これ!どう思います?

マスコミがあまり報道しない様な問題を、私なりに考えてみます。

木村もりよ先生への反論

2020-05-16 12:14:23 | 新型コロナウイルス
 新型コロナウイルスのテレビ番組に、元厚労省の医系技官だった木村もりよ先生がよく登場されます。吉本の『ほんこん』氏は洗脳されている様に見受けられますが、私は先生の考え方の一部には納得出来ません。 今回は、同意出来無い点について、私の考えを書いてみます。

【コロナとの付き合い方】
★木村先生 :「感染したら有効な抗体を獲得出来る」又は「有効なワクチンが開発される」、「両方とも駄目だったら、新型コロナウイルスと長く付き合っていくしかない!」、「有効な薬が開発されても、コロナウイルスを根絶する事は出来ない」と主張されています。

●反論 :先生の考えは”至極真っ当”です。 然し、私には「腰が重くて、積極的に何もやろうとしない総理と副総理に座り心地の良い座布団を提供している」様に思えます。 硬くて長時間は座っておれない座布団に取り換えるべきです! 「ワクチンの開発に・もっと沢山金を出して、応援すべきだ!」、「既存薬の治験にも国費を投入すべきだ!」・・・

【PCR検査】
★木村先生 :当初から一貫して、「人手が掛かるPCR検査を最低限の数に止めたら医療崩壊は起こらない」と主張されています。 その後、「抗体検査はすべきで有る」と発言される様になっています。

★木村先生 : 「37.5℃が4日以下の間は、自宅療養すべき」と言う政府の方針に、木村先生は賛成されていました。 「感染しても自覚症状が出ないで完治する人が多いいのだから、そんな人にはPCR検査は必要が無い、自力で回復して貰いましょう!」と木村先生は主張されています。

●反論 :無症状感染者は他人を感染させる? :「無症状感染者も感染させる」と言う中国の報告が有りました。無症状感染者が若い元気な人にだけ感染させるので有れば、木村先生の主張は正しいと思います。 然し、老人や基礎疾患の有る人にも、感染させる事は明確ですから、木村先生の考え方は明らかに間違っています。 無症状感染者の数を減らさないと、何時までも感染が続き、爆弾を抱えた状態で生活する事になります。 現時点での新規感染者数は少なくなっていますが、何時・また増加するか?予断を許さないと思います。

●反論 :「PCR検査には人手が掛かるが、抗体検査には人手が掛からない」ので有れば、木村先生の主張は正当だと思います。千葉県の『プレシジョン・システム・サイエンス社』が全自動PCR検査システムを製造して、(国内では採用されていない様ですが)フランス等で大活躍している様です。 皆で知恵を出し合って、「PCR検査数を増やし、無症状感染者を特定/隔離すべきだ」と考えます。 

▲ 私が日本感染症研究所の研究員だったら :スーパーコンピュータ『京』に代わる『富岳(ふがく)』の試験運用が始まっている様です。 私が日本感染症研究所の”ボス”研究員だったら、①氏名+マイナンバー、②PCR検査や抗体検査の結果、③病状のデータ、④使用した医薬と効果、⑤抗体の有効期間、など・・・を富岳にインプットして整理します。 素晴らしい論文が書けると思います。

【医療崩壊】
★木村先生 :「医療崩壊を避ける事が最優先課題で有る」と主張されています。

●反論 :木村先生は、「医療崩壊を起こさない事が重要だ!」と言われますが、どの様な状態になったら「医療崩壊だ!」とは言われません。現在でも、保険所の職員の残業時間は『200時間/月』になっている様です。病院の医師や看護師の残業時間は報じられていませんが、東京や大阪の病院ではもっと酷い事になっている様に、私は想像しています。⇒⇒「もう既に、医療崩壊寸前ですよ!政府は何とか対策すべきだ!」と主張して頂きたい。

●反論 :私の現役時代の経験では、4時間残業が2週間(14日間)続いても大抵の社員は耐えられました。4時間残業が土日の休日無しで1か月続くと、殆どの社員は労働意欲が明確に低下しました。医療崩壊の定義に、長時間残業が長く続く事も加味する必要が有ります。「政府は、コロナ患者に対応している医療従事者の勤務時間を調査すべきである!」と主張して頂きたい。

【私の考えた医療崩壊】
 『医療崩壊』と言う言葉が最近よく使われますが、「どんな状態のことか?」よく分かりません。ウィキペディアによると、①医師の士気の低下、防衛医療の増加、病院経営の悪化などにより、安定的・継続的な医療提供体制が成り立たなくなる状態、②医療従事者や医療器具が不足し、重症者の治療に手が回らなくなった状態となっています。

 私は、もう少し具体的に考えて見ました。近年、どこの国でも医療に金が掛かり過ぎると言って、病床数を減らしたりしてきました。新しいタイプの感染症の大流行も多少配慮して、『理想的な医療体制』→→『医療崩壊』を定義して、政策を練り直す必要が有ると考えます。

❶ レベル5 :医療壊滅 ;激戦の戦場に設けられた『野戦病院』を想像して見て下さい。負傷兵が引っ切り無しに運び込まれますが、医者も看護師も天手古舞で、医薬品も殆ど無くなっています。・・・貧しい国で新型コロナウイルスの感染が拡大すると、同様の状態になる可能性が有ります。

❷ レベル4 :医療崩壊 ;重症患者が増加して、ICU(集中治療室)に空きが無くなってしまって、「この患者は助かる可能性が低いから、ICUに入れるのは止めよう」、「この患者には人口呼吸器が必要だけど、空きがない。自力回復を願うしかない!」・・・医師が神の特権で有る「患者に死の宣告を下さなければならない状態を医療崩壊」と定義します。

❸ レベル3 :準医療崩壊 ;感染患者を収容するベッド数が少なくなって、医療従事者の残業時間が大幅に増加した状態を『準医療崩壊』と定義します。入院患者数の多かった4月中旬~5月上旬は『準医療崩壊』だったと私は考えます。

❹ レベル2 :異常状態 ;「コロナ患者を受け入れた病院は、すぐに異常状態になった」と定義しても良いと考えます。5月の中旬に入って、入院患者数が減少してきましたので、現在は『異常状態』に戻ったと言って良いでしょう?!

❺ レベル1 :許容状態 ;コロナの問題が起こる前の状態を、「何とか許容出来る状態」とします。

❻ レベル0 :理想状態 ;安倍政権は『働き方改革』を提唱しました。国民の多くは、「病院等も対象になるのだろう」と思っているでしょうが、政府は「まだ病院については何もやっていない」様に見受けられます。 病院勤務の人達の『長時間労働』が無くなり、女医さんなどの女性医療従事者達が出産後も勤務出来る状態を「正常=理想状態」と定義します。 (「どうすれば、この問題を解決出来るか?」じっくりと考えて、私の意見を何時か発表します。)

【インフルエンザ流行期】
★木村先生 :「冬のインフルエンザ流行期に新型コロナウイルスの第二波が起こると、医療崩壊になる」と木村先生は警告されています。 

●反論 :そんな状態になったら、大変な事になるのは十二分に分かります。然し、先生は「どんな対策を取って、この問題を避けるか」、具体的な対策案には言及されません。 腰が重くて鈍感な『お喋り大臣』には、「何をどうすべきか!」明確にアドバイスしないと通用しません。私は、以下の①~④を提案します。

① 保険適用 :インフルエンザ予防接種には保険が適用されていません。今年に限定して保険適用にすべきです。(自己負担無しが好ましいですが!) インフルエンザの予防接種は、自分の予防だけでなく、『集団免疫』でインフルエンザの拡散を防ぐ効果が有るのです。従って、保険適用にしても、誰も反対しないと思います。 保険適用にしたら、保険組合の負担が増加するので、国費を投入する事が不可欠です。

② インフルエンザ・ワクチンの量産 :メーカーに増産すべき数量を指示し、「余った分は国が面倒を見る」と明言すべきです。 (保険適用にする為には、至急、薬価を決める必要が有ります。)

③ 接種のキャンペーン :広告代理店(電通や博報堂)に依頼して、多くの国民に「今年は○○円で接種出来ます」、「集団免疫で医療崩壊を防ぎましょう!」、「発熱している人は、接種出来ません」・・・ポスターを作ったり、インターネットに流したりすべきです。

