新型コロナウイルスのテレビ番組に、元厚労省の医系技官だった木村もりよ先生がよく登場されます。吉本の『ほんこん』氏は洗脳されている様に見受けられますが、私は先生の考え方の一部には納得出来ません。 今回は、同意出来無い点について、私の考えを書いてみます。
【コロナとの付き合い方】
★木村先生 :「感染したら有効な抗体を獲得出来る」又は「有効なワクチンが開発される」、「両方とも駄目だったら、新型コロナウイルスと長く付き合っていくしかない!」、「有効な薬が開発されても、コロナウイルスを根絶する事は出来ない」と主張されています。
●反論 :先生の考えは”至極真っ当”です。 然し、私には「腰が重くて、積極的に何もやろうとしない総理と副総理に座り心地の良い座布団を提供している」様に思えます。 硬くて長時間は座っておれない座布団に取り換えるべきです! 「ワクチンの開発に・もっと沢山金を出して、応援すべきだ!」、「既存薬の治験にも国費を投入すべきだ!」・・・
【PCR検査】
★木村先生 :当初から一貫して、「人手が掛かるPCR検査を最低限の数に止めたら医療崩壊は起こらない」と主張されています。 その後、「抗体検査はすべきで有る」と発言される様になっています。
★木村先生 : 「37.5℃が4日以下の間は、自宅療養すべき」と言う政府の方針に、木村先生は賛成されていました。 「感染しても自覚症状が出ないで完治する人が多いいのだから、そんな人にはPCR検査は必要が無い、自力で回復して貰いましょう!」と木村先生は主張されています。
●反論 :無症状感染者は他人を感染させる? :「無症状感染者も感染させる」と言う中国の報告が有りました。無症状感染者が若い元気な人にだけ感染させるので有れば、木村先生の主張は正しいと思います。 然し、老人や基礎疾患の有る人にも、感染させる事は明確ですから、木村先生の考え方は明らかに間違っています。 無症状感染者の数を減らさないと、何時までも感染が続き、爆弾を抱えた状態で生活する事になります。 現時点での新規感染者数は少なくなっていますが、何時・また増加するか?予断を許さないと思います。
●反論 :「PCR検査には人手が掛かるが、抗体検査には人手が掛からない」ので有れば、木村先生の主張は正当だと思います。千葉県の『プレシジョン・システム・サイエンス社』が全自動PCR検査システムを製造して、(国内では採用されていない様ですが)フランス等で大活躍している様です。 皆で知恵を出し合って、「PCR検査数を増やし、無症状感染者を特定/隔離すべきだ」と考えます。
▲ 私が日本感染症研究所の研究員だったら :スーパーコンピュータ『京』に代わる『富岳(ふがく)』の試験運用が始まっている様です。 私が日本感染症研究所の”ボス”研究員だったら、①氏名+マイナンバー、②PCR検査や抗体検査の結果、③病状のデータ、④使用した医薬と効果、⑤抗体の有効期間、など・・・を富岳にインプットして整理します。 素晴らしい論文が書けると思います。
【医療崩壊】
★木村先生 :「医療崩壊を避ける事が最優先課題で有る」と主張されています。
●反論 :木村先生は、「医療崩壊を起こさない事が重要だ!」と言われますが、どの様な状態になったら「医療崩壊だ!」とは言われません。現在でも、保険所の職員の残業時間は『200時間/月』になっている様です。病院の医師や看護師の残業時間は報じられていませんが、東京や大阪の病院ではもっと酷い事になっている様に、私は想像しています。⇒⇒「もう既に、医療崩壊寸前ですよ!政府は何とか対策すべきだ!」と主張して頂きたい。
●反論 :私の現役時代の経験では、4時間残業が2週間(14日間)続いても大抵の社員は耐えられました。4時間残業が土日の休日無しで1か月続くと、殆どの社員は労働意欲が明確に低下しました。医療崩壊の定義に、長時間残業が長く続く事も加味する必要が有ります。「政府は、コロナ患者に対応している医療従事者の勤務時間を調査すべきである!」と主張して頂きたい。
【私の考えた医療崩壊】
