水彩画教室で出掛けた名古屋商人の聖地・四間道(しけみち)で見かけた民家の軒下に吊るされた竹製の花鉢を描きました。竹を輪切りにして作った鉢にシクラメンが揺れています。絵は10号サイズです。
この鉢と出会ったのは約10年前。今回と同様、教室のスケッチでした。
下に掲載した2枚の写真のうち、1番目がその時のものです。SDカードの記録では2007年4月26日。黄色や白のパンジーが5本の竹筒の鉢からこぼれんばかりに咲いています。白壁の土蔵や格子戸の町屋が並ぶ通りにマッチした風景に、民家の主の心遣いを思い感動したのを覚えています。
2枚目が今回(2月22日)の写真。シクラメンが咲いていますが、冬季に鮮やかな色彩りを見せてくれていただろうシクラメンも、開花の峠を過ぎて花数が少なくなっているのは仕方がないでしょう。
ただ、驚いたのは10年の歳月が過ぎて竹が多少色あせ、割れ目が入って紐が巻かれていますが、まだまだ活躍してくれそうなことです。花の管理を含めて民家の主の優しさの表れと思いました。
描きながら実際の風景を2カ所手直ししました。
ひとつは大きく描いた手前の鉢のシクラメンの花数を増やしたこと。冬の間を咲き続けた花も、最後の1本が残った段階でした。寂しいけど増やすよりも、1本だけを描く方がいいのではないか、と迷いましたが結局3本にしてしまいました。
もうひとつは、花の中にさしてあったウサギの人形。真っ白だし後ろ姿だったので、描き入れるのをやめようかと思いました。でも、ミッフィーの生みの親だったオランダのディック・ブルーナさんが89歳で亡くなったニュースを思い出し、ミッフィーでなくてもウサギは入れようと、服を着たうさちゃんにこちらを向いてもらいました。
2007年4月の様子
2017年2月の様子