④ 開業医の協力 :「安価に予防接種が出来る様になったら、例年の倍ほどの人が開業医に行く」と予想します。 電話やインターネットでの予約制にして、混雑防止/待ち時間短縮の工夫を開業医にして貰う必要が有ります。 現在は保険適用外ですから、予防接種の費用は開業医が独自に決めています。 今年は、国が決める安い費用でやる事に協力して貰ってはどうでしょうか!(日本医師会を説得する必要が有ります。)

【医療従事者用の防御資材】
★木村先生 :「医者や看護師が必要な防護服、マスク、手袋等が足りているのか?いないのか?」、何故か木村先生は言及されません。 影響力の大きいテレビで発言されるのですから、防護資材や医薬品の備蓄状況も調べて、発言して頂きたい。

●反論 :大阪の吉村知事は、4月の中旬に「防護服が不足しているので雨合羽の寄付」を呼掛けました。 「医療用資材が十分備蓄されている」とは思えません。私だったら、「医療用資材を増産する為の設備投資は国が負担して、ドンドン作るべきだ!」、「過剰になったら、必要な国に無償で配りましょう!」と言います。

【安倍政権の悪用】
 木村先生が、初期の段階から「PCR検査は余り意味がない」様な発言をされたので、安倍政権はPCR検査体制を整えてきませんでした。 

 知り合いの開業医に3月の末頃、高熱の患者から「診察して欲しい」と電話が有りました。当時はまだ、保険所に余力が有ったのでPCR検査を直ぐにして貰えたそうです。結果は陰性でしたが、重篤な肺炎で直ぐに入院されたそうです。 現在では開業医がPCR検査を要請しても、何日も放置されるケースが有る様です。 普通の肺炎でも、「入院が必要な状態まで悪化して、何日も自宅療養しろ」と言うのは、酷な話だと思われませんか?!

 安倍総理は、「4月、コロナ患者用に5万床を確保する」と言われましたが、5月11日時点では『1.5万床弱』の様です。 緊急事態宣言を段階的に緩める方針を打ち出しました。 緩めたらどの程度入院を要する患者数になるか予想して、必要ベッド数を算出すべきです。 今度こそ、『有言実行』で取り組んで頂きたい。

 日本には一般病床は130万床も有りますが、感染症病床は1,800床しか有りません。中国の様に突貫工事で病院を建設する事は不可能ですから、一般病床に入院されている患者を”他の階”や”他の病院”に移動して貰って、コロナ患者用のベッドを確保しなければなりません。 一般病床に入院されている『4%』の患者に移動して貰えば、『5万床』を確保出来るのです。安倍政権は、それさえ出来なかったのです。

(ご参考 :病床) 病床とは病院に入院した人が使うベッドのことですが、日本では①結核病床、②精神病床、③感染症病床、④一般病床、⑤療養病床(医療型療養病床と介護型療養病床)の5種類に分類されています。分類は国によって違う様ですが、先進国の中でも日本は人口1,000人当たりのベッド数が非常に多いい国です。

【先生の考え方と韓国の成果】
 先週・書いた様に、韓国、台湾及びニュージーランドでは、木村先生の考え方とは逆の対策を徹底して行い、感染の抑え込みに成功しています。 これらの国では、これから外出規制を緩和して、徐々に経済活動を再開していく様です。 コロナ対策による韓国経済の落ち込みは『40%』程度だとの報道が有りました。 

 韓国の累積感染者数は少ないので、抗体を獲得した人が防波堤になる程はいません。 経済活動の再開は、余程・注意しながら進めないと第二波の感染拡大が起こる恐れが有りますが、文大統領なら旨く対応する可能性が高いと私は見ています。

 日本政府が”お願いベース”の緊急事態宣言を出したのは、先進国では極端に遅い4月7日でした。韓国は2月23日で、アメリカでさえ3月13日だったのです。 日本は2019年10月1日に消費税を10%に引き上げたので、その影響で経済減速が始まっていました。 従って、『コロナ対策による経済の落ち込み分』を単純には計算できなくなっています。 日本は強烈なアッパーカットを2発くらって”フラフラ”になりましたが、どちらが効いたのか分からない状態なのです。

 「消費税の引き上げによって経済が悪化して来ている」と言う認識を安倍政権が持っていたら、韓国と同時期に感染拡大を力で抑え込む政策を進めたと思われます。韓国は外需依存度が高いので、韓国内の感染拡大を抑え込めても、輸出額を元に戻すのは難しく、国内経済の立て直しは至難の業です。 日本は内需が多いいので、早期に経済活動を再開出来ていたら、布製マスクの配布と10万円の支給は必要無かったと、私は思います。

【今後のコロナ対策】
 5月14日に政府は緊急事態宣言の一部解除を発表しました。欧米諸国とは違って、日本政府は”ちぐはぐ”で/”頓珍漢”な事をやったのに、感染が治まってきた不思議な国です。「どうして日本だけは、余り努力しないで治められたのか?」その原因は分かっていません。木村先生が心配されている『第二波の感染拡大』が起こる恐れが十分有ります。

① 他人を感染させる恐れの有る人を特定して隔離する。 その為には、検査件数を増やし、隔離用のベッド数を増やす必要が有ります。

② 医療従事者用の防御資材を増産して、備蓄する必要が有ります。

③ 『3密』環境で感染拡大の恐れが有る業種は、罰則付きで閉鎖させる。 5月15日、「韓国のナイトクラブでの感染者が153人になった」と報じられました。

④ 罰則付きで、マスク着用を義務化する。 (5月15日に片道600mほどのスーパーに買い物に行きました。行きの時は28人、帰りには19人、マスクを付けない人を見掛けました。スーパーの入り口に消毒液を置いていますが、最近無視する人が増えてきています。) 公道でタバコを吸うと罰金を取られますから、突拍子もない案では無いと思います。 国民が緊張感を持続する為には、このくらいはやるべきです。

⑤ 感染防止の屋外用ポスターを作って、全国に配布する。 プロに依頼してキャッチコピー(Advertising slogan)を考えてもらう。 飽きられない様に・2週間毎に新しい物を作成する。

★★★★★★★★★★★★★★★★

【橋下徹氏へのお願い】
 橋下徹氏は安倍内閣に対し厳しい批判をされていますが、どんな素晴らしい提案をされても「聞く耳を持たない」と思います。 いっその事、「僕を、全権を有するコロナ対策大臣にしろ! コロナを抑えるだけででなく、経済も立ち直す!」と言って欲しいと思っています。 99.9%可能性は無いと思いまが、0.1%の可能性は有るかも知れません、神風が吹いて「君に全てまかす!」と安倍氏が言われたら、日本は救われるでしょう!

 奇蹟が起こって橋下徹氏がコロナ対策大臣になられ、良い結果を出されたら、来年の総選挙で『日本維新の会』は間違いなく大躍進すると思われます。 橋下徹氏の収入は大幅に低下するでしょうが、国民のために頑張って頂きたい。

【安倍首相とトランプ大統領】
 好い加減なコロナ対策をやっている点では、安倍首相とトランプ大統領は似ています。二人とも「非常事態になった国を統治する能力」が無い事を、見事に証明しました。

 安倍晋三氏は、「森友、加計、桜を見る会等々の問題は、口先三寸で旨く切り抜けた」と誤解している様に思えます。 民主党政権で「苦汁を嘗めた」国民が、「日本を立て直してくれ!」と、衆参両院の選挙で自民党に沢山の議席を与えたのです。①野党が分裂して支持率が低迷している事、②与野党の議席数の差が大きい事で、「誠意の見られない答弁」でも『数で勝負の国家』は抑えられましたが、国民の多くは納得していません。

 日本人は長い長い年月を掛けて、「相手に信頼してもらう事が大事だ!嘘を言ったり、騙したりは以ての外だ!」と言う考え方を国民の多くが持つ様になりました。この大切な日本人の文化を、安倍氏は台無しにしようとしています。 安倍晋三氏と麻生太郎氏は、「貧乏人を黙らせるには、口先三寸で適当な事を言って置けばよい」と言う風潮を定着させようとしています。 こんな事が通用するのは、衆参の与党の議席が多いい時だけです。

 布製マスクと検察官定年延長法案の問題も、口先三寸で誤魔化すつもりでしょうが、いくら何でも無理でしょう。吉本か松竹の機転の利く芸人を官邸の顧問に迎えて、ブラックジョークで煙むに巻くのが良いと思いますよ!

