レフティやすおの新しい生活を始めよう!

50歳からが人生の第二段階、中年の始まりです。より良き老後のために良き習慣を身に付けて新しい生活を始めましょう。

左利きでも万年筆は使えます。『レフティ生活 万年筆編』―左手書字の研究

2012-02-08 | 左利き
しばらくぶりで、左手書字について書いておきましょう。
あまりにもほったらかしですからね。

(前回の【左手書字考】-左手で字を書くために(その3)-の記事)
2011.4.21 左手で(それらしい)字を書く方法(左手書字考)1ペンを持つ手の構え

左手書字研究ファン(?―そんな人おるんかい!? ファンとは呼ばないでしょうけれど、必要とする人は少なくないようです。)の皆様にお役に立つだろうサイトを紹介します。

「左利きでも万年筆は使えます。」という「Mag」さんのサイトです。

『レフティ生活 万年筆編』

左利きで万年筆を快適に使うための情報を掲載中!
というものです。
ブログもあります。
左利きで使う万年筆情報
左利きの管理人が使う万年筆の数々を紹介するブログです

この「Mag」さんのサイト『レフティ生活 万年筆編』を見てゆきますと、
左手で万年筆を使って字を書く方法には、二つの方法があることがわかりました。

【左手で万年筆を使って字を書く方法】

(A)(左手で書くために作られた)左利き用万年筆を使う
(B)(左手で書くのに不都合が起きないような)持ち方を工夫する


これは、万年筆に限らず、どんな筆記用具でも言えることではないか、という気がします。

要するに、次の二つの方法でしょう。

【左手で字を書く方法】

(a)左手でも書きやすい筆記具を選ぶ
(b)持ち方を工夫する


 ・・・

では、サイトのほうを見てゆきましょう。

まずはご自分で使っておられる万年筆の紹介から。

「左利き用」としては、「プロフィット21レフティ」をお持ちのようです。

・セーラー万年筆 レフティ(左利き用) プロフィット21 細字(F) 11-2023-220


でも、今ではどんなものでもそれなりに使えるようになられたご様子。

それには一つの秘訣があります。

それはご自身が苦心の末に“開発”し、身に付けられた方法です。
それは「持ち方を工夫する」方法です。

ブログでも書かれていますが、私なりにまとめますと、従来の左利きの人の場合の代表的な持ち方としましては、

(1)右手の持ち方のオーソドックスな持ち方の裏返し―鏡像である持ち方。
(2)横方向から押し書きするような持ち方
(3)手首を曲げ、巻き込むような鉤型の持ち方

があります。

それぞれ、時計の針に見立ててだいたいの目安として、右手標準型を「5時」、その反転した鏡像である(1)を「7時」(2)を「9時」(3)を「11時」といったふうに呼ぶことにしましょう。

管理人のMagさんの研究によりますと、ペンを持つ軸方向が(ペン先を中心にして)、
数学用語で言いますと、第一象限(時計の針の位置で、0時(12時)から3時)から左回り(時計と逆回り)に、第二(9-12時)・第三(6-9時)・第四象限(3-6時)へと進むにつれて、「文字は書きやすくなる」というのです。

左利きの人の持ち方で言いますと、(3)「11時」より(2)「9時」、(2)「9時」より(1)「7時」、(1)「7時」より右手標準型の「5時」となります。

これが重要なポイントでしょう。

この「最も書きやすい位置」というのが、「右手でペンを持つ位置」だという事実です。

これが「文字は右手で書きやすくできている」と言われる所以でしょう。


そして、Magさんはこれを発見し、この方向にペンを持つ持ち方を訓練し自分のものにされた、というわけです。

左手で自然にペンを持ちますと、「/」こういう角度になります。
逆に右手で持ちますと、「\」こういう角度になります。
そうではなく、左手でペンを「\」こういう角度に持つということです。

この持ち方は、単に万年筆での書字に有効というだけでなく、ボールペンといった他の筆記具でも効果がある、ということです。
これは知っておくとよいでしょう。

ただし、この方法は通常の持ち方とは大きく異なりますので、身に付けるまでにかなりの訓練が必要とのこと。
その点はお含み置き願いたいものです。

 ・・・

私の推奨するものとの一番の違いは、指先の動きで書くのではなく、「手」で書くのだ、という点でしょう。

私なりに説明しますと、「ペンを持つ手の指を動かすのではなく、ペンは手に固定したまま腕を動かす」書き方です。
ゲームセンターのUFOキャッチャーの位置を変えるように、手を腕ごと移動させるイメージでしょうか?

