日本酒の縁の知人が関わっていて、何度か紹介してくれるたびに、行きたかったお店がある。
でも、なかなか行こうと “思い立つ” きっかけがなく。
というのも、普段行くのは日本酒を求めて“和”のお店ばかりだけど、そこは 広尾のフレンチ。
いつもは行かないようなお店だから、何か特別な日がいいかな~と思っていた、
そのチャンスがようやく!
3回目のとあるお祝いに相方と行っちゃうことに。
お店の名前は a nu, retrouvez-vous アニュ ルトゥルヴェ・ヴー
フランス語なので、ホントは「アニュ」は à nu 。 “ありのまま” という意味。
お店の中に入ると、シンプルだけど質感のある店内で、所々のインテリアにも思わず目が止まる。
着飾る、というよりシンプルだけど、センスの良さを感じるのだ。
意外とこぢんまりしてるけど、天井が高いこともあって、広々とした印象。
“いいかもいいかも♪” と、お店に入った瞬間からワクワク度が増してしまう。
しかも事前に友だちが根回ししてくれていたんでしょか?!(笑)
我々は一番奥の個室みたいな席へ。
添えられていたお皿やカトラリーも、噂どおり、すっごいステキ。
真っ白で、このかわいい穴がポイント。。。というのは後ほど。
さて。まずは、シャンパンでも・・・
と思っていると、メニューも何も見ていないのに、支配人の中村さんが、グラスを持ってきてくれる。
中にはイチゴのシャーベットが入っていて、そこにロゼのシャンパンが”しゅわわわわ~”っと。
見た目にも可愛いし、飲んでも美味しい♪
でも、なんで何も言ってないのにコレが?メニューについているものなの??
なんて思ったら・・・
「Wさん(ここを紹介してくれた友達)から・・・です」 とな!!
うっそぉ~~~~~ぉん(>_<)!!!
なんか、逆に気を遣わせちゃったカモ~~(汗)。ごめんなさい~~。
でも、すんごいビックリして、しかもすんごい嬉しかったです!
ありがとうございます!!
さてさて。
料理は Menu de comparaison ムニュー ドゥ コンパレゾン というコースをチョイス。
日本語に訳すと “比較 の メニュー” というカンジ?!
どんな比較なのかは、お料理と共に紹介。
一番最初の前菜は、最初の白の皿の穴がポイント。
前菜が入った小っちゃな器の底には突起があって、それを3つ、白の皿にはめて置くのだ。
どこにはめるかは、自分の好み。“センスよく置こう!”って、まるでアートを楽しむ感覚も。
なのに写真が無くなった・・・ガーン(涙)。
次の前菜の写真も無ーい(>_<)!なぜ?!
駿河湾産 桜海老のクルスティヤン と キャビアのサンド 、これも素敵な見た目だったのに・・・。
薄~いカリカリの桜海老せんべいみたいなものに、キャビアの混ざったクリームチーズが挟まれてる。
桜海老の風味とキャビアを、クリームチーズがうまく合わせてるなぁ。
最初は、こういった前菜や魚介類が続くため、赤ワインのボトルを「後で」と選んでいた我々に、
「どうしましょ? もしよかったら、グラスで白ワインでも・・・?」と中村さん。
グラスは3種類から選べるのかな。
甘さ控えめリースリングも気になったけど、“ほどよい熟成で、琥珀色です” という言葉に、
Saint Joseph lyseras 2000 Yves Cuilleron をチョイス。
フランスのローヌのワイン。
ほんと、色がきれい~!熟れ熟れという濃い感じではなく、キレが良くて甘味は控えめ。
さて。
前菜2つを終えたら、いよいよ 最初の比較!
このコースの比較とは
同じ食材を2種類の方法で出してくれる という、自分も初体験な面白いものなのだ。
まずは ホタルイカ が食材。
産地直送 こだわりの春の野菜 ホタルイカのソース
そして、もう一品は ホタルイカとインカのめざめのサラダ仕立て
同じ食材の食べ比べ、と聞いていたけど、意外な比べ方でびっくり!