 トランプ大統領の基本スタンスは、日本人が一番嫌いな『相手の弱みを調査して、脅したり/賺したりして商談をまとめること」です。 相手が『コロナ』では、この手法は全く通用しません。 挙句の果てに、「消毒薬を注射しては?」と言ったのです。

 日本が緊急事態宣言を出したのは4月7日でしたが、ニューヨーク州は3月7日に非常事態宣言を出しました。 まだまだ、アメリカでは感染が拡大していますが、「規制緩和をしないと経済が持たない」と誰でもが考えます。 アメリカの経済の動向は世界に影響を与えます。規制緩和したら、「感染拡大がどうなるのか?」私は心配/注視しています。

世界のコロナ対策

2020-05-09 02:13:15 | 新型コロナウイルス
 現時点では、新型コロナウイルスについて何も分かっていません。 その為に、各国は思い思いの対策を取っています。 今回は、代表的な国のコロナ対策を纏めてみました。 どの国の対策が最も優れていたか?は二、三年後に死者数と経済の低迷度で判断されると思われます。

(注記) 死者数と累計患者数は、『新型コロナウィルス (COVID-19) 情報』と日経新聞の『新型コロナウイルス感染 世界マップ』の数値が混在してしまいました。

 次回は、木村もりよ先生のコロナ対策について、私の考えを書く予定です。

【日本が得た教訓】
 日本には地震/津波、火山噴火、巨大台風などの自然災害が発生する恐れが常に有ります。 福島原子力発電所の事故も経験しました。北朝鮮、中国そしてロシアの様な挑発を繰り返す国々と付き合っていかなければなりません。

 「何の苦労もしないで育った”お坊ちゃん”と”お友達”に、非常事態を任せるのは無理だ!」と言う人がいました。 然し、日本が何時・非常事態に突入するか?予想出来ません。 『地盤、看板、鞄』、ルックス/スタイルなどで政治家を選んではならないのです。 「非常事態にも、”凛として”対応出来そうな政治家に投票しなければ駄目だ!」と言う教訓を私達は学んだのです。

 「日本は台湾を参考にすべきだ!」と言う人がいますが、現在の総理と副総理の能力を考えると、台湾の真似をしようとしたら、『しっちゃかめっちゃか』になってしまいそうに思います。

(余談) 政治家四代目の某代議士には、”追っかけ”の叔母さん達が付いている様です。 「政治家の追っかけは恥ずべき事だ」と言う風潮を広げるべきです。マスコミは世論作りをすべきです。

【感染を抑える方法?】
 各国が採用している、典型的なコロナ対策を整理してみました。 欧米諸国の多くは、経済活動を犠牲にして”力で”感染を抑え込もうとしていますが、何故か成功していません。 私の見立てでは、≪『中途半端な韓国方式』なので、感染を抑え込む事が出来ないのだ≫と思います。

❶ 日本の方式
 経済活動を優先して、医療崩壊が起きない範囲で感染拡大を抑え、ワクチンや治療薬の開発を待つ。 (安倍政権が、この様に考えて・やっているのか?甚だ疑問ですが!)

❷ 韓国の方式
 感染者を徹底的に調べて→隔離/入院→道路に殺菌剤を置くなど、考えられる全ての対策をして、力で感染を抑え込む。

❸ ブラジルの方式
 感染を自然に任せて国民の多くに感染してもらい、抗体保有者を増やし→集団免疫で感染を抑え込む。医療崩壊には目をつぶる。

❹ スウェーデンの方式
 経済活動を優先して、医療崩壊が起きない範囲で感染拡大を抑え、少しづつ国民に感染してもらって、集団免疫で感染を抑え込む。

【日本】 人口=12,686万人
●5月8日現在 :死者=551人、累計患者=15,463人
 日本はPCR検査も抗体検査も積極的にはやっていないので、感染者数は単なる参考値です。死者が欧米諸国に比べると極端に少ないのは事実です。 いくら何でも、(隠蔽が好きな安倍政権でも、)死者数に不正は無いと思います。

【中国】 人口=143,378万人
●5月8日現在 :死者=4,633人、累計患者=82,885人
 中国は専制国家の長所(?)を最大限に生かして、感染を抑え込んだ様です。 現在は、既存医薬の治験とワクチンの開発に全力で取り組んでいます。 「成功したら、世界制覇の道具に利用するのでは無く、知見/技術を広く公表して他国を援助する」と期待しています。 そうすれば、「新型コロナウイルスは武漢の研究所から出た」と言うアメリカの主張を抑える事が出来、天皇陛下が習近平国家主席を国賓として迎える事に日本人は誰も反対しないと思います。

【韓国】 人口=5,122万人
★5月3日現在 :死者=250人、累計患者=10,793人
●5月8日現在 :死者=256人、累計患者=10,810人
 韓国は4月15日に国会議員選挙が予定されていた為に、文大統領としては「何が何でも、それまでに抑え込む」必要が有り、2月23日に非常事態宣言を出しました。 信じられないほど旨くいって、最近は殆ど新規感染者は出ていません。 4月7日から生活防疫(日常生活・経済活動とのバランスを取った防疫)に入ると発表しています。

 韓国は休戦中の国ですから、大統領に絶大な権限が与えられています。 その権力をフルに活用して、PCR検査キットを量産し、公衆保険医を2,700人ほど動員して積極的にPCR検査を行いました。民間企業の研修所などを隔離施設として活用しました。 極めつけは、(日本ではプライバシー侵害だと非難される事が確実な)、感染者のスマホの位置情報から割り出して、感染者の移動ルートの公開までやりました。 感染者が沢山行った所は、誰でも避けます。 道路に消毒液を置くなど、きめ細かな対策もやりました。

【台湾】 人口=2,377万人
★5月3日現在 :死者=6人、累計患者=432人
●5月8日現在 :死者=6人、累計患者=439人
 蔡総統とSARSの時に活躍した陳副総統が国を治めていたので、論理的で一貫性の有る対策を進め、世界で最も成功した国になったと私は見ています。 非常時には為政者の能力によって、結果に大きな差が出る事を証明しました。 台湾と中国間の人の往来は多く、経済の結び付きが非常に強かったのに、初期の段階で大胆に国境封鎖を行いました。

【ニュージーランド】 人口=495万人
●5月8日現在 :死者=21人、累計患者=1,139人
 ニュージーランドは、先手・先手で対策を進め感染の拡大を台湾と同様に抑え込みました。 首相が対策について国民に分かり易く説明し、極めて早い段階から、国民に生活支援金を支給しました。 (偶然ですが、 ニュージーランドと台湾のトップは女性です。)

【アメリカ】 人口=32,906万人
▲5月1日現在 :死者=63,006人、累計患者=1,069,826人
●5月8日現在 :死者=75,543人、累計患者=1,254,740人
 「コロナとの戦争だ!」とか「第三次世界大戦だ!」とか言う人がいました。先進国の中で、この戦争の最大の敗者はアメリカになる可能性が高いと思われます。 種々のアメリカの国内の問題点を洗い出した戦争です。  アメリカが名誉を回復するためには、①中国よりも先に有効なワクチンを開発する、②最も有効な薬を見つけ出し/量産する事です。

 ニューヨーク州は、日本より1か月も早い3月7日に非常事態宣言を出しました。 その後、感染は全国に拡大し、現在も新規感染者数も死者数も増加しています。

 基礎疾患を抱えた人が多い、貧困問題、医療保険制度の不備、・・・少し社会主義的な政策を取り入れないと、次の新・新コロナウイルスの襲来にも対応出来無いでしょう!

