凸版印刷「女性のエコロジーに対する意識と行動調査 追跡編」結果報告を読んで、なかなか興味深かったです。
凸版印刷は、「女性のエコロジー(以下エコ)に対する意識と行動調査 追跡編」を実施しました。同調査は、2008年2月に実施した「女性のエコに対する意識と行動調査」の追跡編です。生活者視点でのエコ商品の開発・改善を目的に調査を実施しており、特に今回は、京都議定書の約束年であり、洞爺湖サミット開催後である2008年後半時点での意識について追跡調査しています。
調査対象者は、20代から60代までの幅広い年代の女性を選定。エコに対する関心度や、日常のエコ対策、エコ商品・サービスの利用状況などを探っています。
●こんな結果が・・・。
・環境配慮の意識は確実に向上しており、環境に配慮する生活は今やスタンダードになっている。
・環境に配慮された身近な商品やサービスを購入することで貢献したいと考えている。
・環境配慮型の商品であることがうまく伝わっていないために購買意欲を損なっている可能性もある。
・紙素材は環境によいと認識されているが、缶やペットボトルは実際にはリサイクル率が高いにも関わらず、環境によい素材である認識が薄い。
・環境に貢献している企業のイメージは、商品内容や包装、プロモーション活動などで直接環境への配慮を打ち出していることが大きく影響している。企業が環境配慮の姿勢をわかりやすく伝えることが重要。
なお、同調査は立教大学経営学部 高岡美佳准教授に監修していただいたということです。
【調査概要】
調査期間 :2008年9月24日~25日
調査エリア :東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県
調査方法 :インターネット上によるクローズド調査
調査対象総数 :n=400
調査対象者 :20歳代~60歳代の一般女性(学生含む)
【調査結果抜粋】
~エコへの関心~
・「エコへの関心が高まった時期は、ここ3年以内。特にこの半年から1年以内に増加」
・「関心を持つには、日常生活における実感が大切」
エコへの関心が高まったきっかけは、「異常気象などを実感(60%)」、「報道番組、映画を見て(41%)」、「ごみの分別回収が厳しくなった(38%)」など、生活に密着した事柄による実感が大きい。
「洞爺湖サミット(4%)」などの政治的要素は、報道や企業の取り組みを促したが、生活者の関心を引く直接的な要因にはなっていない。
~エコへの貢献意識~
・「エコへの貢献意欲は上昇傾向。もはやエコに配慮する生活は"当たり前"に」
各年代ともに「自分も何か貢献できることがある(85%)」と貢献意識が高い。
さらに、前回調査と比較すると5%増加している。
また、エコに貢献している自分のイメージについては、「当たり前(18%)」、「かっこいい、おしゃれ(15%)」と前向きな言葉が挙げられた。
・「エコによい商品購入など、日常簡単にできることで貢献したい」
エコ活動に対しては、「多少の不便は我慢する(65%)」と、多少の不便は我慢しても貢献したいという積極的な意見が半数近く見られるが、やはり「日常簡単にできることで貢献したい(86%)」という意見が多数。特に、「環境取り組み団体などに参加して貢献(24%)」するより、「エコに積極的な企業の商品購入で応援(52%)」したい傾向が強い。
~人気のエコ商品~
・「今後利用が高まるエコ商品は、充電池、マイ箸、省エネ家電」
エコ商品について、購入経験のある商品は、「エコバッグ68%」「マイ水筒39%」「自転車37%」。
一方、今後購入したい商品は「充電池(32%)」、「エコバック(30%)」、「省エネ家電(30%)」、「マイ箸(28%)」。中でも、「充電池」、「マイ箸」、「省エネ家電」は、「購入経験がある」よりも「今後購入したい」項目での回答率が高く、今後、利用が高まると予測できる。
・「"ごみが削減できる"商品が人気
