殴り書くことば

ロープが垂れていても、掴みたくない時が
誰にも縋らないで、泣きたい夜が
へらへら笑ってる僕にさえ、そんなのがある。

笑顔で救われたっていいじゃん

2008年05月31日 22時56分51秒 | 気まぐれ日記
写真は私の手です。
「手の甲の方が楽だよ」って脅されて刺されました。

あぁ懐かしい。





病院の中の売店で働いているわけですが、やっぱり病人が暇つぶしに買い物をしに来るのです。




車椅子に乗った中年男性。
色黒で、力仕事が得意そうな体つき。
眉が濃く鋭い目は、キシリトールガムを見つめて手を伸ばした。

私「このままでよろしいですか」
男「はい」

お釣りを渡す時に指先が触れた。
予想外に冷たくてびっくりする。

むくんだ足、手、顔
点滴の処置をした腕
きっと病室で
暇つぶしにガムを噛むのだろう。







私は軽率で
世界の役には立たないとわかってる。
ただ言われるがままにお金を数え、伝票整理をし、バーコードを読み取り弁当を温める。

それが苦痛じゃないのは
私には無責任なことに安心感があって、「言われたからやりました。私は従っただけです」っていう決まり文句がインプットされてるからに違いはない。









子供連れの夫婦をレジからぼーっと眺めていた。
笑いかけてくれた男の子があまりにも可愛くて頬が緩んで、
ふっと思ったことがある。


―― 責任転嫁の世の中で
最終的に私に降り懸かるものはなんだろう。罵声でもとばっちりでも構わないと思う。
ただ自分の血が少しでも流れた小さな小さな人の笑い顔が見られれば、そんなもの糞くらえ ――




綺麗事だねー、こんなの。
だけど
考え巡らせることくらい
綺麗でもいいと思うんです。






汚れてるのは
現実だけでいい。