街で、、、しいて言えば東京と横浜の様なものです。ただし、ジロングの人口は30万人程ですから、、、メルボルンの520万人に比べると、、、かなり小さい街です。

今日の目的は、明日のアルバイトの現場確認と、ジロングの観光です。折角出張で知らない街に来たのですから、、、観光客になったつもりで、観光地巡りをしました。

まず言ったことろは、ジロングの波止場、海水浴場やマリーナ、次にジロング庭園、そして、国立羊毛博物館(National Wool Museum)です。

どうして国立羊毛博物館なのか、、、? 実は僕は日本で地方の私立大学を卒業した後、新卒で就職した会社は地元の毛織物会社で、、、原料となる羊毛については、多少は勉強したのです。

毛織物とは、、、羊毛を糸にして、その毛糸から作った織物で、、、僕の就職した会社は商社(確か伊藤忠商事)から糸を買って、婦人服地を作って、ワールドやオンワード樫山といったアパレルの会社に売っていた会社でした。

原料となる毛糸{羊毛、ウール)はオーストラリアから仕入れていたので、、、その頃からオーストラリアとは接点があったのでした。

入社してから数か月間の研修期間中には、様々な工場へ見学に言ったり、バンを運転して糸を工場に運んだりしたので、40年ほど前の日本で、羊毛から生地になる工程を見たのです。

ここジロングは当時オーストラリアの羊毛産業の中心地だったようで、昔、羊毛の倉庫、兼、羊毛市場が開かれていた建物が羊毛の博物館になったのでした。数年前にジロングに羊毛の博物館があると知った時から、いつかは行ってみたいと思っていたのです。

因みに世界で最高の値段がついたのは今から30年程前の1995年、ジロングの羊毛市場で日本のアオキインターナショナル(現アオキホールディングス)が買った1キロ103万円の羊毛が、今でも世界最高値だそうです。

羊毛は、、、細くて長い程価値が上がります。細いのは生まれて間もない子羊の毛で、、、羊が年を取るにつれて、毛の直径が太くなり、、、硬い毛になりますから、、、値段が下がります。

現在、オーストラリアの主な輸出品は鉄鉱石や石炭などの鉱業ですが、、、1980年代までの150年間は羊毛や小麦粉といった農作物が主要な輸出産業で、、、オーストラリアの富は羊が作ったと言っても過言ではないようです。

その博物館では、、、羊の農場から始まって、毛刈り、そして羊毛から製糸、そして糸から織物やニット(編んだ物)になる工程を製糸機械や紡織機械を展示して紹介していました。

毛織物産業が斜陽化した原因は化学繊維、つまり、ポリエステルやアクリルなどの石油を原料にした化繊は安く出来る為に、天然素材である綿、麻、羊毛、絹を駆逐してしまったのです。そして、賃金の安い発展途上国に製糸工場が作られるようになると、日本やオーストラリアの製糸工場は閉鎖してしまったのでした。

僕の就職した毛織物会社はバブルの時は従業員が20人程で売り上げが30億円と業績が良かったのですが、、、バブル崩壊後は業績が悪くなり、、、僕が退社してから10年後くらいに倒産してしまい、、日本の実家へ帰った時に、以前働いていた会社の前の道を通ったら、、、住宅地になっていました。

この会社は典型的なブラック企業で、、、家に帰れるのは夜の9時か10時が普通で、仕事がなくても仕事をしているフリをして、出来るだけ遅くまで会社にいることが大切な会社でした。

当然、そんな会社は出来るだけ早く辞めるが勝ちだと思いましたから、さっさと会社を辞めました。でも、もしその会社の居心地が良かったら、、、今でもその会社にいて、あくせく働いていたのでしょう。なので、、、その会社には感謝しかありません。その会社がブラックだっかからこそ、、、僕は今日、ジロングを観光して、ホテルでブログを書くことが出来るのです。

僕の持っているウールの下着は冬の寒い日や、スキーに行く時の必需品で、、、運動して汗をかいても暖かくて、肌触りが良いです。寒い冬になっても全くといって良いほど風邪を引かない原因の一つは、、、ウールの下着を着るからといっても過言ではないと思います。

「私はユニクロのヒートテックよ。」と思ったアナタ。僕もヒートテックを持っていますが、、、着心地、暖かさ、吸汗性、全てにおいて、ヒートテックは、ウールの下着には全くかないません。

多分ですが、、、ユニクロの柳井社長も、冬に着る下着はヒートテックではなく、、、ウールではないでしょうか。ウールの欠点といえば、、、値段が高いことと、耐久性が化繊に劣ることです。

 

今日は携帯電話の充電コードを忘れてしまったので、グーグルマップを使いすぎて、携帯電話の電池がなくなってしまい、折角撮った写真を載せることが出来ませんが、、、(この記事は持ってきたパソコンで書いています。)明日、家に帰ってから載せます。

それでは、明日もこのブログでお会いしましょう。

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