【カナダ】 人口=3,741万人
▲5月1日現在 :死者=3,566人、累計患者=56,714人
●5月8日現在 :死者=4,111人、累計患者=66,168人
 ブリティッシュ・コロンビア州政府が3月18日に罰金刑付きの非常事態宣言を出しました。 ここ一週間に、感染者は一万人も増加しています。

【スウェーデン】 人口=1,003万人
★5月3日現在 :死者=2,669人、累計患者=22,082人
●5月8日現在 :死者=2,941人、累計患者=24,623人
 スウェーデン人の死に対する考え方は、昔から経済的/合理的です。 「高齢者には人口呼吸器等を用いて延命する処置は行わない事になっている」と言う記事を読んだ事が有ります。 その為か?10万人当たりの死者数(29.3人)が他の欧米諸国に比べても非常に多いいです。

 ①国境は封鎖していません。②高校と大学は休校にしていましたが、幼稚園や小学校は通常通りです。③パブ、レストラン、商店、も営業しています。

 70歳以上と基礎疾患の有る人は、人との接触を避ける様にしている様です。必要な物は電話等で依頼して、玄関先に置いてもらう。 子供や孫は、親とは会わないで電話で話す。・・・色々工夫している様です。

【ブラジルの例】 人口=21,105万人
★5月3日現在 :死者=6,780人、累計患者=96,559人
●5月8日現在 :死者=7,921人、累計患者=114,715人
 ブラジルは経済活動を優先させている典型的な例です。 ①政府にお金が無いし、②医療体制が不十分(入院施設が少なく、地域格差が大きい)、③医療保険制度が発展段階で不十分、④貧民が多いい、⑤治安が悪い・・・等々の理由で欧米諸国の様なコロナ対策が不可能なのだと思われます。 PCR検査も積極的には実施していない模様で、政府が発表する感染者数と死者数は不正確の様です。

 私の見立てですが、ブラジル政府は経済の悪化を抑えるのに必死で、「コロナについては国民一人一人が自分で対処しろ」と言っている様に思えます。 人口が2億人以上も有るので、スウェーデンの様に「皆で努力/我慢してコロナの感染を防ごう!」とはならないのだと思います。 「政府が好い加減な対策を取ったら、どんな結果になるか?」実験している様なものです。

【ロシア】 人口=14,587万人
★5月1日現在 :死者=1,222人、累計患者=124,054人
●5月8日現在 :死者=1,625人、累計患者=177,160人
 ダイヤモンド・プリンセス号に乗っていたロシア人は、シベリアの軍の施設で隔離した様です。早い段階で中国との国境を封鎖したので、初期にはコロナの感染は広がりませんでした。 然し、ヨーロッパ諸国との国境を開いたままにしたのです。

 ヨーロッパ諸国からウイルスが入ってきて、プーチン大統領は必死に感染拡大を防ごうと努力していますが、今の所・効果は出ていません。 ご承知の通りロシアは軍事大国で、生物化学兵器に対応出来る、軍医が沢山所属する軍隊を保有していると言われていした。 極秘扱いの様にしてきた”虎の子”の生物化学兵器部隊も駆り出し、ウラジオストックでは軍の病院船も動員して対応しています。

 感染者数に対する死者数は、何故か?少ないです。 ロシアもBCGワクチンを幼児に接種しており、そのワクチンを製造する『株』が日本で使用している『株』と近似している様です。そのお蔭で、日本やロシアでは死者が少ないのでは?と言われています。(科学的な立証はされていません。)

 ロシア経済は原油と天然ガスの輸出で支えられて来ました。 コロナの拡散による各国の経済活動の停止によって、それらの需要が激減して価格が暴落しています。貴重な外貨積み立てを取り崩しながら、コロナ対策を進めています。 ロシアは国内で感染を抑え組むだけでなく、外国も早期に抑え込めないと国が崩壊してしまう恐れが有ります。

 御承知の様にロシアは穀物の輸出国でも有ります。 最近、穀物の輸出制限命令を出しました。 私の見立てですが、原油や天然ガスの輸出額が大幅に減少した分を、穀物価格を上昇させて取り返そうとしている様に思います。 (日本はロシアから穀物は輸入していません。)

【ドイツ】 人口=8,351万人
★5月3日現在 :死者=6,812人、累計患者=164,967人
●5月8日現在 :死者=7,392人、累計患者=169,430人
 ドイツは公表している感染者数が、他のヨーロッパ諸国と同様に多いいですが、(日本とは真逆に)PCR検査を一週間に40万人にも実施しているからです。 死者数が少ないのは、ICU(集中治療室)のベッド数(2万5000床)が他のヨーロッパ諸国よりも多く、更に感染が広がり出すと『4万床』まで増やした事と、人口1,000人当たりの医者数『3.7人』が多いためだと思います。(日本は7,000床ほどの様で、医者は『2.3人』です。)

 ドイツの経済支援の規模と、実施の速さは、残念ながら日本の比では有りません! メルケル首相と安倍首相の実力の差が明確になりました。

【その他のヨーロッパ諸国】(5月8日現在)
❶ イギリス :人口=6,753万人、死者=30,615人、累計患者=206,715人
❷ フランス :人口=6,513万人、死者=25,987人、累計患者=137,779人)
❸ イタリア  :人口=6,055万人、死者=29,958人、累計患者=215,858人
❹ スペイン :人口=4,673万人、死者=26,070人、累計患者=221,447人
 イタリアは1月31日に、一早く非常事態宣言を出しましたが感染は抑えられませんでした。 他のヨーロッパ諸国も経済活動を犠牲にして取り組みましたが、感染の拡大を抑える事が出来ず、死者も多数出ています。

(余談) ヨーロッパでは、中世のペストの大流行、1845年~49年のジャガイモの病気による飢餓等々、想像を絶する非常事態を沢山経験しているのに、その教訓は生かされていません。逆に、「疫病で沢山の人が亡くなるのは致し方ない事だ」と言う考え方が、今でも少し残っているのか?も知れません。 日本も同様でしたが、庶民が死んでも墓は建てなかったのです。 ヨーロッパで庶民んが墓を設けるのは、ずっと後の事です。 

 私の好きなモーツァルトは1791年にウィーンで無くなりました。当時はまだ庶民を墓に葬る習慣は無く、他の庶民と同じ穴に埋められました。100年ほど経って、『モーツァルトの墓』と称する物が出来ましたが、インチキな物です。 レクイエム(葬送曲)は沢山の作曲家が手掛けていますが、私は『モーツァルトのレクイエム』が一番好きで、私の葬式で流してもらおうと考えています。

【イラン】 人口=7,910万人
★5月3日現在 :死者=6,156人、累計患者=96,448人
●5月8日現在 :死者=6,486人、累計患者=103,135人
 イランでは、2月12日頃に最初の感染者が確認された様です。その後、凄まじい速さで感染が広がり、現在でも一日1,000人以上が感染しています。

【インド】 人口=136,641万人
★5月3日現在 :死者=1,223人、累計患者=37,776人
●5月8日現在 :死者=1,889人、累計患者=56,351人
 インドは3月25日から完全封鎖命令を出しました。 その時点の死者数は10人だった様です。その後、感染は拡大しましたが、死者数は欧米諸国の様には増加していません。 インドの人口は余りにも多いので、有効な医薬が見つかったり、ワクチンが開発出来ても、インドに必要な数量を供給するのは不可能と思います。 集団免疫を獲得する以外に方法は無いのでは? ブラジル方式の方が良い様に、私は思います。

【アフリカ諸国】
 2019年のアフリカの総人口は124,700万人で、世界の16.7%です。 貧しく、医療体制が不備ですから、感染が広がるのでは?と私は心配していました。 各国の対応が早かった事と、エボラ出血熱などの経験が有るためか?現在・公表されている感染者数と死者数は少ないです。

★★★★★★★★★★★★★★★★

【ゴミの不法投棄】
 私は大阪市の小さな賃貸マンションの管理を、ボランティアでやっています。 30年以上前に建てたので、公道に面した一角をコンクリートで『コの字型』に囲った所にゴミを捨てる様になっています。緊急事態宣言が出た前後から、分別せず・袋にも入れないで、曜日を無視して多量にゴミが捨てられる様になってきました。段々、エスカレートして来ています。大半は、このマンションの住人以外の人間が、夜中に車で運んできて捨てたと思われる物です。 仕事が暇になって、家の片付けをする人が増えたのでしょうか?!

 飲食店で使っていたと思われる金属製の大きな備品、屋外で朽ちた多量の木材、水屋箪笥、椅子、座卓、布団等々・・・扇風機と電子レンジは何台も有りました。私は年金生活者でお金がないので、切断したり解体して、回収して貰える状態にしています。 金属部品を取り出して、業者に無料で引き取って貰ったりしています。 コロナの問題は予想外の所に影響が出るのですね! もう、勘弁して欲しい!

