病床は用意しました。でも医師と看護師は用意していません。平時であればアホである事がバレずに任期を全う出来ていたであろう事を考えると、県知事には心からの同情を寄せたい。今回の騒動で、地方自治体の権限の弱さが改めて露呈した格好である。結局は国に財布を握られているから、独自の施策をそう易々と打ち出せないと云う事情もあろう。緊急事態宣言が出された都道府県知事にはそれなりの権限が委譲される筈なのだが、予算の裏付けが無ければ空証文である。そこら辺の問題が解消しない限り、東京一極集中は解消しない気がする。とは言えアホに金を渡しても変なハコモノを作るだけだから、塩梅が難しい。地域の特性を活かしたニッチトップの振興、と言葉にするのは簡単であるが、埼玉県に於いてそれが何であるのかは、少なくとも私には分からない。ただターゲットとなる消費地を東京に据えている限りは、独自性の高い地方自治は難しい様に思えるのである。