『医療崩壊』と言う言葉が最近よく使われますが、「どんな状態のことか?」よく分かりません。ウィキペディアによると、①医師の士気の低下、防衛医療の増加、病院経営の悪化などにより、安定的・継続的な医療提供体制が成り立たなくなる状態、②医療従事者や医療器具が不足し、重症者の治療に手が回らなくなった状態となっています。
私は、もう少し具体的に考えて見ました。近年、どこの国でも医療に金が掛かり過ぎると言って、病床数を減らしたりしてきました。新しいタイプの感染症の大流行も多少配慮して、『理想的な医療体制』→→『医療崩壊』を定義して、政策を練り直す必要が有ると考えます。
❶ レベル5 :医療壊滅 ;激戦の戦場に設けられた『野戦病院』を想像して見て下さい。負傷兵が引っ切り無しに運び込まれますが、医者も看護師も天手古舞で、医薬品も殆ど無くなっています。・・・貧しい国で新型コロナウイルスの感染が拡大すると、同様の状態になる可能性が有ります。
❷ レベル4 :医療崩壊 ;重症患者が増加して、ICU(集中治療室)に空きが無くなってしまって、「この患者は助かる可能性が低いから、ICUに入れるのは止めよう」、「この患者には人口呼吸器が必要だけど、空きがない。自力回復を願うしかない!」・・・医師が神の特権で有る「患者に死の宣告を下さなければならない状態を医療崩壊」と定義します。
❸ レベル3 :準医療崩壊 ;感染患者を収容するベッド数が少なくなって、医療従事者の残業時間が大幅に増加した状態を『準医療崩壊』と定義します。入院患者数の多かった4月中旬~5月上旬は『準医療崩壊』だったと私は考えます。
❹ レベル2 :異常状態 ;「コロナ患者を受け入れた病院は、すぐに異常状態になった」と定義しても良いと考えます。5月の中旬に入って、入院患者数が減少してきましたので、現在は『異常状態』に戻ったと言って良いでしょう?!
❺ レベル1 :許容状態 ;コロナの問題が起こる前の状態を、「何とか許容出来る状態」とします。
❻ レベル0 :理想状態 ;安倍政権は『働き方改革』を提唱しました。国民の多くは、「病院等も対象になるのだろう」と思っているでしょうが、政府は「まだ病院については何もやっていない」様に見受けられます。 病院勤務の人達の『長時間労働』が無くなり、女医さんなどの女性医療従事者達が出産後も勤務出来る状態を「正常=理想状態」と定義します。 (「どうすれば、この問題を解決出来るか?」じっくりと考えて、私の意見を何時か発表します。)
【インフルエンザ流行期】
★木村先生 :「冬のインフルエンザ流行期に新型コロナウイルスの第二波が起こると、医療崩壊になる」と木村先生は警告されています。
●反論 :そんな状態になったら、大変な事になるのは十二分に分かります。然し、先生は「どんな対策を取って、この問題を避けるか」、具体的な対策案には言及されません。 腰が重くて鈍感な『お喋り大臣』には、「何をどうすべきか!」明確にアドバイスしないと通用しません。私は、以下の①~④を提案します。
① 保険適用 :インフルエンザ予防接種には保険が適用されていません。今年に限定して保険適用にすべきです。(自己負担無しが好ましいですが!) インフルエンザの予防接種は、自分の予防だけでなく、『集団免疫』でインフルエンザの拡散を防ぐ効果が有るのです。従って、保険適用にしても、誰も反対しないと思います。 保険適用にしたら、保険組合の負担が増加するので、国費を投入する事が不可欠です。
② インフルエンザ・ワクチンの量産 :メーカーに増産すべき数量を指示し、「余った分は国が面倒を見る」と明言すべきです。 (保険適用にする為には、至急、薬価を決める必要が有ります。)
③ 接種のキャンペーン :広告代理店(電通や博報堂)に依頼して、多くの国民に「今年は○○円で接種出来ます」、「集団免疫で医療崩壊を防ぎましょう!」、「発熱している人は、接種出来ません」・・・ポスターを作ったり、インターネットに流したりすべきです。