エコを意識して購入した理由(食品)は、「ごみが削減できる(28%)」が圧倒的。具体的には、「再利用(繰り返し使える、詰め替えタイプ)」、「再生産(紙製容器、リサイクルできる)」などを評価している。そのほか、「有機・無添加・無農薬(5%)」、「国産・地産(1%)」も挙げられたが、回答率はわずかであった。
・「環境に優しいイメージは"紙"と"瓶"。リサイクル率が高いはずの缶やペットボトルは低評価」
エコによいイメージのパッケージは、「紙素材(牛乳パック65%・紙箱55%・紙カップ54%)」、および、「瓶(56%)」。次いで、「缶(アルミ缶36%・スチール缶26%)」、「ペットボトル(25%)」の評価が続くが、「どちらともいえない」という回答がそれぞれ約50%を占める。缶やペットボトルは、実際にはリサイクル率が高いが(*1)、生活者のイメージでは環境によくないイメージがあるようだ。「プラスチック容器(7%)」や「レトルト袋(6%)」の評価は極めて低い。
~エコの伝え方~
・「企業イメージ向上に必要なのは、直接的でわかりやすいコミュニケーション」
エコに貢献しているイメージの企業については、わかりやすくコミュニケーションが行われている企業が上位にランキングされた。商品の製造過程や包装で環境配慮の対応をした商品を提供する企業や、商品を購入することでカーボンオフセットなどに協力できるといったプロモーションを実施する企業、環境配慮の姿勢をテレビCMで放映する企業などが挙げられた。
・「エコをイメージする香りは、森林・草木の香り、次いで、無香」
エコをイメージする香りは、「森林・草木の香り(54%)」、次いで、「香りは無いほうがよい(6%)」。そのほか「ハーブ」、「石鹸」、「フローラル」などの回答も見られた。
*1
スチール缶リサイクル率85.1%(平成19年度・スチール缶リサイクル協会調べ)
アルミ缶リサイクル率92.7%(平成19年度・アルミ缶リサイクル協会調べ)
PETボトル回収率69.2%(平成19年度・PETボトルリサイクル推進協議会調べ)
凸版印刷は、「女性のエコロジー(以下エコ)に対する意識と行動調査 追跡編」を実施しました。同調査は、2008年2月に実施した「女性のエコに対する意識と行動調査」の追跡編です。生活者視点でのエコ商品の開発・改善を目的に調査を実施しており、特に今回は、京都議定書の約束年であり、洞爺湖サミット開催後である2008年後半時点での意識について追跡調査しています。
調査対象者は、20代から60代までの幅広い年代の女性を選定。エコに対する関心度や、日常のエコ対策、エコ商品・サービスの利用状況などを探っています。
●こんな結果が・・・。
・環境配慮の意識は確実に向上しており、環境に配慮する生活は今やスタンダードになっている。
・環境に配慮された身近な商品やサービスを購入することで貢献したいと考えている。
・環境配慮型の商品であることがうまく伝わっていないために購買意欲を損なっている可能性もある。
・紙素材は環境によいと認識されているが、缶やペットボトルは実際にはリサイクル率が高いにも関わらず、環境によい素材である認識が薄い。
・環境に貢献している企業のイメージは、商品内容や包装、プロモーション活動などで直接環境への配慮を打ち出していることが大きく影響している。企業が環境配慮の姿勢をわかりやすく伝えることが重要。
なお、同調査は立教大学経営学部 高岡美佳准教授に監修していただいたということです。
【調査概要】
調査期間 :2008年9月24日~25日
調査エリア :東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県
調査方法 :インターネット上によるクローズド調査
調査対象総数 :n=400
調査対象者 :20歳代~60歳代の一般女性(学生含む)
【調査結果抜粋】
~エコへの関心~
・「エコへの関心が高まった時期は、ここ3年以内。特にこの半年から1年以内に増加」
