以心伝心

書・旅・本などのメモ。

一月物語

2009年07月03日 | な・は行の作家
一月物語
平野 啓一郎
新潮社

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平野啓一郎さんの本は、これと高瀬川を読んだだけです。
一月物語は、明治三十年初夏、主人公の真拆(まさき)が療養のため奈良の十津川を旅する途中毒蛇にかまれてお寺の僧侶に看病される話からはじまりますが
難しい漢字が沢山でてきて、しかも漢文のようですらすら読めないところがあります。毎夜夢に美しい娘があらわれます。その名は高子、幻想的な雰囲気がとてもいいです。
新刊「ドーン」も期待しています。
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「歴史をさわがせた女たち」

2009年04月03日 | な・は行の作家
歴史をさわがせた女たち 日本篇 (文春文庫)
永井 路子
文藝春秋

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日本史上有名な33人の女性についてのお話です。
指折りの悪女と思っていた人が
かわいそうだったり、美人と思っていた人が不美人だったりして面白いです。
一番初めに平安時代のプレーガール和泉式部さんが登場しますが
彼女の歌の上手さは、イジワルな紫式部でさえ認めるものです。
なのに百人一首の歌は寂しげ。そう彼女は、最後はいつも捨てられるという運命。
何となく憎めません。イジワル紫式部は、清少納言のことも随分高慢ちきで
生かじりの漢文なんか書き散らすイヤーナ女!とまで言っていますけど
清少納言は藤原行成(書家)と冗談をいう仲で本当は随筆が得意で可愛い人です。
自慢話は多いけど無邪気で感性のすぐれた女性であったと思います。
その他、やきもちで恐ろしいのは北条政子です。頼朝の浮気相手の家をたたき壊しています。陰湿ではありませんが普通はできませんよね。
一豊の妻の話も何だか胡散臭いです。
やはり見習いたい人は、北政所さま。日本一の「オカミサン」といったところですね。ふんわりとして優しい女性です。
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岩倉具視

2009年01月30日 | な・は行の作家
岩倉具視―言葉の皮を剥きながら
永井 路子
文藝春秋

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とても面白かった。永井路子さんの本は初めてですが
いつも歴史解説とかで憧れていました。
岩倉具視さんって昔、五百円札で記憶があるのですが
京都の岩倉という所で幽閉されていました。
外見は小柄であまり上品ぽくなくあだ名は、岩亀・やもりだったそうです。
目のつけどころがいいけど何故か結果が裏目にでてしまい慌てて首をひっこめることになったからのようです。
百五十石の貧乏下流公家から五千石の右大臣へとのし上がることができたのは
何故だったのか?考明天皇暗殺説など興味深いお話が盛沢山でした。
明治維新・王政復古が始まって二百数十年続いた徳川幕府は消滅した。
まさに、このとき歴史が動いた!なのだけど人間岩倉具視ってなかなか面白い人物です。
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「RURIKO」

2008年09月04日 | な・は行の作家
RURIKO
林 真理子
角川グループパブリッシング

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浅丘ルリ子さんはとても好きな女優さんなので興味を持って読みました。
日活の青春映画は全く観たことがないのでよくわかりません。
石原裕次郎さんも子供のころ「太陽にほえろ」のボスだったので
ややふっくらとしたイメージしかありませんでした。
だんだん思い出して「スター千一夜」とかいう番組があって石坂浩二さんと
結婚されるのだな~と思って見ていたような記憶がありますが?・・。
満州時代のころは、なかにし礼さんの「赤い月」なんか印象に残っていますが
素敵なお父上に大切に育てられた上品な俳優さんだと思います。
性格がさっぱりしてそうな印象を持ちました。
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流星の絆

2008年04月18日 | な・は行の作家
流星の絆
東野 圭吾
講談社

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さくさく読めてしまうので一気に読んでしまいました。
帯に彼らの最大の誤算は妹の恋心だった。・・・とあったので
いろいろ想像してしまったのだけどハッピーエンドでした。
「手紙」や「白夜行」とか辛い十代を過ごすところが何処か似ているように思います。
クライマックスの時は、こちらまでどきどきしました。
意外な展開・・。よく考えると伏線がいっぱいあったな~と思いました。
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