『 都会の月蝕(霞ヶ関ビルとお月様)』
高橋 裕一さん 撮影
午後からワクチンを受けに行ったが、天気が良くて暖かで絶好のお散歩日和だが、
私にとっては駅の向こうの市役所まで歩くのは今や大変な事だった。
年輩者ばかりかと思っていたら、若い人もかなり居た。3回とか4回目の接種の
ようだ。結構混んでいて行列が出来でいた。皆が自らワクチンを受けようとする
傾向は心強いことだ。
どんどん感染者が増えているだけに、これしか防ぐ方法がないのだから、ほとんど
根拠がない「なぁに私は大丈夫だろう」と言う思い込みだけは止めて、誰しもが罹る
可能性があるのだから、自分のため世のために是非受けるべきだろう。
それにしても,市の職員、看護士、医師があまりに親切で面映ゆい心地がした。
腕をまくろうとモゾモゾやっていると、「は~い、大丈夫ですよ、ゆっくり遣って
くださいね」、終わって接種券を渡される時に「直ぐ鞄にしまってお家まで無くさない
ようにね」と言われ、気分は大丈夫かと何度も聞かれて、「ゆっくり気を付けてお帰り
下さいね」と見送られたものだ。
私が余程ヨボヨボ、トボトボで、今にも倒れそう老人に見られるのだろうかと、複雑な
気持ちがそして思わず苦笑してしまった。
しかし哀れな人、弱い人をいたわるのは素晴らしい事だし有難いことだ。
私も自分より弱そうで気の毒な人(あまりいないかも知れないが)を見掛けたら気を
遣ってあげよう。
お医者さんに今日はアルコールは如何でしょうかと念のため聞いてみたら、「今夜は
駄目です!」一滴もですか?「そうです今日は我慢してください」と言われてしまった。
3回や4回目の時は「深酒でなければ良いですよ!」と言われた記憶だったのだが。
これは聞かなきゃ良かった。
さあ、哀れな老人は、今夜はお茶でも飲んで早く寝ることにしよう。