④ 開業医の協力 :「安価に予防接種が出来る様になったら、例年の倍ほどの人が開業医に行く」と予想します。 電話やインターネットでの予約制にして、混雑防止/待ち時間短縮の工夫を開業医にして貰う必要が有ります。 現在は保険適用外ですから、予防接種の費用は開業医が独自に決めています。 今年は、国が決める安い費用でやる事に協力して貰ってはどうでしょうか!(日本医師会を説得する必要が有ります。)
【医療従事者用の防御資材】
★木村先生 :「医者や看護師が必要な防護服、マスク、手袋等が足りているのか?いないのか?」、何故か木村先生は言及されません。 影響力の大きいテレビで発言されるのですから、防護資材や医薬品の備蓄状況も調べて、発言して頂きたい。
●反論 :大阪の吉村知事は、4月の中旬に「防護服が不足しているので雨合羽の寄付」を呼掛けました。 「医療用資材が十分備蓄されている」とは思えません。私だったら、「医療用資材を増産する為の設備投資は国が負担して、ドンドン作るべきだ!」、「過剰になったら、必要な国に無償で配りましょう!」と言います。
【安倍政権の悪用】
木村先生が、初期の段階から「PCR検査は余り意味がない」様な発言をされたので、安倍政権はPCR検査体制を整えてきませんでした。
知り合いの開業医に3月の末頃、高熱の患者から「診察して欲しい」と電話が有りました。当時はまだ、保険所に余力が有ったのでPCR検査を直ぐにして貰えたそうです。結果は陰性でしたが、重篤な肺炎で直ぐに入院されたそうです。 現在では開業医がPCR検査を要請しても、何日も放置されるケースが有る様です。 普通の肺炎でも、「入院が必要な状態まで悪化して、何日も自宅療養しろ」と言うのは、酷な話だと思われませんか?!
安倍総理は、「4月、コロナ患者用に5万床を確保する」と言われましたが、5月11日時点では『1.5万床弱』の様です。 緊急事態宣言を段階的に緩める方針を打ち出しました。 緩めたらどの程度入院を要する患者数になるか予想して、必要ベッド数を算出すべきです。 今度こそ、『有言実行』で取り組んで頂きたい。
日本には一般病床は130万床も有りますが、感染症病床は1,800床しか有りません。中国の様に突貫工事で病院を建設する事は不可能ですから、一般病床に入院されている患者を”他の階”や”他の病院”に移動して貰って、コロナ患者用のベッドを確保しなければなりません。 一般病床に入院されている『4%』の患者に移動して貰えば、『5万床』を確保出来るのです。安倍政権は、それさえ出来なかったのです。
(ご参考 :病床) 病床とは病院に入院した人が使うベッドのことですが、日本では①結核病床、②精神病床、③感染症病床、④一般病床、⑤療養病床(医療型療養病床と介護型療養病床)の5種類に分類されています。分類は国によって違う様ですが、先進国の中でも日本は人口1,000人当たりのベッド数が非常に多いい国です。
【先生の考え方と韓国の成果】
先週・書いた様に、韓国、台湾及びニュージーランドでは、木村先生の考え方とは逆の対策を徹底して行い、感染の抑え込みに成功しています。 これらの国では、これから外出規制を緩和して、徐々に経済活動を再開していく様です。 コロナ対策による韓国経済の落ち込みは『40%』程度だとの報道が有りました。
韓国の累積感染者数は少ないので、抗体を獲得した人が防波堤になる程はいません。 経済活動の再開は、余程・注意しながら進めないと第二波の感染拡大が起こる恐れが有りますが、文大統領なら旨く対応する可能性が高いと私は見ています。
日本政府が”お願いベース”の緊急事態宣言を出したのは、先進国では極端に遅い4月7日でした。韓国は2月23日で、アメリカでさえ3月13日だったのです。 日本は2019年10月1日に消費税を10%に引き上げたので、その影響で経済減速が始まっていました。 従って、『コロナ対策による経済の落ち込み分』を単純には計算できなくなっています。 日本は強烈なアッパーカットを2発くらって”フラフラ”になりましたが、どちらが効いたのか分からない状態なのです。