日本のコロナ対策 (その2)

2020-05-02 11:03:33 | 新型コロナウイルス
 今回は、先週・投稿したデータ/情報をベースにした、私の考えを書きます。

【贔屓目(ひいきめ)の日本のコロナ対策】
 日本のコロナ対策を批判する記事は、インターネットに毎日出ます。 私は、敢えて天邪鬼(あまのじゃく)になって、(熱烈な安倍晋三ファンになったつもりで、)日本のコロナ対策を擁護してみる事にします。

① 水際対策 :現在の様なグローバル社会で、コロナの侵入を水際で完全に防ぐことなど出来ません。適当にやっておけば、国民は納得してくれます。既に、「水際対策が不備だったから、感染が広がった!」と批判する人は殆どいなくなっています。

② オリンピック :どんなに頑張っても今年・予定通りにオリンピックを開催するのは不可能だから、「予定通りにやる」と言い続ければ、IOCが「来年に延期する」と言い出すだろう。そうしたら、国民は納得してくれる。 全世界に感染が広がってしまったので、日本の感染を抑えても、来年・オリンピックを開催するのは無理だから、「来年やる」と言い続けよう。 多分・IOCが中止か延期を発表すると思う。 その時は、「渋々承知する」と言えば国民も納得するだろう。

③ PCR検査 :「PCR検査キットの開発と量産化をメーカーに働き掛けるのは、政府の仕事だ」とは思いますが、自覚症状が無い感染者を特定しても、隔離施設を確保するのは難しいし、入院施設を増やすのは、もっと難しい。 当面は、PCR検査キットの量産化はメーカーに任せよう。 木村もりよ氏などが、「PCR検査を増やしても、医療崩壊を招くだけだ!」と言う様な発言をしてくれている。

④ ワクチンの開発 :ワクチンが出来たら素晴らしいと思いますが、「新型コロナウイルスで有効な抗体が出来るのか?」分かっていません。 短時間に開発するために、中国やアメリカでは、(危険を承知で?)まだ確立されていない新技術を用いてワクチンを開発しようとしています。 日本政府は、「”海の物とも山の物ともつかない”状態で、貴重な国費を投入しない」と考えている様に見えます。 中国とアメリカが正しいのか?日本が正しいか?今は何とも言えない段階だと思います。

⑤ 既存医薬の治験 :もう直ぐ有効な薬が使える様になりそうです。有効な薬が見つかったら重篤化が抑えられ、入院期間が短縮されるので、医療崩壊は避けられるでしょう。 外国産の医薬が十分に入手出来るか?は不透明ですが、安倍氏は外交が得意と言っている様なので何とかなるでしょう。 (但し、薬で感染を抑え込む事は出来ません。)

⑥ 集団免疫 :有効なワクチンが開発出来無かったら、感染を抑えるのは沢山の人に感染してもらって、抗体を持ってもらうしか、方法が有りません。「今回のコロナで集団免疫が出来るのか?」今の所、不明です。 「皆さん、積極的に感染して抗体を持ってください」とは言えませんから、政府としては整合性の無い”ノラリクラリ”政策を進める以外にないのかも知れません。

⑦ 小中高・学校の休校 :3月2日から小中高は休校になっています。欧米のデータでは、子供が感染しても自覚症状が出なかったり、重篤化する可能性は低い様です。 集団免疫で感染拡大を抑えるのであれば、「スエーデンの様に元気な子供や若者に感染してもらうべきだ」と言う意見も有ります。

 「子供が感染して、同居している祖父母に感染させたら、祖父母達が重篤化して、最悪の場合は死亡するから、学校を休校にすべきだ!」と安倍総理にアドバイスした方がいた様です。 日本では近年・急激に三世帯が同居する家は減少しています。 皆さんの周りで三世帯同居の家が何軒有りますか? 私は1軒だけ知っていますが、祖父母はまだ50歳代でお元気です。

 小中高の孫と同居している老人を、ビジネスホテルや会社の研修所等に収容して、学校は普通に開く案もあったはずです。(勿論、老人から宿泊費を取ってはいけません。) でも、日本人は子供を大切にするので、子供達をスエーデンの様に防波堤にするのは許され無いと思います。

(余談) 最近、「学校を長期間休校にするのだから、この際、欧米諸国の標準になっている”9月入学”にすべき」と言う提案が出ています。留学生が多くなって来ていますので、”一理有る”と思います。 安倍政権はコロナの問題だけでも”舞い上がっている”状態です。 これ以上虐めるのは止めて下さい。

 明治時代に全国に学校を作った時は、、欧米諸国に倣って日本も”9月入学”にしたのです。その後、色々有って殆ど他国に例の無い”4月入学”になってしまいました。 現在・9月入学の国はアメリカ、カナダ、ドイツ、イギリス、フランス、ベルギー、トルコ、モンゴル、ロシア、中国などです。韓国は2月です。

⑧ 布製マスクを調達する事になる迄での混乱 :最近、道で布製マスクを付けた方を見掛ける様になりました。「小池マスク」の効果の様です。私も妻が作った布製マスクを持っています。形は小池マスクに良く似ていますが、男性用だと言って少し大きくしてくれました。 以下は、私の作り話しです。

 安倍氏が官邸のスタッフに、「マスクが不足している様だから、何とかしろ」と言ったんだと推察します。 「〇百億円出すから、×億枚、国産品の使い捨てマスクを入手しろ!」と命じたのだったら、スタッフは何とか出来たと思います。 予算も枚数も指示しなかったので、スタッフ達は厚労省と経産省の官僚に、「何とかしろ!」と命じたのだと思います。 官僚達は国内で増産することなど考える事無く、中国からの輸入だけを検討したのでしょう!?

 コロナの問題が出るまでは、使い捨てマスクは50枚で500円程で売っていました。国内で作ったのでは、こんな金額では売れません。 大半のマスクは、OEM契約(相手先ブランド名製造)で外国(特に中国)から輸入していたのです。OEM契約の場合は、価格と最低取引数量を事前に決めます。 製造側は何が有っても、最低取引数量を引き渡す義務が有ります。 武漢を閉鎖した頃、中国政府は国際ルールを無視して、OEM契約を破棄させて作ったマスクを全て中国国内向けに流通させる命令を出しました。

 中国人は一般に強か(したたか)ですから、作ったマスクの一部を少し高い値段で中国国内のブローカーに流しました。ブローカーは(国の方針に反して)海外に輸出して儲けようと企みました。 一方、マスクを付けなかった欧米諸国からも注文が来る様になって、マスクの国際価格は上昇し始めました。

 ギャンブルの経験が乏しい官僚達は、毎日の様にマスクの値段が上がるので、どの金額で手を打てば良いのか?オドオドするだけで、決められません。 官邸から、「マスクの調達はどんな状況か?」と聞かれた時、苦し紛れに「繰り返し使える布製マスクの方が良いのでは?」と答えてしまったのです。

⑨ 布製マスクのドタバタ劇 :冗談半分で提案した”布製マスク案”を官邸のスタッフが安倍総理に上申てしまい、総理が「採用する」と言い出したのです。 官僚達は慌てたと思います。布製マスクの市場は、多分・どこの国にも無かったのです。 だから、メーカー/輸入会社も標準価格も無い状態でした。 経産省の官僚達が、「何とか協力してくれ!」と商社等に泣き付いたのでしょう。

 「布製マスクの調達先決定に不正が有ったのでは?」と言う様な報道が有りますが、私は1社以外は「イヤイヤ協力させられた」のだと推察します。その為に、不良品が沢山見つかっても、官僚達は文句が言えないのでしょう。

 私は仕事で食品トレーを作る工場に出入りした事が有ります。 某スーパーに食品トレーを1,000セット納入したとします。 髪の毛一本混入していたら、直ぐに代品を持って行って、1,000セット全て持ち帰るのが業界のルールになっています。 従って、食品トレーの工場の内部は清潔で、作業員は髪の毛が落ちない帽子を被り、清潔な”つなぎの作業服”を着用しています。 東南アジアの国で、急遽・布製マスクを作ったら「髪の毛の混入」くらいは許容してあげるべきです。 トレーに入った食品に異物が入っていないのは、関係者全員が問題意識を持って働いているからです。品質管理は一朝一夕に出来るものでは有りません!

