殴り書くことば

ロープが垂れていても、掴みたくない時が
誰にも縋らないで、泣きたい夜が
へらへら笑ってる僕にさえ、そんなのがある。

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2006年05月04日 23時17分42秒 | Image
白いコードを辿れば
私を支えるよくわからない機具たち
夜中の歯軋りに耐えながら
私はそいつらに生かされてる

涙を拭えば
水を知らなかった手の甲が潤う
どうせ捨てられないの
目から落ちる雫さえ
手放せない私がそこに



爪が剥がれ落ちるまで
指が千切れ散るまで
黒い土を掘って掘って行ける
そんな勇気はどこにもない

力なんて誰にでもあるのよ
だけどそれ以上の勇気がない
私にも あなたにも



静寂へ滑り堕ちる痛みなんかより

喜怒哀楽を押し込めた己の顔に
寂しさを感じる



黙ってて機具
歯車は止めてくれてもいいんだ

だけど



犠牲をいくつも生んでまで
血になるくらい赤らんでまで
冷たい氷を飲み込んで泳いで行ける
そんな勇気はどこにもない

力なんて誰にでもあるのよ
それ以上の勇気は
私にもない あなたにもない







吐き捨てる暴言は
いつも死を語っているのに
握るものは真っ白な包帯

涙を枯らすことも出来ないあなたが
命を捨てようとするなんて
馬鹿げた話



叩いたくらいじゃ止まらないのよ
赤い筋肉の塊は

ほら
自分が可愛くて仕方ない人間がひとり






最後に

どうせなら教えてほしい
干乾びた手の平から
何を手放せるの?