1つは 「その食材が主役」 で、もう1つは 「他の食材を引き立たせる」 っていう感じかなぁ。
次、フランスはロワール産という 白アスパラガス を使った料理。
こうして同時に出してくれる。
白アスパラガスのフリット パルメザン香る卵黄と共に
周囲の泡あわ、なんとベーコン(の出汁?!)で作られてるんだとか。
アスパラガスの下にひかれている卵黄と泡を一緒に口にほおばると、
カルボナーラみたいなくり~みぃな味わいに。
もう1つは 海老のコンソメジュレと白 アスパラガスのヴルーテ
底に海老のジュレが敷いてあって、その上にアスパラガスのヴルーテ、上には 雲丹♪
相方(雲丹キライ)の分も、いっただき~♪(笑)
スープは一品で 山口県萩産 桜鯛のマリネと生ハムのコンソメ
このお皿と料理のコラボも素晴らしい!
お皿だけじゃダメで、料理が乗ることで、一つのアートになるなぁ。
桜鯛は少し燻製されてて既に味はあるものの、生ハムのコンソメに浸すと、これまた・・・たまりません。
お魚も一品で 山口県産かさごロースト 新ワカメのブールブランソース 。
カサゴって、こんなに身が分厚かったっけ?!?!
ほろほろといい感じに崩れる身を、ワカメのソースに絡ませて・・・おいしい・・。
そんなこんなで料理は進んでいるのだけど、
極力ゆっくり飲んでいたつもりの白ワインのグラス一杯も、この頃には無くなってしまう。
支配人の中村さんが、こちらは何も言わずとも、選んだ赤ワインを開けてくれていた。
その赤ワイン選ぶにも、いろいろ。
a nu の分厚いワインリストは、最初にブルゴーニュ、そして続いてボルドーがたっぷり。
でも、ページをめくっていて、最後の見開きの方に惹かれてしまった。
それは、ローヌ地方のワインが並んでいるページ。
「おお!シャトーヌフデュパフ があるよ~!」 なんて盛り上がってしまうローヌ地方のワインは
我々2人にとっては、かなり思い入れがある。。。
というのも、無事に成田離婚もせずに(笑)戻ってきた、あの旅行で、
相方とフランスで一緒に飲んで感動して、お土産にも買ってきたワインだから。(まだ我が家で熟成中)
お祝いのこの日に、出会えたのも、また何かの縁。
中村さんには、「シャトーヌフデュパフが好きなので、それに近い味わいで他にオススメは・・・?!」
と色々お話を伺って決めた。
って、またもや瓶の写真が消えてる(涙)。。。最後にいただいたエチケット写真でご勘弁。
La Combe Dieu / Cotes du Rhone Villages Rasteau 1987
コート・デュ・ローヌ ラストー、中村さんが紹介してくれた面白いエピソードもあって、これをチョイス。
“コンクリートタンクで20年以上保存してきたものを、昨年瓶詰めして出荷したんです” と。
葡萄の質を見極めて・・・なのかなぁ!?樽ではなく、コンクリートで熟成しようと思ったなんて!
もう20年以上なのに重さはなく、でもやっぱり熟成感もあるような・・・面白い味わい。
そして、ラストのメインお肉は、やっぱり、再び“食べ比べ”♪
素材は 北海道 美深町 の ラム肉 。
初めて耳にする地名に 「び・・・びふか?!」 と、思わず聞いてしまっても、
丁寧に教えてくれる中村さん、ホントに気さくで良い方です。
一つは上の写真の右奥にもある、小さなホーローに入って出て来た
仔羊の肩肉 本日のアンプロヴィザシオン
しっかりしっかりしっか~~~り煮込まれてて、お肉がホロホロと崩れてくる・・・
これはかないウマイ。
対するは 仔羊のロティ 山椒の香るソース。
これが・・・美味しすぎ!!
焼き方はかなりレア・・・カルパッチョ並にレアなのだけど、
ものすごく柔らかくて、脂っぽさもなくしっかり肉の旨みを感じる。感動もの!
