延長コード

落ちこぼれなんて言うなよ
俺が言われてるみたいで
殴りたくなんだ

何やってもうまくいかないって
いつも浮かない顔

でもさ
自信なさげな弱腰の少年を
うまく演じてんじゃん

自分を変えるのに必要なのは
不安材料と
希望に似た光だと聞いた

前者は
有り余るほど持っているようだから
問題ない
あとは光だね


あいつの明るさと
お前を繋げりゃいいじゃん
でもちょっと
距離が長いなぁ


延長コード持ってこい
それで繋いでやる

あいつとお前を繋ぐとき
多くの人を巻き込むだろう
そうしてみんな
繋がるんだ

自分を責めることしかできない
そんな人と一緒になるんだ

それで
お前の不安と
あいつの光を
わけていけばいい




だから
延長コード持ってこい

目には見えない
虹色のコードを持ってこい


たった一本で
みんな繋がる
　
　
　　

なんちゃって

君はどんな花よりも綺麗で
瞳は
ダイヤのように輝いている
月夜に舞い降りた
天使のようだ

なんちゃって
ダイヤも天使も
見たことないっつーの

なぁ
うさんくさいことはやめにしよう
綺麗好きな言葉も
別に必要じゃない
ロマンチックな景色もさ
どうせ無関係なもんだ
　
金より愛だ
愛があれば何でもできる

なんちゃって
全財産が消えたことはないし
愛を失ったこともないので
どっちがどれだけ大事か
正直わかんないです

だから
責任もてないことは
言うのやめたんだ

ねぇ
うさんくさいことはやめにしよう
そのうそ臭い
善人気取りの笑顔も
きっと無駄
必要ない


正直に生きてりゃいいのよ

自分の何十倍もある壁にぶちあたったら
引き返せばいいんだ

難しいだろうけど

正直に生きてりゃ

きっとうまく笑えるようになる




そう願ってみても
いいと思うんだ

でかけましょう

あの人はすごい
この人は優しい
人を羨むことしかしないで
その人を自分に置き換えて
ひたすら妄想

あぁつまらん


あいつはブサイク
こいつは最悪
気分がのらない日には
人の悪口しか言えないで
こうはなるまいと
ひたすら言い聞かせる

あぁ
己こそが最悪だ


誰かの服を着て
誰かの帽子をかぶり
誰かの靴を履いて

そんなめちゃくちゃな格好はするな
みっともないったらありゃしない

誰の真似もすんな
君は君でいい

憧れるななんて言わない
だけど
あの人もこの人も
大した態度とるくせに
別に大したことないんだ

だから

自分の色した服を着て
心地のいい帽子被って
履き慣れた靴履いて

さぁ
出かけましょ
　
自分になって
出かけてみよう
　
　

変な仮面

焦んなくていいよ

頑張らなくていいよ

無理しなくていい


長年生きてれば
答えのないことも
出てくるだろう
叶わぬ夢を
見ることもあるだろう

それが当然

それでいいんだ


何もかもが完璧で
欠けてるものは何もない
その方が
気持ち悪いでしょ


焦んなくていい
頑張らなくていい
無理しなくていいよ

なのにどうして？

笑えない日は
笑わなくていいのに
淋しい時は
淋しいって言ってくれていいのに

どうして
そんなに顔を作るの

ぎこちないその表情を見てると
時々
誰と喋っているのか
わかんなくなるよ


ねぇ
答えのない問いをぶつけてもいい
叶わぬ夢を見てもいい

　　　　わかってくれたなら
　　　　自然な顔を見せてよ

　　　　変な仮面は
　　　　捨てちゃって





　　　　　　お願いだよ

　

