季節はとうに過ぎたのに、遅読なもので、まだ桜の物語読んでいました。
クリンさん(https://blog.goo.ne.jp/cforever1)オススメの宇野千代さんの「淡墨の桜」です。
樹齢1200年の桜の木が枯死寸前だと聞き「助けたい」と思った着物デザイナーと、そこに立ちはだかる成り上がりの女傑女将(老婆)。
桜を再生せんがと東奔西走するのか?
そしてそれを阻む女将との凄まじいバトル?の想像は、かなり違った。
水上勉さんがちょこっと登場したりするので、どこまでが創作?と思いながら読んだら後書きに
物語は、作り話だけど、桜についての記録や助けるに当たって盡力した人の話は事実だと書いてあった。
桜の再生に絡んでいるのかないのかの恋物語。
事実にフィクションが折り込まれ、それがミステリーっぽくラストまで引っ張っていく。
人の気持ちってどんなに識者が弁立てても、本当の所はわからないよね。
とにかく、桜が再生して今日桜の時期は観光地となっているそうでめでたし!
で、いいよね。
多分。
ただキレイ!見事だわ!
ぐらいしかない私。
単純に愛でるだけでは、桜の持つ妖艶さなど永遠にわかりそうにない。
イヤこの本読んだから、もしかして老木の桜があればこれまでと違った感慨を持つかもしれない。
来年の春を楽しみにしておこう。