インスリノーマ（膵臓腫瘍）2

ウーさんを病院に預けた翌日朝、メイも出発です。

何度も言うけど、このフェリーは犬に優しくないフェリーなので
ペットはカンカン照りもしくは大雨でも屋根なしのデッキにつなぐか、
ケージに入れて船内の通路に置かねばなりません。
20年前ぐらいの感覚ね。
世界遺産になったらしいけど、これを知ったら絶対評判悪くなると思うわあ。
北海道とか瀬戸内海の犬に優しいフェリーとは全然違うので、
犬連れの方はGOTOに来ない方がいいですよ、と声を大にして言いたい。
乗り心地の悪いフェリーに揺られ3時間45分。
その間持ち運び用の狭いクレートに入れっぱなし。
しかも犬は通路に置かなきゃならないの。
犬の様子を気にしながら通路の前に陣取るしかない飼い主も、着く頃にはヘトヘトだから。

メイは途中一度吐きました。
ただでさえ具合悪いのに可哀想。
ごめんね。

早く出して欲しいのね。

そんな時もぐずったり暴れたりしないもんね、犬って健気。

何とか港について、そこから30分ほどで病院へ。
午前中の診療は終わっていて、午後は2時から。
メイの予約は2時半なので、その間に近くの回転寿司屋で久しぶりに寿司を食べました。
メイが心配で食欲なんてないわ…と思ったけど、
朝からほとんど何も食べてないので非常に美味しかったです！うふｖ

病院は個人病院だけど、駐車場は広いし、病院内も明るく清潔で快適。
島の病院での診断結果など大まかな事は事前に電話で伝えていたので
血液検査＆心電図の後、結果を見ながら説明を受けました。
血液検査は予想通り血糖値が低く47mg/dl(正常値71-148）、
心臓は不整脈があるのと雑音が気になるけど、手術には影響がない程度。

後は麻酔をしてCTを撮り、腫瘍があれば手術という流れ。

疲れたの、帰りたいのね！

先生からは、
1.膵臓の腫瘍はCTでもはっきり写るかはわからず、
よくわからなかった場合は13歳という年齢を考えて試験開腹はしない。
2.転移している確率が70％と高く、仮に見えてる腫瘍を取ってもそれで完治ではなく
いずれまた再発する。
3.手術のせいで1/3が糖尿病や膵炎を引き起こし、1/3が手術をしても血糖値が上がらない。
と説明を受けました。

それでもね、今より長生きできる可能性があるなら
手術ができる内にやるしかないじゃない？

そうは思っても、腫瘍が見えなくて手術できなかったらとか、
今生きてるのに、手術中に死んじゃったらと考えると
胃の中に大きな石、もしくは砂をパンパンに詰められたような感じになって
胸が苦しく吐きそうになりました。（←寿司のせいではない）
死刑台に向かう死刑囚ってこんな気持ちね、きっと。

麻酔前に連絡をくれるというので、先にホテルにチェックインし
気を紛らわそうと外を歩いていたら視界の端に、見慣れた白いシルエット！

思わず吸い寄せられて声をかけてしまいました。

おばちゃん、元気出して。

知らない土地で最初に会った犬がウエスティなんて！
こんな偶然あるかしら？
これは、きっと良い知らせに違いないの。
ああ、これならきっと大丈夫。

その後、撮ったCTの画像がこちら。
くっきりと膵臓に腫瘍。その先にも転移らしきものが。


今のCTってすごいのね。
こんなにはっきり写るなんて知らなかったよ。


先生も、はっきり写ってますね。
これなら手術できますと太鼓判を頂きました。
この時点で手術できずに帰るという選択肢は回避できたわけです。

そして、手術すること2時間。
午後9時過ぎに手術が無事終わりました。
CTに写った以外に、乳腺腫瘍、胃の外側の転移巣らしきものも取ってくれたそうです。

おかげさまで、手術中に亡くなるという選択肢も回避できました。
麻酔は覚めてなかったけど、手術後のメイにも会えました。

手術前に会ったウエスティは、やっぱり神の使いorエル仙人の使いだったに違いない。

インスリノーマ（膵臓腫瘍）

前回ブログを更新した後、夕方の散歩でまたしてもメイに
ふらつき、虚脱の症状が出てたので、散歩を切り上げて
そのまま病院に連れて行き血液検査をしました。

その結果、他の数値は全く問題ないのに血糖値だけが21mg/ｄLという異常に低い数値で、
これは命に関わる数値だと説明を受けたのです。
低血糖のせいで、ふらついたり、脱力したり、けいれん発作が起きるんだそうです。
低血糖が続くと脳に回復不能のダメージ、失明、最悪死んじゃうこともあるって。
めったにない病気だけど、膵臓腫瘍（インスリノーマ）の疑いが極めて高いとのことでした。

なんかおかしいの。力が出ないのね。

ただ、島のこの病院ではこれ以上細かい検査はできず、もしインスリノーマなら
手術で腫瘍をとらなければならないとのこと。
手術自体は難しくないけれど、設備の整った病院でないと手術も無理だし、
長崎の病院に行く必要があると。