いやー、びっくりしました。
NFLの話で盛り上がってたのを(笑)、
思わず断ち切って「ちょっと待て、これ美味しい!」と言いたくなってしまうくらい。
でも、この後もまだデザートがいっぱい。
単品の 桜のアイスクリーム を挟み・・・
最後の“食べ比べ”の食材は ショコラ 。
温かいシフォン ショコラブランのソース と 3種のムース・オ・ショコラ“プラリュ”
白いとろとろのショコラをかけた左のお皿と、
3種のダークショコラは、カカオ45%と75%と80%(だったかな?!)の食べ比べ。
80%のビターなものには 「ラムとシロップを混ぜたものをかけてみてください」 と。
コースは以上で終了だけど、まるで2回くらい楽しめたかのような充実感、
こんな“食べ比べ”って、ほんとに面白い。
我々を担当してくれた中村さんとの会話も楽しくて、
3時間があっという間に過ぎてしまった。
しかも最後の最後に出されたものも、またうれし恥ずかしなサプライズ!!
うわ~ん、ありがとうございます!顔が真っ赤になってしまったではないですか~(>_<)!!
でも、こんなお店の方からの温かいメッセージに、心もぽかぽか。
帰り際に 「また、いつでもいらしてください」 というニッコリ笑ってくれる中村さんの言葉に、
“記念日に行こう”=“気張って行こう” と思ってた自分が間違ってたなぁ、と思ってしまった。
記念日はという日はもちろんイイのだけど、でも肩肘張らずに、
もっと素直な気持ちで、着飾ったりしないで、ありのままの自分で行けるような、そんな空間なんだなぁ。
いい日に、こんなステキなお店に行けて本当によかった。
Wさんのお陰もあって、初訪問なのに120%も楽しめたことにも、本当に感謝です。
ありがとうございました!!
[a nu, retrouvez-vous]
東京都渋谷区広尾5-19-4 SRビル1F
03-5422-8851
11:30~13:30 / 18:00~21:00
定休日:月曜
全席禁煙
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真っ白で、儚く溶けゆく「ふわふわ雪」みたいなお料理ですてきだネ♪
記念日は沢山作ればいいんだよ。
それが女の子の「特権」!
(男どもはすぐに忘れちゃうのが特権(笑)
帰国一周年記念~とか、仕事復帰記念~とか。
あ!今日はひな祭り~♪女の子の日だ(笑)。
ふわふわ泡がいっぱい出てきたお料理でした。
すべて、味が違うんですよ♪
最初の泡は野菜からとった泡、でもどの野菜だったか失念(涙)。
アミューズの写真が消えちゃって残念。お皿の盛りつけとか、下野シェフの色彩感覚って素晴らしいと思います。
年に1回とか2回とか、こういう店もいいよね!
とーっても堪能でしました♪
アミューズの写真、たぶん自分で間違えて消しちゃったんだろうなあ(涙)。
キレイだったのにぃ~~。。。
でも良い記念日となりました。
たまの晴れの日は、こんなお店もいいですね。
今度は気軽にランチにも行ってみたいです♪
粋だわ。
味が一番だけど、見た目でも楽しませてくれたり、食欲をそそられたり!
カンバスにのる絵の具のような、美しい風景を閉じ込めた様な!
そうかぁ、マッキーとの付き合いも3年半くらいになるんだね。
良いですね♪ いい記念日になりましたね。
自分もいつもは、優先順位が和食、日本酒なんですょ、
でも、たまには洋食も良いですね。
関内に、たま~に行く、カジュアルフレンチがあるんですが、
オーナーシェフ、マダムでされていて、
アットホームな、こじんまりしたお店で、
やはり、自分も友人の紹介で、家内と初めて行った時、
シェフが「天青」を用意してくれていたんです。
http://kuchikomi.gnavi.co.jp/diary/234869587/article/91830.html
まき子さんのブログ読んだら、行きたくなっちゃいました。
下品な私は、ホタルイカがどうしても解剖実験に見えてしまう。(+o+)
まだ3年半前でしたっけ?!?!
なんか、もーっとずっと前から知ってるような感覚です(笑)。
味もいいし、
見た目に楽しめて、比べられて、って
ホントに初体験なことばかりで、
面白かったです~。
この前「皿だけ見てて綺麗なのじゃなくて、
料理が乗ってセンスの良い皿が好き」
って言ってたBenさんの言葉を思い出しちゃいました。
次回は、ビートルズ記事ですのでお楽しみ~!(数々の名曲もユーチューブで紹介予定)