佐賀ってあったかいな~。
でも、後で話しを聞くと、地元の方にとっては、この日はすんごい寒い日だったらしい。
「あったかいな」と思ったのは、降りた駅の目の前に広がる、田舎風景のおかげか。
これから始まる旅のことを想ってか。
そんな、ワクワクした気持ちで、肥前浜宿にある 富久千代酒造 へ。
鍋島 を造っている酒蔵さん、造りの真っ只中で、さぞかし忙しいであろうに、
のこのこやってきてしまった。
「飯森さ~~~ん! どこにいらっしゃいますか~~~?!」
と、杜氏を探すべく、蔵の中へ。
そいえば、蔵の入り口に足を運んだことは何度かあれど、こうして奥へ行くのは初めてだなぁ。
ドキドキ。
探していると、第一蔵人発見!
ちょうど、瓶にラベルを貼っているところだ。
機械に任せるのではなく、全部手貼り。
ヒーターもない、キーンと冷たい蔵の一角で、本当にご苦労様です。
その方に、「麹室(こうじむろ)におりますけん、あちらへどうぞ」 と案内される。
飯森さんと蔵人さんは、汗だくで、麹を造っている真っ最中。
「ちわっす!お久しぶりです!」とご挨拶。
ホントに忙しそう。
こんな時に来ちゃってごめんなさい、と思うのだけど、作業を見てるだけでも楽しいのだ。
すると、「そうだ!まきちゃん、コレ見てみる?」と飯森さんが一番奥の麹米を見せてくれた。
手にはルーペと蛍光灯。
「ちょうどいい感じに麹菌が見えるよ」と。
蛍光灯の上に乗せてみる。
ふんふん、つぶつぶと、麹菌が白くお米を醸してますよ。
でも、ルーペで見てみると、もっとスゴイ!!
(うーこの写真じゃ、分からないかなぁ~~。)
お米の表面全体から、産毛のような胞子?!が、ふさふさっと生えているのだ!
ゾウリムシみたいな感じ?!(麹にシツレイだぞ)
すごーーーい!
こうやって見るの初めて!
おもしろい!!
こんなの見せていただいて、本当にありがとうございます!!
さて。
ランチ(お蕎麦コースもすごかった) を挟んで戻ってくると、蔵の中を少し見せていただいた。
ここに置かれているステレオからは、サザンオールスターズのノリノリな曲(笑)。
いつもはJAZZらしい。
でも、この台、何だか分かります??
昔使っていた「槽」なのだ。
今は、あのアコーディオンみたいな搾り機を使っているけど、昔の「槽」も、こうしてオシャレに改築。
ちなみに、現役アコーディオンでは、ちょうど布についた 酒粕 を取っているところだ。
うー、うまそう・・・取れたて酒粕食べてみたい・・・。
それにしても、本当に古くて年季の入った蔵だなぁ。
なんでも 重要文化財 にも指定されているんだとか。
柱、天井、床・・・見ているだけで、なんだか懐かしいような、温かいような・・・
そんな感情が溢れてくる。
でも、そういう気持ちが沸くのは、ココになくてはならない蔵人さんの働く姿があるからこそ。
お疲れ様です!今年も頑張って、美味しい日本酒を造ってください!!
そして、佐賀駅まで車で送っていただいた奥さまにも、大感謝です。
本当になんで地方の方ってこんなに親切なんだろう。
しかも、途中で佐賀で熱心にお酒を売っている 山田酒店さんに寄ってくださったのだ。
綺麗な店内。
佐賀のお酒がメインの、地酒店なんだなぁ。
店主と少しお話しても、とーーーーーっても熱心なのがワカル。
若い方なのに、しっかりしてて、芯がある。
何でも 佐賀県原産地呼称管理 という制度の酒販店代なんだとか。
内容は至ってシンプル。
「お米、水・・・原材料は全て佐賀産、造られる場所も佐賀。そしてまっとうなもの。アル添はダメよ。」
そんな佐賀にとことん拘ったお酒を認める制度なのだ。
九州って言ったら焼酎なんかが圧倒的だけど、
やっぱり佐賀って日本酒業界が熱い!!(あ、ちなみに焼酎も含まれてますが)
そんな気持ちを改めて持ちながら、お店を後にした。
鍋島始め、佐賀には美味しい地酒がいっぱい。
そのお陰で、自分は日本酒を大好きになったんだもんなぁ。
初心に戻れたような・・・故郷に帰ってきたような・・・。
そう思えたのは、お世話になったみなさまのお陰。
飯森さん、奥さま、そして山田さん、お世話になりました!
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