日本酒 と 醤油 @ 和酒の店 杉玉（新井薬師前）

「○○駅は、飲みにいく以外じゃ降りることなんて無い。」
なんて場所が、い～～っぱいあるのだけど、
そんな駅がまた一つできてしまった。

それが 新井薬師前駅 。
ほとんど縁がない駅だったけど、
「今年の1月に、新しく日本酒の良いお店ができた。」と、
いろんな飲み友達が次々と通っているようで、気になっていたのだ。

駅からは徒歩1分ほど、
地下へと続く小さな入口に、日本酒のお店である象徴の 杉玉 が見えてくる。

そんなお店の名前が、まさに 和酒の店 杉玉 。
（エントランスの写真がなぜかまた消えている…（汗））

7席のみのこぢんまりしたカウンターで、目の前には日本酒の瓶がズラリ。



一人でお店を切り盛りしているナオさんとは、
なんと以前に別のお店でニアミスしていたのだ。ビックリ（笑）。

明るい雰囲気なナオさんで、肩肘張らずにまった～りとお喋りを始める。

お店はスナックの居抜きらしいのだけど、
でもそんな雰囲気はなくて、カフェっぽいよなぁ…
と思ったら、
物件を決めた時は既に、スナック時代のカウンターなどは取り外されていたんだそう。

なるほど。
だから白い木のカウンターも、お酒が並んでいる棚も、お店の雰囲気も
”新作” なんだな♪


ちなみに、このお店のオーナーが、
京都にあって日本酒好きの間で今ちょっと話題にのぼっている
今宵堂 という酒器屋さんと親しいんだそう。

もちろん、このお店の酒器も、今宵堂さんのもの。


さてさて。
メニューを見る前に、少し杉玉さんに揃っている日本酒を説明してくれる。
主に4種類の銘柄を扱っているんだそう。

長野 小布施　の　松葉屋本店「北信流」
京都 伏見　の　藤岡酒造「蒼空」
大阪 南河内　の　西條合資会社「天野酒」
徳島 三好　の　三芳菊酒造「三芳菊」

1銘柄ごとに揃っているBY違いやお米違い、造り違いなどなどのラインナップがすごい！
それは棚を見てもわかるのだけど、だいたい1銘柄で10種類くらいは揃っている。






もちろん、この4銘柄だけじゃなく、熟成酒系のラインナップも豊富にあるみたい。

日本酒BARだからビールは無いかな…と思ったら、小瓶は置いてくれてた♪

最初に一口…その後はチェイサーになっちゃうのだけど（笑）。


お通しは、酒粕のスープ（この日は 蒼空の酒粕 ）と、東京の 久方味噌 。

良い出汁だなぁ～～。「汁」というより、確かに「スープ」というような味わい。


定番おつまみメニューはあるけど、この日のオススメは黒板に書かれている。 

柿と海藻の酢みそ　とか　里芋の明太ポテサラ　とか　鮭の切込み　とか…
くぅ～～、ノンベにはたまらないチョビチョビ系のおつまみがいっぱい！

ちなみに、酒肴3点盛りもあるみたいで今日のを聞いてみると、
いきなり、その3品がビンゴ！　なんという以心伝心？！



ビールもそこそこに、
最初に飲んで良さそうな、ちょっぴりシュワっと系のオススメを聞いてみると、
天野酒 荒走り を出してくれる。

普通に一杯頼むと120mlで、冷たいのはワイングラスに入れられる。

まだまだ ”じゃじゃ馬娘” っぽい荒々しさがあって、
旨味やら雑味やら、いろ～んな味たっぷたぷ！あま～～い！


次はさっそくお燗を飲んでみたいね、と言う友達が、ナオさんに何かお願いしてる。
出してもらったのは、冒頭のメイン4銘柄以外の 大黒正宗 。

（可愛～い店主のナオさんのお顔は、実際にお店でどうぞ（笑））
瓶囲い熟成　の　鶴　と　亀 。
四合瓶の「亀」は 低温でじっくり熟成 されたもの、
一升瓶の「鶴」は「亀」より若いのだけど常温熟成 されたものなんだとか。

