清平調詞 李白
一枝の濃艶 露 香を凝らす 雲雨巫山まげて断腸
借門す 漢宮誰か似たるを得ん 可憐の飛燕新粧に依る
(一本のあでやかな牡丹の花、その上におく露は花の香りを結晶させたよう。
雲となり雨となった巫山の神女も、人の心をむなしくかきむしるだけである。
漢の後宮で誰が楊貴妃に比べられるだろう。それは愛らしい趙飛燕がお化粧したばかりの
美貌を誇る姿であろうか・・・。)
牡丹の美しさと貴妃の美貌と結びつけて詠まれているが、これが後に
李白が長安を追われる原因の一つとなったという。