「消費税の引き上げによって経済が悪化して来ている」と言う認識を安倍政権が持っていたら、韓国と同時期に感染拡大を力で抑え込む政策を進めたと思われます。韓国は外需依存度が高いので、韓国内の感染拡大を抑え込めても、輸出額を元に戻すのは難しく、国内経済の立て直しは至難の業です。 日本は内需が多いいので、早期に経済活動を再開出来ていたら、布製マスクの配布と10万円の支給は必要無かったと、私は思います。
【今後のコロナ対策】
5月14日に政府は緊急事態宣言の一部解除を発表しました。欧米諸国とは違って、日本政府は”ちぐはぐ”で/”頓珍漢”な事をやったのに、感染が治まってきた不思議な国です。「どうして日本だけは、余り努力しないで治められたのか?」その原因は分かっていません。木村先生が心配されている『第二波の感染拡大』が起こる恐れが十分有ります。
① 他人を感染させる恐れの有る人を特定して隔離する。 その為には、検査件数を増やし、隔離用のベッド数を増やす必要が有ります。
② 医療従事者用の防御資材を増産して、備蓄する必要が有ります。
③ 『3密』環境で感染拡大の恐れが有る業種は、罰則付きで閉鎖させる。 5月15日、「韓国のナイトクラブでの感染者が153人になった」と報じられました。
④ 罰則付きで、マスク着用を義務化する。 (5月15日に片道600mほどのスーパーに買い物に行きました。行きの時は28人、帰りには19人、マスクを付けない人を見掛けました。スーパーの入り口に消毒液を置いていますが、最近無視する人が増えてきています。) 公道でタバコを吸うと罰金を取られますから、突拍子もない案では無いと思います。 国民が緊張感を持続する為には、このくらいはやるべきです。
⑤ 感染防止の屋外用ポスターを作って、全国に配布する。 プロに依頼してキャッチコピー(Advertising slogan)を考えてもらう。 飽きられない様に・2週間毎に新しい物を作成する。
★★★★★★★★★★★★★★★★
【橋下徹氏へのお願い】
橋下徹氏は安倍内閣に対し厳しい批判をされていますが、どんな素晴らしい提案をされても「聞く耳を持たない」と思います。 いっその事、「僕を、全権を有するコロナ対策大臣にしろ! コロナを抑えるだけででなく、経済も立ち直す!」と言って欲しいと思っています。 99.9%可能性は無いと思いまが、0.1%の可能性は有るかも知れません、神風が吹いて「君に全てまかす!」と安倍氏が言われたら、日本は救われるでしょう!
奇蹟が起こって橋下徹氏がコロナ対策大臣になられ、良い結果を出されたら、来年の総選挙で『日本維新の会』は間違いなく大躍進すると思われます。 橋下徹氏の収入は大幅に低下するでしょうが、国民のために頑張って頂きたい。
【安倍首相とトランプ大統領】
好い加減なコロナ対策をやっている点では、安倍首相とトランプ大統領は似ています。二人とも「非常事態になった国を統治する能力」が無い事を、見事に証明しました。
安倍晋三氏は、「森友、加計、桜を見る会等々の問題は、口先三寸で旨く切り抜けた」と誤解している様に思えます。 民主党政権で「苦汁を嘗めた」国民が、「日本を立て直してくれ!」と、衆参両院の選挙で自民党に沢山の議席を与えたのです。①野党が分裂して支持率が低迷している事、②与野党の議席数の差が大きい事で、「誠意の見られない答弁」でも『数で勝負の国家』は抑えられましたが、国民の多くは納得していません。
日本人は長い長い年月を掛けて、「相手に信頼してもらう事が大事だ!嘘を言ったり、騙したりは以ての外だ!」と言う考え方を国民の多くが持つ様になりました。この大切な日本人の文化を、安倍氏は台無しにしようとしています。 安倍晋三氏と麻生太郎氏は、「貧乏人を黙らせるには、口先三寸で適当な事を言って置けばよい」と言う風潮を定着させようとしています。 こんな事が通用するのは、衆参の与党の議席が多いい時だけです。
布製マスクと検察官定年延長法案の問題も、口先三寸で誤魔化すつもりでしょうが、いくら何でも無理でしょう。吉本か松竹の機転の利く芸人を官邸の顧問に迎えて、ブラックジョークで煙むに巻くのが良いと思いますよ!