なので、最初は「亀」をぬるめの温度で、
その後で「鶴」を、熱めの温度で出してくれました♪

やっぱり熟成させる温度って重要なんだな～～。
造りの若い方でも常温熟成させられてた「鶴」の方が、お燗でふんわりと燗上がり。


ちなみに、今宵堂さんの酒器には、こんな可愛い蓋がついてるのだ♪

こんな酒器はお店でしか楽しめないよなぁ。
（自分ちではついつい蓋があるのを忘れて注いで、落としちゃいそうなんだもん（汗））


さてさて。
おつまみ3品盛りを友達とシェアしつつ、他にも頼んだのは、
この日のオススメから つくね豆富 。

出汁がおいしい(>_<)。
お通しの酒粕スープもそうだけど、
きっちり仕事してるなぁ…って思わせられます。


定番メニューからは友達がオススメという 鴨西京味噌 。

これも逸品。
鴨の脂も、なんってサッパリ。しかも香ばしい。


「菊芋の熟成酒粕漬け の ”菊芋” って何ですか？」と聞くと、
生姜みたいな食感なんだそう。面白そうなので、それも♪

おもしろ～～い！これ、「芋」っていうより、ほんとに「生姜」。
しかも、この漬け物は一切れでずんずん杯が進んでしまうゾ。


それにしても。
ここで飲んでいて「いいなぁ～」って思うのが、
カウンターにいるお客さん、みんなお互い初対面なのに、
いつの間にか、みんなで和気あいあいと楽しめちゃうこと。

自分と同じタイミングで入って来たお姉さんも、すんごい良い人♪♪
最初はお互いシラフで様子見だったけど、15分も経てば
「あ！私もそれ食べたいと思ってた！」
「ですよね！」
なーんて（笑）。

そんなお姉さんが、冷たいのを飲んでて「これうまーい！」と絶賛しているので、
私たちも「飲んでみたいでーす！」と 蒼空 特別純米 短稈渡船 をお願い。

短稈渡船（たんかんわたりぶね） って、なんだか面白い「酒米」の名前だよなぁ（笑）。
冷たいのも美味しいけど、お燗でもいただいちゃいました。
ぬるめで、ふわ～～っと広がる感じ。 

この後も、冷たいお酒には戻れず、お燗をおまかせ。
大倉 彗星　に　Peace 

こうして、いざお店にゆだねてみると、
メニューにある4銘柄以外のお酒もいっぱい出て来るではないか！

おそらく、冷たいお酒好みなお客さんの方が多いんだろうな、と思うのだけど、
お燗にも合うお酒がいっぱいあって、どちらも好きな自分はありがたい限り♪ 

さてさて。
最初にメニューに見てた時、おつまみ冊子の冒頭にこんなページがあって気になっていたのが
月替り醤油 。

今月は　三重 紀和町 の　さんま醤油　とな！！
さんま…って、どんな醤油なんだろう…？！

ナオさんに聞いてみると、
「ちょっと舐めてみます？？」と、小皿に出してくださいました♪

小指にちょんちょんと浸けて、ペロ…とすれば…

これは舐めてるだけで酒のアテになる！！
っていうような、まさに　”つまみの醤油”　。

いわゆる「魚醤」なので、 ナンプラーとかしょっつる系ではあるものの、
しょっぱさ控えめで、こんなに旨味たっぷりな醤油は初めてかも。
 

で。
こんな美味しい醤油を使った ”とっておきの〆” が 奥久慈卵かけご飯 。

卵のぷりっぷりさがスゴイ！！！


こうやって、卵とお米と別々に出されると、
個人、好み、いろいろ、で卵かけご飯の食べ方って違うんだろうな～～って思う。

ちなみに自分は、実家に居る頃から ”お椀の上で卵パカ！” だった。
別の容器で混ぜたりしないで、そのまま投入して、醤油をかけるのも最後。

しっかり溶かれた生卵も良いけど、自分は白身の「トゥルン♪」としたのも大好きだから、
あんまし混ぜまぜしないのがいいんだぁ～。 
 
いや～～しっかし、美味しい！！
やっぱ、さんま醤油が良いスパイス。 
さらさら行けちゃいました。

ほ～んと、最初のつまみから最後まで、美味しかった ♪♪


店主のナオさん曰く、
お店の場所柄、2軒目以降に来るお客さんが多くて、
22時くらいにピークになる事も多いみたい。

でも。
こんなBARっぽい雰囲気でも、それなりに酒肴がそろっているし、
自分は、むしろ今回みたいに、まった～～りできる一軒目から行くのが好みかも♪


[ 和酒の店　杉玉 ]
03-5380-5567
東京都中野区上高田3-19-3 セブンビルB1F
18:00～23:00(L.O.22:30)
定休日：日曜・月曜