 「一所帯に2枚、布製マスクを配布する費用は?」と聞かれた時、官僚達は”鉛筆をなめて”、「440億円」と答えました。 その後、少し不安になって「466億円」と訂正したのだと思います。 結局、依頼した業者達から出てきた総額は「100億円」ほどでした。 日本郵便は、配達料を「20億円」で受けると言うので、事務経費などが、「346億円(=346-100-20)」も掛かる事になってしまいました。

 誰かが、「政府は当初”200億円”と発表していたのに、”120億円”しか掛からない様だ、”80億円”は何に使うのだろう」と言ってくれたので、何とか説明が出来ると思います。 マスコミと国民が「466億円」を忘れてくれる様に願うだけです。

⑩ 濃厚接触を80%以下に :何処かの研究所の偉い?方が、「濃厚接触を80%減らしたら、2週間ほどで感染が抑えられる」と安倍首相にアドバイスした様です。4月21日に発表した濃厚接触の定義は「1m以内、15分以上」です。「1m以内、30分」接したら「濃厚接触2回」とカウントするのですか?「3分」だったら「0.2回」ですか? 体面接触、背中合わせの接触は?・・・「貴方は濃厚接触を何%減らしていますか?」と問うのは愚問です!

  感染者数が減少した点では効果が有ったと認めますが、「日本の死者数が少ないのは、濃厚接触を減らしたからだ」と安易に考えるべきでは有りません。 何処かの偉い?方の手柄では絶対に有りません。

⑪ 特措法(特別措置法) :民主党政権時代(2012年)に感染症に対する特措法『新型インフルエンザ等対策特別措置法』が制定され、その第6条9項の『新感染症』は、「すでに知られている感染症の疾病とその病状や治療の結果が明らかに異なるもの」と定義しています。 この法律は現在でも生きています。 従って、日本で感染が広がり出した初期の段階から、この法律を適用すべきだったのです。

 にもかかわらず、2020年3月13日に『新型コロナウイルス特措法』を制定しました。この改正法は民主党が作った特措法に「新型コロナウイルス感染症を含める」としただけです。 法律の解釈を都合の良い様に変更するのが大得意だった安倍晋三氏が、「何故、国会の貴重な時間を割いて、改正法に拘ったのでしょうか?」、安倍ファンの私にも理解出来ません。 多分、頭脳明晰?なスタッフ達が、何か良からぬ魂胆が有ってやった事だと思います。

 民主党が作った法律ですから、当然ですが如何なる状態になっても私的所有権(私有権)を侵害しない事になっています。

⑫ 緊急事態宣言 :感染者数が日毎に増加して来て、「緊急事態宣言を出すべきだ」と言う人が増えたので、政府は何かしない分けにはいかなくなりました。 経済活動に影響が少ない様に、7都府県に限定し、”お願いベース”の緊急事態宣言を出したのです。

 国民にお金を支給しなかったら、収入が減って生活に困る人が出て来るだろう。 そうなったら、ゴールデンウイークが始まる頃には、「緊急事態宣言は止めて欲しい」と言う人が多くなる。そうなったら、止めよう!

 「国民にお金を支給すべきだ」と言う声が大きくなってきたが、頭脳明晰な人間が集まった財務省は支給に強く反対する。 愚鈍な大衆よりも、頭脳明晰な人間の意見の方が正しいに決まっていると思うが、愚鈍な大衆も選挙権を持っているのだから妥協して、給与が下がった人にだけ”30万円”給付する事にしよう。

 公明党が「条件無しで国民一人当たり10万円給付しないと、連立を解除する」と脅してきた。 そこまで言うのなら、従わざるを得ない! 官邸の情報に詳しいと自負しているジャーナリストが、「安倍氏は、優しい人間だから元から条件無しの10万円給付を考えていた」と言ってくれたので助かった。

⑬ コロナ対策大臣 :「危機意識が有って、行動的な人間をコロナ対策大臣にしたら、経済活動を犠牲にしてでも感染を抑えようとする。『おしゃべり大臣』なら、思いついたら行動する前に喋るから、”駄目だ!”と止められる」と考えて西村氏を選んだのだと思います。 今までの所は、この人選は大成功だった様に見えます。

 小池知事と吉村大阪府知事がコロナ対策で活躍し、毎日の様にテレビに登場するのは困った事です。 西村大臣が官僚出身の典型で、非常時への対応が全く出来ない”愚鈍な人間”の様に見えてしまいます。 私の妻と、その友達達は「西村大臣がテレビに出ると、馬鹿に見える」と言っています。

 自民党には強力な世論調査組織があるそうですから、西村大臣の評判を至急調査して、芳しくない結果が出たら即刻・交代させるべきです。 次は、官僚を忖度して動く、副総理が適任だと思います。 (熱烈な安倍ファンとしては、切にお願いしたいです。)

【余談 :家賃を待って欲しい】
 4月11日に「ある賃貸マンションとコロナ対策」と言うタイトルで投稿しました。その賃貸マンションの住人から、「4月の給料が少なかったので、5月分の家賃を少し待って欲しい」と言ってきました。 このブログを読んで頂いている方は、想像も出来ないと思いますが、世の中には殆ど預貯金無しで暮している人も結構いるんです。

 私は数社に出向して働きましたが、新しく入社した社員から、「定期を買う金が無いので貸して欲しい」と頼まれた事が、何回も有ります。 全て返してもらいましたが、3回の分割で返して貰った事も有ります。

 その内の一人は二十歳代の男性で、余りにも顔色が悪いので、「何処か具わいが悪いのか?」と聞いたら、「米と味噌しか無いので、味噌をお湯でとかして御飯に掛けて食べている」と言いました。その夜、焼き肉屋に連れていって、御馳走しました。 食べ始めると、彼の目から大粒の涙が流れ始めました。「前に肉を食べたのは、3年以上前だ」と言いました。 給料日まで週に一回は御馳走しました。

 彼は、母一人・子一人で育ち、高校卒業後に勤め先を転々としたので、母親に強く叱られて家を出たそうです。大人しい/真面目な性格でしたので、会社で酷い苛めにあって、三か月程で辞めてしまいました。 中小企業では、”虐め”が結構有り、彼の様な人が犠牲になります。 本人の責任とは思えない事情で、その日暮らしをしている人もいるのです!

【余談 :電車に乗りました】
 緊急事態宣言が出てから、私は出来るだけ外出しない様にしているのですが、管理している物件で工事をする事になり、4月14日と28日に打合せと、工事の立ち合いに行きました。電車を2回乗り継ぎ、片道・1.5時間掛かりました。 そこに出掛ける時は(通常は)朝7:30頃に最寄り駅を出て、16:30頃に帰りの電車に乗っています。

 14日は、7時頃に乗ったら少しは濃厚接触が減ると考えたのですが、電車は結構混んでいました。 28日は6時前に乗ったら、ガラガラで1.5時間の濃厚接触は5人でした。帰りは17:00時頃に乗ったのですが、何と!1人でした。

 私は「”お願いベース”では駄目だ/効果が無い」と考えていましたが、「従業員の健康を大事に考える企業が多く」、「家族に感染させたくないと考える人が多い」ので、最近・新規感染者数が少なくなって来たのでは?と思います。 安倍氏は、日本人の気性/資質を信じて”お願いベース”を選択したのでしょう。

 私は前にイザベラ・バードの『朝鮮紀行』を紹介しましたが、彼女は『日本紀行』に、「日本人は、子供を大切に育てる世界でも珍しい国だ!」と言う様な事を何回も書いています。(140年も前の1878年の事です。) 日本でコロナ感染が爆発しない理由の一つは、父親も母親も「子供に感染させたくない」と考えるためではないか?と思います。

(余談の余談) 私には可愛い女の子の孫が二人います。最初の孫から、我が家には「孫と遊ぶ前には必ず手洗いする」と言う厳しいルールが有ります。 孫の”ほっぺ”にキスする事は固く禁じられています!