トランプ大統領の基本スタンスは、日本人が一番嫌いな『相手の弱みを調査して、脅したり/賺したりして商談をまとめること」です。 相手が『コロナ』では、この手法は全く通用しません。 挙句の果てに、「消毒薬を注射しては?」と言ったのです。
日本が緊急事態宣言を出したのは4月7日でしたが、ニューヨーク州は3月7日に非常事態宣言を出しました。 まだまだ、アメリカでは感染が拡大していますが、「規制緩和をしないと経済が持たない」と誰でもが考えます。 アメリカの経済の動向は世界に影響を与えます。規制緩和したら、「感染拡大がどうなるのか?」私は心配/注視しています。
【コロナとの付き合い方】
★木村先生 :「感染したら有効な抗体を獲得出来る」又は「有効なワクチンが開発される」、「両方とも駄目だったら、新型コロナウイルスと長く付き合っていくしかない!」、「有効な薬が開発されても、コロナウイルスを根絶する事は出来ない」と主張されています。
●反論 :先生の考えは”至極真っ当”です。 然し、私には「腰が重くて、積極的に何もやろうとしない総理と副総理に座り心地の良い座布団を提供している」様に思えます。 硬くて長時間は座っておれない座布団に取り換えるべきです! 「ワクチンの開発に・もっと沢山金を出して、応援すべきだ!」、「既存薬の治験にも国費を投入すべきだ!」・・・
【PCR検査】
★木村先生 :当初から一貫して、「人手が掛かるPCR検査を最低限の数に止めたら医療崩壊は起こらない」と主張されています。 その後、「抗体検査はすべきで有る」と発言される様になっています。
★木村先生 : 「37.5℃が4日以下の間は、自宅療養すべき」と言う政府の方針に、木村先生は賛成されていました。 「感染しても自覚症状が出ないで完治する人が多いいのだから、そんな人にはPCR検査は必要が無い、自力で回復して貰いましょう!」と木村先生は主張されています。
●反論 :無症状感染者は他人を感染させる? :「無症状感染者も感染させる」と言う中国の報告が有りました。無症状感染者が若い元気な人にだけ感染させるので有れば、木村先生の主張は正しいと思います。 然し、老人や基礎疾患の有る人にも、感染させる事は明確ですから、木村先生の考え方は明らかに間違っています。 無症状感染者の数を減らさないと、何時までも感染が続き、爆弾を抱えた状態で生活する事になります。 現時点での新規感染者数は少なくなっていますが、何時・また増加するか?予断を許さないと思います。
●反論 :「PCR検査には人手が掛かるが、抗体検査には人手が掛からない」ので有れば、木村先生の主張は正当だと思います。千葉県の『プレシジョン・システム・サイエンス社』が全自動PCR検査システムを製造して、(国内では採用されていない様ですが)フランス等で大活躍している様です。 皆で知恵を出し合って、「PCR検査数を増やし、無症状感染者を特定/隔離すべきだ」と考えます。
▲ 私が日本感染症研究所の研究員だったら :スーパーコンピュータ『京』に代わる『富岳(ふがく)』の試験運用が始まっている様です。 私が日本感染症研究所の”ボス”研究員だったら、①氏名+マイナンバー、②PCR検査や抗体検査の結果、③病状のデータ、④使用した医薬と効果、⑤抗体の有効期間、など・・・を富岳にインプットして整理します。 素晴らしい論文が書けると思います。
【医療崩壊】
★木村先生 :「医療崩壊を避ける事が最優先課題で有る」と主張されています。
●反論 :木村先生は、「医療崩壊を起こさない事が重要だ!」と言われますが、どの様な状態になったら「医療崩壊だ!」とは言われません。現在でも、保険所の職員の残業時間は『200時間/月』になっている様です。病院の医師や看護師の残業時間は報じられていませんが、東京や大阪の病院ではもっと酷い事になっている様に、私は想像しています。⇒⇒「もう既に、医療崩壊寸前ですよ!政府は何とか対策すべきだ!」と主張して頂きたい。
●反論 :私の現役時代の経験では、4時間残業が2週間(14日間)続いても大抵の社員は耐えられました。4時間残業が土日の休日無しで1か月続くと、殆どの社員は労働意欲が明確に低下しました。医療崩壊の定義に、長時間残業が長く続く事も加味する必要が有ります。「政府は、コロナ患者に対応している医療従事者の勤務時間を調査すべきである!」と主張して頂きたい。
【私の考えた医療崩壊】
『医療崩壊』と言う言葉が最近よく使われますが、「どんな状態のことか?」よく分かりません。ウィキペディアによると、①医師の士気の低下、防衛医療の増加、病院経営の悪化などにより、安定的・継続的な医療提供体制が成り立たなくなる状態、②医療従事者や医療器具が不足し、重症者の治療に手が回らなくなった状態となっています。
私は、もう少し具体的に考えて見ました。近年、どこの国でも医療に金が掛かり過ぎると言って、病床数を減らしたりしてきました。新しいタイプの感染症の大流行も多少配慮して、『理想的な医療体制』→→『医療崩壊』を定義して、政策を練り直す必要が有ると考えます。