・「関心を持つには、日常生活における実感が大切」
エコへの関心が高まったきっかけは、「異常気象などを実感(60%)」、「報道番組、映画を見て(41%)」、「ごみの分別回収が厳しくなった(38%)」など、生活に密着した事柄による実感が大きい。
「洞爺湖サミット(4%)」などの政治的要素は、報道や企業の取り組みを促したが、生活者の関心を引く直接的な要因にはなっていない。
~エコへの貢献意識~
・「エコへの貢献意欲は上昇傾向。もはやエコに配慮する生活は"当たり前"に」
各年代ともに「自分も何か貢献できることがある(85%)」と貢献意識が高い。
さらに、前回調査と比較すると5%増加している。
また、エコに貢献している自分のイメージについては、「当たり前(18%)」、「かっこいい、おしゃれ(15%)」と前向きな言葉が挙げられた。
・「エコによい商品購入など、日常簡単にできることで貢献したい」
エコ活動に対しては、「多少の不便は我慢する(65%)」と、多少の不便は我慢しても貢献したいという積極的な意見が半数近く見られるが、やはり「日常簡単にできることで貢献したい(86%)」という意見が多数。特に、「環境取り組み団体などに参加して貢献(24%)」するより、「エコに積極的な企業の商品購入で応援(52%)」したい傾向が強い。
~人気のエコ商品~
・「今後利用が高まるエコ商品は、充電池、マイ箸、省エネ家電」
エコ商品について、購入経験のある商品は、「エコバッグ68%」「マイ水筒39%」「自転車37%」。
一方、今後購入したい商品は「充電池(32%)」、「エコバック(30%)」、「省エネ家電(30%)」、「マイ箸(28%)」。中でも、「充電池」、「マイ箸」、「省エネ家電」は、「購入経験がある」よりも「今後購入したい」項目での回答率が高く、今後、利用が高まると予測できる。
・「"ごみが削減できる"商品が人気
エコを意識して購入した理由(食品)は、「ごみが削減できる(28%)」が圧倒的。具体的には、「再利用(繰り返し使える、詰め替えタイプ)」、「再生産(紙製容器、リサイクルできる)」などを評価している。そのほか、「有機・無添加・無農薬(5%)」、「国産・地産(1%)」も挙げられたが、回答率はわずかであった。
・「環境に優しいイメージは"紙"と"瓶"。リサイクル率が高いはずの缶やペットボトルは低評価」
エコによいイメージのパッケージは、「紙素材(牛乳パック65%・紙箱55%・紙カップ54%)」、および、「瓶(56%)」。次いで、「缶(アルミ缶36%・スチール缶26%)」、「ペットボトル(25%)」の評価が続くが、「どちらともいえない」という回答がそれぞれ約50%を占める。缶やペットボトルは、実際にはリサイクル率が高いが(*1)、生活者のイメージでは環境によくないイメージがあるようだ。「プラスチック容器(7%)」や「レトルト袋(6%)」の評価は極めて低い。
~エコの伝え方~
・「企業イメージ向上に必要なのは、直接的でわかりやすいコミュニケーション」
エコに貢献しているイメージの企業については、わかりやすくコミュニケーションが行われている企業が上位にランキングされた。商品の製造過程や包装で環境配慮の対応をした商品を提供する企業や、商品を購入することでカーボンオフセットなどに協力できるといったプロモーションを実施する企業、環境配慮の姿勢をテレビCMで放映する企業などが挙げられた。
・「エコをイメージする香りは、森林・草木の香り、次いで、無香」
エコをイメージする香りは、「森林・草木の香り(54%)」、次いで、「香りは無いほうがよい(6%)」。そのほか「ハーブ」、「石鹸」、「フローラル」などの回答も見られた。
*1
スチール缶リサイクル率85.1%(平成19年度・スチール缶リサイクル協会調べ)
アルミ缶リサイクル率92.7%(平成19年度・アルミ缶リサイクル協会調べ)
PETボトル回収率69.2%(平成19年度・PETボトルリサイクル推進協議会調べ)