日本のコロナ対策 (その1)

2020-04-25 11:50:58 | 新型コロナウイルス
 日本政府のコロナ対策には一貫性が見られません。確たる考え無しに、場当たり的な対応をしています。世の中は不思議なもので、ドンドン時間が経つと「何か考えが有って行動しているのでは」と思える様になります。責任者は、結果オーライだったら「そう考えてやってきた」と言い、悪い結果になったら「そんな事は考えて無かった」といいます。

 私は、「政府は、こんな考えでやっているのでしょうが、こんな事もやったら良い結果になると思います」と提案したいのです。 今回は、私の発想のベースになる情報を整理します。 私の考えは来週・書きます。

【結果オーライの例】
 「事実は小説よりも奇なり」と言う例です。 某社のK部所で、石油プラント用の大形の機器を製造していました。 殆どの機器は鋼材を溶接して成形したものです。 1980年頃に造船業界は大不況に見舞われていました。 船も鋼材を溶接して作るので、造船各社が石油プラント用の機器を製造しはじめ、価格が暴落してしまいました。

 当然・K部署も赤字になり、毎年の様に人減らしを続けました。 1980年頃にはK部署の社員は1,400人以上いましたが、1987年頃には200人弱になっていました。それでも赤字でした。 本社から、優秀と言われていた方が工場長に派遣されて来ました。 彼の任務は、「顧客と社員に工場を閉鎖する」と説得する事でした。 適正価格が「1億円」の機器だと、着任前は「0.9億円」ほどの見積書を出していましたが、「3億円」ほどで提出しました。当然、注文は全く入りません。数か月後の好天の日に、広場に全社員を集めて「〇月後に工場を閉鎖する」と発表し、営業マン達が顧客に閉鎖の挨拶をして回りました。

 顧客の多くは大混乱になり、「言い値」で次から次へと発注しました。 あっという間に50億円近い注文が入りました。 赤字覚悟で続けていた造船各社が全て撤退していただけでなく、昔からの競合会社も撤退していて、生き残った大手はヨーロッパに1社だけの状態だったのです。 (業界情報を全く把握していなかった営業マンは”間抜け”ですが、工場長は”あんぽんたん”と言われても否定出来ません。その後、工場長は、”なんと”重役になられた様です。)

 生き残ったのが世界で2社だけですから、撤退した会社から見たら、「凄い事をやって耐え忍んだんだ!」と思ったでしょう。 実際は、毎年・100人以上人減らしをしながら、10年間ほど『小田原評定』を続けていただけです。

【ワクチンの開発】
 感染がここまで拡大した現状では、罰則付きの外出禁止令を出す以外に感染を抑える方法は有りません。然し、それでは経済がストップしてしまいます。経済活動を優先すると、感染は拡大します。 コロナ対策は「二律背反の問題に、どう対応するか?」なのです。 政治家の力量が問われる問題だと思います。

 有効なワクチンが早急に開発出来、多量に生産されれば状況を一遍に改善出来ます。中国とアメリカは試験を始めています。私は”駄目元”でも良いから、国費を投入して、国内の開発を積極的に支援すべきだと考えます。

 ワクチンの試験は、第1期→第2期→第3期臨床試験を行って安全性と有効性を確認する様です。欧米諸国のルール(法律)では1年以内に開発を完了するのは難しい様で、日本は”言わずもがな”です。中国は全力投球で取り組んでおり、(多分・法律を改定してでも)6か月~1年後(20年9月~21年3月頃)の完成を狙っている様です。

① 阪大系のベンチャー企業である『アンジェス』が、3月24日にワクチンを開発したと発表しました。2020年の秋から臨床試験を開始する様です。・・・他国と開発期間を競争出来る状況とは思えません。
② 米国のModerna社は、2月24日に試験用に新開発のmRNAワクチンを出荷したと発表しました。
③ 中国のワクチン :3種類のワクチンを開発し、その1種類を3月末までに1期臨床試験完了し、4月9日から2期臨床試験を開始しました。他の2種類も4月頃から臨床試験を開始する模様です。
④ 英国のオクスフォード大学 :5月中旬までに臨床試験を開始、9月にヘルスケアワーカーへの接種を開始する予定です。量産体制、流通体制の検討も開始している様です。

【既存治療薬を用いた臨床試験】
 新たな薬を開発するには10年ほどもかかると言われているので、既存の薬を用いた臨床試験が多数行われています。 有効性が確認されると各国政府が審査して、承認すれば使用出来る様になります。

 トランプ大統領はコロナウイルスに効果が有る薬の申請が出たら、1か月後に承認すると言っていますが、日本の場合は(特別に審査期間を短縮する『先駆け審査指定制度』を適用して)申請を出しても審査に6か月も掛かる様です。 日本では薬価を決める必要があるために、更に2か月は掛かります。従って、申請後、最低でも8か月も掛かる事になるのです。 ご存知でしたか?

(補足説明) 日本は「新薬の承認に時間が掛かり過ぎる」と批判されて来ました。 2015年に、厚生労働省が重い重い腰を上げて『先駆け審査指定制度』を始めたのです。通常は審査に12か月必要と言う事になっていましたが、緊急性が有る薬は6か月で承認が得られる様になっています。承認を得ても、保険適用薬にする為には、厚生労働省が薬価を決めなければなりません。
 
 薬は特定の病気に使用する事を前提に認可されています。既存の薬でも、当初の目的以外に使用する場合は、新たな臨床試験が必要です。薬価の算定方法は非常に複雑です。 既存の薬を別の疾患に用いるケースは、類似薬効比較方式で算出されると推察します。私の考えが正しいと仮定すると、既存薬なので原価は既に査定されていますから、「画期性加算」、「有用性加算」、「市場性加算」、「小児加算」、「先駆け審査指定制度加算」をどう判断するか?によって薬価が決まります。

(余談) 私は温暖な紀州の出身で、仙台の大学に入りました。仙台は寒いので最初の年に酷い”しもやけ”なりました。 薬屋でビンに”しもやけの薬”とラベルを貼ったのを買おうとしたら、貧乏学生には買えない値段でした。開業医の叔父に相談したら、「しもやけの薬はビタミン剤だ」と言って、ビタミン剤を多量に送ってくれました。錠剤の色・形・大きさ、そしてメーカー名も薬屋の”しもやけの薬”と同じでした。 叔父の薬を飲んだら、暫くして治りました。 ビタミン剤を”しもやけの薬”として、二、三倍の価格で売っても犯罪では有りません。

① 米国のギリアド・サイエンシズ社 :『レムデシビル』 ;抗ウイルス薬(エボラ出血熱) 5月に初期治験データが出ます。 共同通信社は4月11日に、「7割近くに症状の改善が見られた」と報道していました。 然し、ロイターは4月23日に、「中国の小規模な治験結果からすると、レムデシビルは重篤患者には効果が無いかも知れない」様な報道をしました。

② 富士フイルム :『アビガン』 ;抗インフルエンザウイルス薬  国内で臨床試験が行われています。 6月末までに初期治験データが出る様です。 今までは中国から輸入していた原液を、カネカ社が7月から供給を開始すると発表しました。

③ 帝人ファーマ :『シクレソニド』 ;炎症抑制(ぜんそく) 国内で臨床試験が行われています。
④ スイスのロシュ :『アクテムラ』 ;炎症抑制(リウマチ)  9月までに治験終了の見込です。
⑤ フランスのサノフィ :『ケプザラ』 ;炎症抑制(リウマチ) 2021年3月に治験終了の見込みです。
⑥ 『クロロキン』 ;炎症抑制(マラリア)
⑦ 『ヒドロキシクロロキン』 ;炎症抑制(マラリア)・・・✖✖?・・・❷参照
⑧ 『アジスロマイシン』 ;蛋白質の合成」を阻害する薬(抗生物質)
⑨ 『ナファモスタット』 ;蛋白質の分解を阻害する薬(すい炎用)
⑩ ヒジカル社/徳島大学 :『iGS4000』 :ブドウの種子から抽出した薬
⑪ 『ネルフィナビル』(HIV薬)&『セファランチン』(白血球減少症治療薬) :国立感染症研究所と産業技術総合研究所 ;臨床試験はまだの様です。

 ★★ 効果が無かったと報告された薬 ★★
❶ 『カレトラ』 :中国での臨床試験結果  (HIV感染症などの薬)
❷ 『ヒドロキシクロロキン』 :炎症抑制(マラリア)・・・4月21日サウスカロライナ薬科大・臨床助教授らが「死亡する確率が高まった」と発表しました。

【血液製剤の開発】
 2月14日に中国が、「回復者の血液から作った血液製剤を10人以上の重篤患者に投与して、効果が有った」と報告しました。然し、その後は報道が有りません。 (血液製剤とは、他人が作った抗体を、患者の体内に入れてウイルスの増殖を抑える薬です。)