❶ レベル5 :医療壊滅 ;激戦の戦場に設けられた『野戦病院』を想像して見て下さい。負傷兵が引っ切り無しに運び込まれますが、医者も看護師も天手古舞で、医薬品も殆ど無くなっています。・・・貧しい国で新型コロナウイルスの感染が拡大すると、同様の状態になる可能性が有ります。
❷ レベル4 :医療崩壊 ;重症患者が増加して、ICU(集中治療室)に空きが無くなってしまって、「この患者は助かる可能性が低いから、ICUに入れるのは止めよう」、「この患者には人口呼吸器が必要だけど、空きがない。自力回復を願うしかない!」・・・医師が神の特権で有る「患者に死の宣告を下さなければならない状態を医療崩壊」と定義します。
❸ レベル3 :準医療崩壊 ;感染患者を収容するベッド数が少なくなって、医療従事者の残業時間が大幅に増加した状態を『準医療崩壊』と定義します。入院患者数の多かった4月中旬~5月上旬は『準医療崩壊』だったと私は考えます。
❹ レベル2 :異常状態 ;「コロナ患者を受け入れた病院は、すぐに異常状態になった」と定義しても良いと考えます。5月の中旬に入って、入院患者数が減少してきましたので、現在は『異常状態』に戻ったと言って良いでしょう?!
❺ レベル1 :許容状態 ;コロナの問題が起こる前の状態を、「何とか許容出来る状態」とします。
❻ レベル0 :理想状態 ;安倍政権は『働き方改革』を提唱しました。国民の多くは、「病院等も対象になるのだろう」と思っているでしょうが、政府は「まだ病院については何もやっていない」様に見受けられます。 病院勤務の人達の『長時間労働』が無くなり、女医さんなどの女性医療従事者達が出産後も勤務出来る状態を「正常=理想状態」と定義します。 (「どうすれば、この問題を解決出来るか?」じっくりと考えて、私の意見を何時か発表します。)
【インフルエンザ流行期】
★木村先生 :「冬のインフルエンザ流行期に新型コロナウイルスの第二波が起こると、医療崩壊になる」と木村先生は警告されています。
●反論 :そんな状態になったら、大変な事になるのは十二分に分かります。然し、先生は「どんな対策を取って、この問題を避けるか」、具体的な対策案には言及されません。 腰が重くて鈍感な『お喋り大臣』には、「何をどうすべきか!」明確にアドバイスしないと通用しません。私は、以下の①~④を提案します。
① 保険適用 :インフルエンザ予防接種には保険が適用されていません。今年に限定して保険適用にすべきです。(自己負担無しが好ましいですが!) インフルエンザの予防接種は、自分の予防だけでなく、『集団免疫』でインフルエンザの拡散を防ぐ効果が有るのです。従って、保険適用にしても、誰も反対しないと思います。 保険適用にしたら、保険組合の負担が増加するので、国費を投入する事が不可欠です。
② インフルエンザ・ワクチンの量産 :メーカーに増産すべき数量を指示し、「余った分は国が面倒を見る」と明言すべきです。 (保険適用にする為には、至急、薬価を決める必要が有ります。)
③ 接種のキャンペーン :広告代理店(電通や博報堂)に依頼して、多くの国民に「今年は○○円で接種出来ます」、「集団免疫で医療崩壊を防ぎましょう!」、「発熱している人は、接種出来ません」・・・ポスターを作ったり、インターネットに流したりすべきです。
④ 開業医の協力 :「安価に予防接種が出来る様になったら、例年の倍ほどの人が開業医に行く」と予想します。 電話やインターネットでの予約制にして、混雑防止/待ち時間短縮の工夫を開業医にして貰う必要が有ります。 現在は保険適用外ですから、予防接種の費用は開業医が独自に決めています。 今年は、国が決める安い費用でやる事に協力して貰ってはどうでしょうか!(日本医師会を説得する必要が有ります。)
【医療従事者用の防御資材】
★木村先生 :「医者や看護師が必要な防護服、マスク、手袋等が足りているのか?いないのか?」、何故か木村先生は言及されません。 影響力の大きいテレビで発言されるのですから、防護資材や医薬品の備蓄状況も調べて、発言して頂きたい。
●反論 :大阪の吉村知事は、4月の中旬に「防護服が不足しているので雨合羽の寄付」を呼掛けました。 「医療用資材が十分備蓄されている」とは思えません。私だったら、「医療用資材を増産する為の設備投資は国が負担して、ドンドン作るべきだ!」、「過剰になったら、必要な国に無償で配りましょう!」と言います。
【安倍政権の悪用】
木村先生が、初期の段階から「PCR検査は余り意味がない」様な発言をされたので、安倍政権はPCR検査体制を整えてきませんでした。
知り合いの開業医に3月の末頃、高熱の患者から「診察して欲しい」と電話が有りました。当時はまだ、保険所に余力が有ったのでPCR検査を直ぐにして貰えたそうです。結果は陰性でしたが、重篤な肺炎で直ぐに入院されたそうです。 現在では開業医がPCR検査を要請しても、何日も放置されるケースが有る様です。 普通の肺炎でも、「入院が必要な状態まで悪化して、何日も自宅療養しろ」と言うのは、酷な話だと思われませんか?!