私が従来おススメしているものは、
時計で言いますと、「6時」に近い方向―正確には「6時から7時までの間で、限りなく6時に近い位置」にペン先を持ってゆきましょう、ということです。

そして、基本的には指の屈伸を使って書く
(もちろん大きく見れば、身体全身・肩から先・肘から先・手指を総合的に使って、ということですが。)

横画は、ペン先を右横に押すのではなく、横に滑らせる感覚で書く、ということです。

図示しますと―

 ⇒ ⇒ ⇒(横に滑らせる感じ)
↑ ↑ ↑(ペン先の方向:「6時」)

*参照:
左手で字を書くために―レフティやすおの左利き私論 4―
左手で字を書くために(その2)実技編―レフティやすおの左利き私論 4―

因みに私が愛用している万年筆は、「PARKER 45 CT」の左手用。

普通のものは、ペン先の紙に接する部分が「点(・)」です。
これはペン先が(/)のように左側に斜めにカットされている(left-handed nib)ため、左手でペンを左斜め「/」(「7時から8時ぐらい」)の角度で持つと、接する部分が「横線(-)」になります。
「横線(-)」の状態で接しているため、左から右へ押すように書く横画でも、そのまま横に滑るようにスムーズに書き進めることができます。

ただし、接する部分が「横線(-)」のため、縦画は「横線(-)」の幅だけ太くなります。
ちょうど「明朝体」の文字のように、横画は細く、縦画は太いものになります。


他にも、ペリカンのLタイプ(左手用)やその他のメーカーの廉価版の、多分子供の練習用と思われるものを持っています。
これは、左手の親指・人差し指・中指の三本指で保持するときの位置が自然と身に付くように、くぼみがつけられています。
ペン先も微妙に傾いているように思います。

ヨーロッパはやはり万年筆の文化のお国柄のせいか、子供の練習用に廉価(1500円程度でしょうか)な万年筆が売られています。
そして、当然のごとく左手用も用意されています。
この辺はやはり文化の違いを感じさせます。

*参照:『レフティやすおの左組通信』
左利きphoto gallery〈HPG6〉左手/左利き用文房具(筆記具・定規・その他)

・NewペリカノJr.Lタイプ(左利き用) ブルー
・NewペリカノJr.Lタイプ(左利き用) レッド

(画像:左からPelikano、Platignum、愛用のパーカー万年筆とそのペン先拡大図)

 ・・・

私の方法とは若干の違いはありますが、方向性としましては、ペン(筆記具)の方向を右手で書く時の方向に近付けよう、ということです。
そのために具体的に採る行動には違いが出ています。

今のところ、左手書きに「この書き方が正しい」というものはない、と思います。

みな試行錯誤しながら、ふさわしいと思われる方法を模索している、というのが現状です。

なぜ未だにそういう段階かと言いますと、「書」や「習字」といった字の書き方に関するお偉い先生方が「字は右手で書くものだ」という固定観念にとらわれて、右手で書く方法しか研究して来なかったからです。

仕方なく、私のような素人がない知恵を絞って考えたり、あるいは、この方のように独力で工夫して自分なりの方法を編み出したりしている最中なのです。

ぜひ、専門家であるお偉い先生方のお知恵を拝借したいものです。


※本稿は、ココログ版『レフティやすおのお茶でっせ』より
「左利きでも万年筆は使えます。『レフティ生活 万年筆編』―左手書字の研究」を転載したものです。
(この記事へのコメント・トラックバックは、転載元『お茶でっせ』のほうにお願い致します。ただし承認制になっていますので、ただちに反映されません。ご了承ください。)
--
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『三月は深き紅の淵を』恩田... | トップ | 2月10日は「左利きグッズの日... »
最新の画像もっと見る

左利き」カテゴリの最新記事