殴り書くことば

ロープが垂れていても、掴みたくない時が
誰にも縋らないで、泣きたい夜が
へらへら笑ってる僕にさえ、そんなのがある。

沈没船

2014年03月03日 22時47分44秒 | Image
沈んでしまった船が
再び浮上することはなく


暗い
海の
底で



この星が滅びるのを待ってる





忘れていくだろう

悲惨な光景も
背負った痛みも


ゆらゆら揺れる水面に見つけた
似たような顔も





思い出せなくなったその時
何もかも終わりになる



星に願った事も
追憶の中の声も








沈んでしまった船と
長い鎖で足を繋いで

水面に触れることは許そう
けれど息継ぎはできぬよう




再び浮上することはなく



暗い
海の
底で



この記憶が滅びるのを待ってる




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