安倍総理は、「4月、コロナ患者用に5万床を確保する」と言われましたが、5月11日時点では『1.5万床弱』の様です。 緊急事態宣言を段階的に緩める方針を打ち出しました。 緩めたらどの程度入院を要する患者数になるか予想して、必要ベッド数を算出すべきです。 今度こそ、『有言実行』で取り組んで頂きたい。
日本には一般病床は130万床も有りますが、感染症病床は1,800床しか有りません。中国の様に突貫工事で病院を建設する事は不可能ですから、一般病床に入院されている患者を”他の階”や”他の病院”に移動して貰って、コロナ患者用のベッドを確保しなければなりません。 一般病床に入院されている『4%』の患者に移動して貰えば、『5万床』を確保出来るのです。安倍政権は、それさえ出来なかったのです。
(ご参考 :病床) 病床とは病院に入院した人が使うベッドのことですが、日本では①結核病床、②精神病床、③感染症病床、④一般病床、⑤療養病床(医療型療養病床と介護型療養病床)の5種類に分類されています。分類は国によって違う様ですが、先進国の中でも日本は人口1,000人当たりのベッド数が非常に多いい国です。
【先生の考え方と韓国の成果】
先週・書いた様に、韓国、台湾及びニュージーランドでは、木村先生の考え方とは逆の対策を徹底して行い、感染の抑え込みに成功しています。 これらの国では、これから外出規制を緩和して、徐々に経済活動を再開していく様です。 コロナ対策による韓国経済の落ち込みは『40%』程度だとの報道が有りました。
韓国の累積感染者数は少ないので、抗体を獲得した人が防波堤になる程はいません。 経済活動の再開は、余程・注意しながら進めないと第二波の感染拡大が起こる恐れが有りますが、文大統領なら旨く対応する可能性が高いと私は見ています。
日本政府が”お願いベース”の緊急事態宣言を出したのは、先進国では極端に遅い4月7日でした。韓国は2月23日で、アメリカでさえ3月13日だったのです。 日本は2019年10月1日に消費税を10%に引き上げたので、その影響で経済減速が始まっていました。 従って、『コロナ対策による経済の落ち込み分』を単純には計算できなくなっています。 日本は強烈なアッパーカットを2発くらって”フラフラ”になりましたが、どちらが効いたのか分からない状態なのです。
「消費税の引き上げによって経済が悪化して来ている」と言う認識を安倍政権が持っていたら、韓国と同時期に感染拡大を力で抑え込む政策を進めたと思われます。韓国は外需依存度が高いので、韓国内の感染拡大を抑え込めても、輸出額を元に戻すのは難しく、国内経済の立て直しは至難の業です。 日本は内需が多いいので、早期に経済活動を再開出来ていたら、布製マスクの配布と10万円の支給は必要無かったと、私は思います。
【今後のコロナ対策】
5月14日に政府は緊急事態宣言の一部解除を発表しました。欧米諸国とは違って、日本政府は”ちぐはぐ”で/”頓珍漢”な事をやったのに、感染が治まってきた不思議な国です。「どうして日本だけは、余り努力しないで治められたのか?」その原因は分かっていません。木村先生が心配されている『第二波の感染拡大』が起こる恐れが十分有ります。
① 他人を感染させる恐れの有る人を特定して隔離する。 その為には、検査件数を増やし、隔離用のベッド数を増やす必要が有ります。
② 医療従事者用の防御資材を増産して、備蓄する必要が有ります。
③ 『3密』環境で感染拡大の恐れが有る業種は、罰則付きで閉鎖させる。 5月15日、「韓国のナイトクラブでの感染者が153人になった」と報じられました。