ちょっとの不安が 丁度良い

辛い

暗い

ずるい

未来


そんなもんを
目指しているの？


もしかしちゃったりして
それも運命だと
認めちゃってる？



ねぇ
そんなもん壊しゃいい



一寸先も見えない
濃い霧に包まれてたって
歩いてりゃ
どっかへ辿り着くだろうがよ


何にも見えない

不安がいっぱい

期待もいっぱい

そんな将来

これが丁度いい



気楽過ぎると

気が抜けんだ
　
　

食わず嫌い

人もものも
食いもんのように好き嫌い言って
文句ばっかり
食わず嫌いもあっただろうに

たまたま座ったこの席の
となりのトナリのあの人も
どっかでつながってんだよなぁ
お互い必要な存在じゃなくても
つながってんだよなぁ

わかっちゃいるけど
どうしたって態度が変わってしまう

あの子には微笑み返し
あいつとは睨み合い
でも

差別じゃなくて区別だよ
悪いようにはとらないで

顔の善し悪しで決めてるわけじゃないけれど
好き嫌いってでてきちゃうもんだ

ごめん
頑張ってもにっこりなんか笑えない
でも

差別じゃなくて区別だよ
悪いようにはとらないで

君が好きだから
君に向かって笑いたい
君の笑顔が好きだから
僕に向かって笑ってほしい

誰にでも
なるべく均等に
そうやって君は考えてるみたいだけど
それじゃ僕はまるで
何十匹もいる飼い犬のうちの
一匹のようだ

笑って
いや泣き顔でもいい
ただ僕に向かってのものならば
何だっていい
でも

差別じゃなくて区別だよ
悪いようにはとらないで


悪くは思わないで
　
　

そんな気分だ

涙もかれそうな気分だ
青い鳥が飛んできそうな気分だ

人って欲の塊だと言うけど
全部が思い通りにいかなくても
生きてけんだぜ
思えばすごいことだよ

この星が
人の欲任せに
回っているとしたら
こんなもんじゃすまない
想像もつかないような
恐ろしい光景が広がるんだろう

だけど大丈夫さ
欲で世界を支配しようとするのは
お偉いさんたちだけだかんね
僕らにゃそんなことできやしない


あぁ
不幸が続いたって
あったかけりゃいい
笑えなくなったら
思う存分泣きゃあいい


そんな気分だ

失うものも失ったから
開き直りしかできないんだけど

青い鳥が飛んできそう

そんな気分だ
　

のんびりしても良いですか

何をそんなに焦っているのと
鏡を見つめて言ってみた
答えなんか返ってこなくて
代わりに鏡が割れていた
僕の手はぬるい血で染まってる

僕には
時間が経つのが早すぎて
想いを伝えられないまま
いつしか大切な人を
失っていた

もうあくびの仕方も忘れたよ
どうやって友の肩を支えるのか
どうしたらうまく笑えるのか
それもよくわかんない



のんびりしてきなよ

その言葉が聞きたくて
僕はここに来たのかもしれない


あなたの眠る海は
相変わらず綺麗だ

誰もいなくて
何もなくて
小波の音しか聞えない

あなたのそばで
少し
のんびりさせてもらいます



久しぶりのあくびで
涙がこぼれた
　

笑いの前置き

涙のあとが残る汚れた顔を
乱暴にこする
もっと汚くなるのを知ってるのにね

昨日も泣いた
今日も泣いた
明日もきっと泣くでしょう

だけど

昨日は笑えた
今日も笑えた
明日もきっと笑えるでしょう


心底悲しく思うとき
その後で
心底笑いたくなるんだよ

涙が笑うための前置きなら
泣くに越したことはないでしょう

さあ
泣いて泣いて

泣くのもタダ
笑うのもタダ

さあ

笑って

笑って
　

同じ場所へ 違う気持ちで

何も考えずにがむしゃらに走ってみたら
周りのことが何も見えなくなっていた

そんなこと
日常茶飯事で気にもとめてなかっただろう？
誰だって同じだと思う

ねえ
だから僕ら理解し合えなかったんだ
二人が
同じ時同じ場所から
違う気持ちで違う所を目指してた

だから抱き締めあえなかった
そうでしょう？


互いに自由を主張していたあの頃が
なんともバカらしく思える

自由ってなんだろうか

分かり合えなかった歯痒さが
今になって沁みてくる


もうよそうよ
お互いに古傷を掻き毟らないうちに
同じ場所を目指しても
いいんじゃないでしょうか

がむしゃらになっても
いいことはないんだってわかったでしょう？