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連続的変化の時代だからこそ 常に「問う」こと 人の心に灯をともす 4795より 写真はMさんからいた...

2021年11月11日 | 
【連続的変化の時代だからこそ 常に「問う」こと】4795



大嶋祥誉(さちよ)氏の心に響く言葉より…


ここで、ちょっと質問です。

今から3カ月前にメディアを最も賑わせていた事件を、皆さんは答えることができるでしょうか?

おそらく「?」という感じになると思います。

いろんなことがあった気はするけれど「これだ!」と明確に言える人は少ないのではないかと思います。


それは決して記憶力の問題ではありません。

今の世の中はあまりにも情報量が多く、しかも変化のスピードが速いために多くのことが流れ去ってしまいます。

すべてにおいてインパクトが昔ほど続かないのです。

世界との距離感も、20年前と今では時代が違うくらい変わっています。


たとえば、昔は海外に旅行したいなと思っても、飛行機のチケットや安全なルート、おいしい食事が気軽にできるお店などを調べるのは大変でした。

『世界の歩き方』という紙ベースの分厚いガイド本がヒットしたのもうなづけます。

ネットがようやく使えるというぐらいの頃は、今のような海外格安航空券の比較サイトもほとんどなければ、現地情報のまとめサイトもなく、ましてその場で予約して決済までするのはほぼ不可能でした。

それが今では、パスポートやビザの問題さえなければ、夜に調べて予約して次の朝に海外に旅立つなんていうことも、当たり前のようにできてしまいます。


ここから何が言えるのかというと、今、皆さんの周りにある前提が常にずっと正しいとは限らないということです。

たとえば、20年ほど前なら「お水を買うなんてもったいない」という方も多かったと思いますが、今は「水をペットボトルで買う」ことは、「当たり前」になりつつあります。

「水は水道から出るもの」という前提が覆っているということです。

ちょっと前はこうだったけれど、本当にこの先もそれでいいのか。

ペットボトル飲料も、今後は容器がもったいないということで、また新たな発展をするかもしれません。


連続的変化が当たり前の時代だからこそ常に「問う」ことが重要になるのです。

常識のように思われていることでも「それは本当にこの先も正しいのか?」という 問いをして、「本当はこんなこともできるのではないか?」「これをやめてこうしたほ うがいいのではないか?」という仮説を立て、検証してみましょう。

そうすることで、もう差別化が難しいと思われているような成熟産業でも「この手があったのか!」と驚くような新しいアイデアを生むこともできます。


マッキンゼーでの新人時代。

上司から、あるクライアントのファイナンス(財務予 測や企業価値評価)に関する仕事を与えられました。

実は、ファイナンスは、当時の私が最も苦手としていた分野の仕事です。「無理です。 勘弁してください」と逃げたかったのですが、そのときある先輩がこう言いました。 「大嶋、すべてがチャンスなんだぞ」 「え?」という感じです。

苦手な仕事が一体なぜチャンスなのか。正直、意味がわかりません。先輩はさらにこう言ったのです。

「自分にとって得意な仕事がやってきたからチャンスになるんじゃない。本当にできるやつは、苦手な仕事がまわってきたときに『これをどうしたらチャンスにできるだろうか?』と考えるんだ」


思わず、ハッとしたのを覚えています。

このとき先輩が発してくれた「問い」によって、私の中で目の前の仕事に対する意識、大げさに言えば世界観がガラッと転換したからです。

今から考えれば、上司や先輩はこんなふうに思って、言ってくれたのかもしれません。

「得意なことならそれほど考えずにやるだろう。けれど苦手なことなら集中して取り組むしかない。その経験がこの先の成長につながる。だからチャンスなんだ」と。


実際、このとき私が苦手ながらもファイナンスの基礎を経験させてもらえたことは、その後マッキンゼーを卒業して独立した今でも、とても役立っています。

クライアントと経営の話をするときに財務の視点から考えるフレームワークをアドバイスしたり、ファイナンスに関係するプロジェクトにもかかわらせていただくことができているからです。

私たちは、本意ではない仕事や出来事がやってくると、つい「嫌だ」「どうして?」 とネガティブにとらえてしまいがちです。

けれども、そうした状況になったときこそ「これに意味があるとすれば何だろう?」「ここから何を学べるだろうか?」という問いをすることで、その場では思ってもみない先々のチャンスをたぐり寄せることができるのです。


『マッキンゼーで叩き込まれた「問い」の力』知的生き方文庫
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本田健氏は「人生は、質問力で決まる」と言っている。

『幸せな人は、自分が幸せになるような質問を、自分にも、他人にもしています。

一方、何をやってもダメな人は、失敗を誘発するような質問をしてしまうのです。

たとえば、何かがうまくいかないとき、私たちはつい、「なぜうまくいかないんだろう?」と独り言のように、つぶやいてしまいます。

すると、私たちの心は、無意識のうちに「うまくいかない理由」を探します。

その質問によって検索エンジンが作動して、あっという間に、あなたがダメな理由が何十も出てきます。

幸せに成功している人は、このメカニズムをよくわかっています。

それには、「最高の人生をスタートするために今からできることは?」と聞くことです。

すぐに、あなたの潜在的な力を目覚めさせるスイッチがオンになります。』(ピンチをチャンスに変える51の質問/大和書房)


何か問題が起きたとき、「これが起こった意味はなんだろう?」と自分に問いかけたり、「このことで感謝できることは何だろう?」とつぶやくのも最高の問いかけだ。

要は、マイナスのところに焦点を当てるのではなく、プラスの側面にスポットライトをあてるような質問をすることだ。


「問い」の力を磨きたい。




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