① 国立国際医療研究センターが4月試験開始の予定
② 武田薬品工業/CSLベーリング社(米国) :血漿分画製剤を開発中

【検査キット】
 「体内でコロナウイルスが増殖しているか?」を確認するのが「PCR検査」です。 「今回・感染して得たか、元から新型コロナウイルスに対する抗体を持っていたか?」を確認するのが「抗体検査」です。「抗原」とは身体に侵入したウイルスや菌のことです。抗原検査はPCR検査と同じ様に「ウイルスが侵入しているか?」を調べる検査です。

 エイズ(HIV)もウイルスによる病気ですが、感染しても抗体が出来ません。抗体が出来なければワクチンを作っても効果が有りません。 新型コロナウイルス用のワクチンの試験は結果が報告されていないので、「抗体が出来るのか?」、「抗体の有効期間は?」・・・不明です。 インフルエンザに罹って得た抗体は半年から1年、ワクチン接種で得た抗体は五カ月ほど有効だそうです。(有効期間が短いので、1シーズンに同じインフルエンザに二回罹る人もいます。)

① PCR検査キット :国内では東洋紡、杏林製薬、島津製作所、富士フイルム和光純薬が開発完了したようです。保険適用になりました。

② 抗体検査キット :国内ではクラボウ(3月16日から)が製造しています。   ニューヨーク州では4月22日から一日2,000人に抗体検査を始め、24日に13.8%の人が抗体を持っていたと発表しました。 日本の厚労省が、4月22日に抗体検査の試験を開始すると発表しました。

③ 抗原検査キット :4月21日厚労省が検討を公表しました。小さなクリニックでも行うことが可能で、検査結果は早ければ15分程度で出ます。 横浜市立大学の共同グループは、来月から検査キットの販売を開始する予定です。

(余談 :医薬の動物実験)
 世界的に『動物愛護団体』が猛威を振るっています。新しく開発した医薬は、最初の段階で動物を用いた「安全性/有効性を確認する実験」をして、その後、人間で試験して来ました。然し、内外の動物愛護団体の圧力で、動物実験が難しくなって来たので、国立医薬品食品衛生研究所に、動物実験に代わる医薬の実験方法を工夫する部署として、2005年に『日本動物実験代替法評価センター(JAcVAM)』が設立されました。

 新しい医薬を一般に販売する前に、少数の人間で「安全性/有効性を確認する実験」をする事は不可欠で、現在もそうしています。 私は人間で試験する前に、理論的な安全確認だけでなく、これからも動物実験をすべきだと考えます。 動物愛護団体のメンバーが、「医薬の最初の被験者になりますから、動物実験は止めて下さい!」と言うのなら、私は何も言いません。 余りにも動物愛護団体が大声で主張するので、「どこで動物実験をやっているか?」をインターネットで調べるのは難しくなっています。 世の中の支援が少ないので、密やかに実験せざるを得ないでしょうが、人類にとって大切な実験をしているのですから、実験担当者は誇りを持って、頑張って下さい。 (私は、「どこでやっているか?」少し知っていますが、口が裂けても言いません。)

 多くの人は”肉”が好きです! 肉は動物を殺して得た食べ物です。牛や豚は殺して食べても良いのに、ネズミ(ラット、マウス、モルモット)やウサギを実験に用いてはいけないのでしょうか?!

【人口呼吸器】
 今年の2月中旬に日本呼吸療法医学会と日本臨床工学技士会が、人口呼吸器とエクモ(ECMO)の台数を調査しています。その結果は、『人工呼吸器およびECMO 装置の取扱台数等に関する緊急調査』で検索すると見れます。
https://www.ja-ces.or.jp/wordpress/wp-content/uploads/2020/03/d17eb111750dd2702c626ae3fb46f21c.pdf

 欧米の報道では、重篤患者数が多過ぎて人口呼吸器を付ける人を、医者が選定している様です。 日本では、今の所は何とか足りているようです。 感染が拡大し重篤患者が増加すると、日本でも「どの患者に付けて助けるか? この患者は回復の可能性が低いから、諦めよう!」→医者が決めなければならなくなります。・・・これが医療崩壊です。

 人口呼吸器は誰でも操作出来る装置ではなく、台数を増やすので有れば扱える人を緊急に養成する必要が有ります。 現在・既に医療関係者は目一杯働いている状態ですから、人口呼吸器の練習に回れる余裕が殆ど有りません。

① 国内メーカー :帝人、Zoll Medical(旭化成グループ)
② 国内の保有台数 :22,000台

(余談) 4月23日のRobert Langrethの記事によると、アメリカでは人口呼吸器を付けた患者の致死率は88%で、65歳以上では97%だったそうです。

【エクモ(ECMO)】
 最近・時々耳にするエクモ(ECMO)とは『体外式膜型人工肺』のことです。人口呼吸器でも駄目な重症患者に用いられます。血液を体外に取り出して、機械で血液中の二酸化炭素を除去し/酸素を付加した血液を体内に戻す装置です。

 コロナ対策大臣の西村康稔氏は3月29日に、「エクモ等を増産する」といいました。木村もりよ氏によると、「エクモを付けた患者には、20名程のスタッフが交代で24時間体制で介護する必要が有る」そうです。 100台増やすためには、2,000名のスタッフを集める必要がありますが、現状では可能とは思えません。

① 国内メーカー :泉工医科工業(本社;東京都文京区本郷 )
② 国内の保有台数 :1,400台(東京=196台、大阪=103台)

【情 報】
 「コロナ感染の状況や対策の立案に必要と思われるデータを、政府がどの程度公表しているか?」を整理しました。 感染者数が少なかった頃は、感染者数、死亡者数、退院者数は「国民を安心させるデータだった」と思います。然し、感染が拡大している現状ではこれらのデータは逆に不安を煽る恐れがあります。 軽症者の回復状況や病床の余裕等々、国民を安心させるデータも集めて、公表すべきだと思います。

① 感染者数 :厚労省が新たに感染を確認した人数を公表しています。PCR検査を積極的にはやっていないので、『本当の感染者数』では有りません。
② 死亡者数 :厚労省が毎日公表しています。4月23日に政府が、「病院以外で死亡した人の数も、今後・調査する」と発表しました。
③ 退院者数 :厚労省が公表しています。
④ 入院者数 :厚労省が公表しています。
⑤ 病床の余裕 :不明・・・公表していません。
⑥ 隔離者数 :不明・・・公表していません。
⑦ 隔離施設の余裕 : :不明・・・公表していません。
⑧ 自宅療養者数 :不明・・・4月23日に政府が今後・調査すると発表しました。
⑨ 自覚症状無しで回復した人数 :不明・・・自覚症状が無い人にはPCR検査を行っていないので、当然不明です。
⑩ 重篤化の割合 :不明・・・公表していません。
⑪ 人口呼吸器を付けた患者の回復率 :不明・・・公表していません。
⑫ 人口呼吸器の余裕台数 :不明・・・公表していません。
⑬ エクモ(ECMO)を付けた患者の回復率 :不明・・・公表していません。 (エクモが必要になる程・病状が悪化したら回復は期待できないと言う記事が有りました。)
⑭ エクモ(ECMO)の余裕台数 :不明・・・公表していません。
⑮ 抗体保有者数 :不明・・・抗体検査をしていません。
⑯ 医薬品の在庫状況 :不明・・・公表していません。
⑰ 医療用資材の在庫 :不明・・・公表していません。  (マスク、防護服、・・・)
⑱ 感染させる可能性 :4月21日に国立感染症研究所が、「発病2日前から他人に感染させる可能性が有る」と発表しました。
⑲ 濃厚接触の定義 :4月21日に国立感染症研究所が、濃厚接触とは「1m以内 15分以上」と発表しました。 以前は「2m」でした。

(私の素朴な疑問) ❶人口呼吸器が必要な程まで悪化した患者が、アビガンの様な錠剤を服用する事が出来るのでしょうか? ❷初期の段階なら効く薬が見つかっても、37.5℃が4日続いた後だと効果を発揮出来ないのでは? ❸何故!日本の死者は少ないのでしょうか?毎日の様に風呂に入り、手洗いするからでしょうか?