④ 罰則付きで、マスク着用を義務化する。 (5月15日に片道600mほどのスーパーに買い物に行きました。行きの時は28人、帰りには19人、マスクを付けない人を見掛けました。スーパーの入り口に消毒液を置いていますが、最近無視する人が増えてきています。) 公道でタバコを吸うと罰金を取られますから、突拍子もない案では無いと思います。 国民が緊張感を持続する為には、このくらいはやるべきです。
⑤ 感染防止の屋外用ポスターを作って、全国に配布する。 プロに依頼してキャッチコピー(Advertising slogan)を考えてもらう。 飽きられない様に・2週間毎に新しい物を作成する。
★★★★★★★★★★★★★★★★
【橋下徹氏へのお願い】
橋下徹氏は安倍内閣に対し厳しい批判をされていますが、どんな素晴らしい提案をされても「聞く耳を持たない」と思います。 いっその事、「僕を、全権を有するコロナ対策大臣にしろ! コロナを抑えるだけででなく、経済も立ち直す!」と言って欲しいと思っています。 99.9%可能性は無いと思いまが、0.1%の可能性は有るかも知れません、神風が吹いて「君に全てまかす!」と安倍氏が言われたら、日本は救われるでしょう!
奇蹟が起こって橋下徹氏がコロナ対策大臣になられ、良い結果を出されたら、来年の総選挙で『日本維新の会』は間違いなく大躍進すると思われます。 橋下徹氏の収入は大幅に低下するでしょうが、国民のために頑張って頂きたい。
【安倍首相とトランプ大統領】
好い加減なコロナ対策をやっている点では、安倍首相とトランプ大統領は似ています。二人とも「非常事態になった国を統治する能力」が無い事を、見事に証明しました。
安倍晋三氏は、「森友、加計、桜を見る会等々の問題は、口先三寸で旨く切り抜けた」と誤解している様に思えます。 民主党政権で「苦汁を嘗めた」国民が、「日本を立て直してくれ!」と、衆参両院の選挙で自民党に沢山の議席を与えたのです。①野党が分裂して支持率が低迷している事、②与野党の議席数の差が大きい事で、「誠意の見られない答弁」でも『数で勝負の国家』は抑えられましたが、国民の多くは納得していません。
日本人は長い長い年月を掛けて、「相手に信頼してもらう事が大事だ!嘘を言ったり、騙したりは以ての外だ!」と言う考え方を国民の多くが持つ様になりました。この大切な日本人の文化を、安倍氏は台無しにしようとしています。 安倍晋三氏と麻生太郎氏は、「貧乏人を黙らせるには、口先三寸で適当な事を言って置けばよい」と言う風潮を定着させようとしています。 こんな事が通用するのは、衆参の与党の議席が多いい時だけです。
布製マスクと検察官定年延長法案の問題も、口先三寸で誤魔化すつもりでしょうが、いくら何でも無理でしょう。吉本か松竹の機転の利く芸人を官邸の顧問に迎えて、ブラックジョークで煙むに巻くのが良いと思いますよ!
トランプ大統領の基本スタンスは、日本人が一番嫌いな『相手の弱みを調査して、脅したり/賺したりして商談をまとめること」です。 相手が『コロナ』では、この手法は全く通用しません。 挙句の果てに、「消毒薬を注射しては?」と言ったのです。
日本が緊急事態宣言を出したのは4月7日でしたが、ニューヨーク州は3月7日に非常事態宣言を出しました。 まだまだ、アメリカでは感染が拡大していますが、「規制緩和をしないと経済が持たない」と誰でもが考えます。 アメリカの経済の動向は世界に影響を与えます。規制緩和したら、「感染拡大がどうなるのか?」私は心配/注視しています。