「えー、でももう13歳だし手術はしないかなー」と軽く答えたんだけど
先生が「え？しないんですか？手術自体は難しくないんですよ！
とりあえず、インスリノーマについて調べてみてください」
というので、帰ってきてネットで調べたら全く想像と違ってまして。
人のインスリノーマの約90%は良性ですが、犬ではそのほとんどが悪性（がん）だって。
手術も大変そうだし、しなかったら死んじゃう！と事の重大さに気づいたわけです。

だってね、手術しない場合の中央生存期間は74日。外科的治療を実施した犬の場合381日なんですよ。
え？手術しなかったら2ヶ月ちょっとで死んじゃうの？！
そんなの知ったら、パニックでしょ。
心臓がドキドキしてね、胸が苦しくなって低血糖じゃなくても手が震えるってば。

インスリノーマは、早い段階での発見が難しく
ほとんどが発作が起きてから発見されるんだけど
その時にはほとんどがリンパ節に転移しているんだって。
メイも気づいたのは発作が起きてから。しかも、もう5～6回は起きてる。
短時間の発作が起きた後は普通にしてるし、
10か月前の健康診断では血糖値は低めだけど正常値だった。
まさか、そんな大変な事とは夢にも思わず…

これは一刻の猶予もないでしょ。犬の1週間は人の1ヶ月。
決断が遅くなるほど転移が広がり、手術は難しくなるもんね。
半日ネットで調べまくって、次の日に長崎の病院の予約を取りました。
1人で犬を連れて長崎の病院に行くのは無理なので、行くなら週末。しかもなるべく早く！
10日に病気を発見して、13日にCTの予約を入れてもらえたのはラッキーというか執念…だと思う。

さて、病院の予約は取れたけどそこに行くまでがまた大変なの。
長崎港から病院まで距離があるので、移動するには車が必要。
高速船+レンタカーか、自家用車でフェリーか。
検査だけで終わるか手術になるかわからず、時間が読めないのでレンタカーは却下。
フェリーだと片道3時間45分(-_-;)、そこから車なので朝一に出ても着くのは昼すぎ。
最終のフェリーが16時50分、検査だけでも日帰りは無理。
人はホテルに泊まるとして、ウーさんどうしよう？
島のかかりつけに相談すると預かってくれるというので、お願いすることに。
ただ、朝一のフェリー前に預けるのは無理なので、
前日の夕方から預けて欲しいとのことでウーさんは病院に2泊!!
メイは手術ができなくても長崎の病院に一泊、手術ならそれ以上！
一家バラバラ大作戦よ。


これは何ですかー？ぼっくもお出かけできますかー？

ウーさんはお弁当持って一足早く病院合宿ね。オヤツは100円以内！バナナはおやつに含みません。



ぼっくを置いてゆくのですか？

非常事態なの。うーさんごめんね。
なるべく早く迎えに行くからね。

こんな時に限って11日、12日とも合奏団のボランティア演奏。
弾くだけ弾いてダッシュで帰ってきました。もうね、それどころじゃないのね。

12日の夕方ウーさん出発。
13日の朝、全員出発！

頑張ろうね！

何を頑張ればいいのかしら。

つづく

誕生日健忘症

メイです。
ママがまた私の誕生日（5/8）を忘れました。


毎年毎年、ゴールデンウィーク明けで日にちの感覚がおかしくなるって言うけど、
そんな事じゃないと思うのね。

あー、悲しーなー。
13年も一緒にいて、未だに誕生日を忘れられるって
所詮その程度ってことよねー。


…返す言葉もゴザイマセン…
おかしいなー、前日まで覚えてるんだけどなー。


いまさら何言っても無駄なのね。忘れたことに変わりはないのね。
ただでさえ一日遅れの誕生日なのに、
その上イチゴ買うの忘れてきたっていうの。


ぼんやりするにも程があると思うの。
あたしのイチゴーっ！


はいはい、一緒に買いに行きましょう。


ここを曲がるとお店なのね。


ちゃんと買って来た？


袋持った？


じゃあ、帰るわね。

もう、どっちが飼い主かわかりません…
すまないねえ、ごはんはステーキ丼にしてあげるわ。




ま、こんなもんじゃ許さないけどね。

では、あらためて。13歳おめでとう！


自分でも毎年メイの誕生日を忘れるのが不思議でなりません。
2番目ってそんなもの？

さて、13歳の姉さんですが健康上気になることが2点。
・以前乳がんの手術した痕に、再びできたシコリが大きくなってきた。
・時々、突然ガクガクと体が上下に揺れ、全身に力が入らなくなる。
その時は、自分でも何が起きているかわからないような顔をしてます。
疲れた時や空腹時になる気がする。低血糖？低血圧？
しばらくすると何事もなかったかのようになるのだけど、
今朝もそうだったので近いうちに病院に連れて行きます。

姉さんもエル仙人のように長生きしてもらわないとー。