尖閣すでに戦争状態 中国機「攻撃動作」6月に複数回 空自機を正面から威嚇
軍事ジャーナリストの世良光弘氏は
国軍艦の領海侵犯と同じように、空でも少しずつステップアップして、
それを常態化させる狙いだろう。
空自機はミサイル攻撃を避ける『チャフ・フレア・ディスペンサー』
(ミサイル誤誘導装置)を使ったようなので、
パイロットの負担は相当だったはずだ。
このまま放っておけばエスカレートして、
空自機が撃墜される事態も起きかねない」
中国機の暴挙は、元空自航空支援集団司令官、
織田邦男元空将が6月28日、
インターネットのニュースサイトに
「東シナ海で一触即発の危機、ついに中国が軍事行動」
という記事を発表し、産経新聞や毎日新聞が29日、
防衛省幹部らの証言を加えて報じ、一気に広まった。
萩生田光一官房副長官は同日の記者会見で
「17日に中国軍用機が南下し、自衛隊機がスクランブル発進をしたことは事実」
としたうえで、「攻撃動作やミサイル攻撃を受けたというような事実はない」
と説明した。
ただ、産経新聞は30日朝刊で、政府関係者の「あれだけの距離に接近したのは前例がない」とのコメントに加えて、以下のように伝えた。
《空自機は中国機の周囲を大きく回り込み、
後方から真横につけるポジショニングを試みた。
中国機パイロットの顔が見える位置から信号射撃などを行い、退去を呼びかけるためだ》
《中国機は想定外の行動に出る。空自機に対し機首を向け、正面から向き合う体勢をとったのだ。織田氏は『これはいつでもミサイルを撃てる戦闘態勢で、事実上の攻撃動作といえる』と指摘する》
《空自機は不測の事態(=空中戦に巻き込まれるなど)を避けるため同空域からの離脱を図ったが、中国機はこれを追尾。空自機は敵機のレーダー誘導ミサイルなどを撹乱する装置を噴射しながら危機を脱した》
何と、こうした事案は6月に入って複数回発生しているという。
緊張状態が高まっているのは空だけではない。
中国海軍のジャンカイI級フリゲート艦が6月9日、沖縄県・尖閣諸島の接続水域に侵入したのだ。中国の軍艦が尖閣周辺の接続水域に侵入したのは初めてで、約2時間20分も航行した。
さらに、中国海軍のドンディアオ級情報収集艦が6月15日、鹿児島県・口永良部島の西方海域の日本を領海を侵犯した。同艦は約1時間半も領海侵犯を続けた。
日本の領土・領海・領空を守る自衛隊の現場は、極度の緊張感を強いられているようだが、参院選では浮世離れしたような議論もみられる。
共産党の藤野保史政策委員長が26日のNHK番組で、「軍事費が初めて5兆円を超えた。人を殺すための予算でなく、人を支えて育てる予算を優先させていくべきだ」と発言して、引責辞任に追い込まれたが当然だ。同党は綱領に「自衛隊の解消」を掲げ、沖縄からの米軍基地撤去まで主張しているが、一体、国民の生命と安全をどうやって守るつもりなのか。
日本の安全保障論議のひどい現状を、カエルの世界に例えた小説『カエルの楽園』(新潮社)がベストセラーとなっている作家の百田尚樹氏は29日、自身の短文投稿サイト「ツイッター」に、「いよいよ中国が軍事行動を取り始めた」と書き込み、こう続けた。
「軍艦の接続水域侵犯および領海侵犯から、どんどんスピードが早まっている。それなのに、マスコミはなぜ騒がない! 『カエルの楽園』をそのままなぞるつもりか!」
「中国はとてつもなく恐ろしい国だということを、なぜテレビは言わない! 中国は第二次世界大戦前のドイツに似ている。今も多くの人は戦争なんか起こらないだろうと思っている。しかし、第二次世界大戦が起こる一年前も、こんな大戦争が起こるとは誰も思っていなかったのだ。戦争は突然起こる」
今回の参院選では、現実的脅威を見据えた安保論議が必要だ。政府も国民も「国防」に対する意識と覚悟が求められることになる。
前出の世良氏は「(現場が脅威と感じた事案は)いつどこの空域で何があったか『5W1H』(=When、Where、Who、What、Why、Howの略)をハッキリさせる必要がある。取り返しがつかないことになる前に、日本政府は中国に対し、(領土・領海・領空を守り抜く)断固とした態度を明確にすべきだ」と警鐘を鳴らした。
今、世界はどうなっているのだろう・・・
戦争を知らない世代が増え、世界中のあちこちで紛争が勃発し怒りが爆発している。
イスラム国によるテロで、又、尊い人命が奪われしまった。生命を何だと思っているのか・
平和で平穏な日々は、駆け足で去っていくような気がして戦慄が走ります。
日本は今、参議院選、都知事選真っ只中だけど、私たち日本人は余りにも暢気過ぎないだろか?