輝く夜 (講談社文庫) | |
百田 尚樹 | |
講談社 この暑い中、クリスマスイブの五つの優しいお話でした。 「永遠の0」も買ってあるのですが、分厚いんですよね。 短編で読みやすい本でした。優しくなれるかも。^^ |
さよならドビュッシー (宝島社文庫) | |
中山 七里 | |
宝島社 面白く読みました。文章のテンポもよいですが、ミステリーで 家族を疑ってしまわなければならないという設定です。意外な結末でした。 ピアノの演奏表現も美しく「のだめ~」に似てるのですが、どきどきしました。 映画化されているのですが、心理描写がとても巧いように感じました。 |
夜中の薔薇 (講談社文庫) | |
向田 邦子 | |
講談社 |
このエッセイの中に「討ち入りそば」というのがあって、よく出来たハナシというのがある。
忠臣蔵で討ち入りの前にそば屋に集まり、腹ごしらえをして吉良邸へ出かけて行ったところが
実によく出来ているそうです。これがお握りだと風情がない。きっとかけそばだったのか、薬味は七味であったであろうかといろいろ想像してしまうということ。
そば屋で先日思ったんですけど47人もそば屋にあの黒い羽織?のような義士たちが集まるって目立ち過ぎじゃないでしょうかね~。
内田百さんは「討ち入り」がお嫌いだそうです。今月14日なのですが・・・。
余談ですけど、向田さんは猫を何匹か飼っていらして猫の匂いを消す為にお香をたいていらしたそうです。
飛行機事故で突然に亡くなられたので妹さんの和子さんが最期までお世話されたとか。
♪くれない匂う野中の薔薇~なのですが「夜中の薔薇」のほうがいいですね。
「眠る杯」という本があって「荒城の月」の一節を向田さんは、「めぐる杯」を「ねむる杯」と歌っていらしたという話があります。
神様のカルテ | |
夏川 草介 | |
小学館 |
作者は、夏目漱石のファンだそうで不思議な文章でした。
信州の個人病院で毎日睡眠不足と慢性疲労をかかえて患者を診察する。
地方の医師不足とか末期の癌患者に対する医療のあり方とか考えさせられます。
安曇さんという患者さんとの出会いや奥さんのハルさん、少し理想論のように思えます。
映画化されていますね。安曇野や上高地など出てきて映像が綺麗なのでしょうね。^^
歴史をさわがせた女たち 庶民篇 (文春文庫) | |
永井 路子 | |
文藝春秋 |
シリーズ3冊目です。
江戸時代から明治時代にかけて強い儒教道徳で女性は、家庭でおとなしく男性に尽くし
夫の後を三歩下がって歩くように教育されましたが、もともとは日本は妻どい婚の国であり、女性が家督を相続し和歌でもって男性が近寄ってきて恋愛が成立すると女性側が男性を扶養し、朝方男性が帰っていくという生活でした。
紫式部や清少納言といった上流階級の女性たちも中宮の家庭教師として仕事をしていました。
日本最古の女性の職業は巫女だったそうです。
そして庶民の女性達はやはり、農作業などして働きましたが、女盗賊の親分とか
丸々と太った女金貸しなどいて庶民篇もなかなか面白いです。
裕福なマダムは、九州から日光まで旅行に出かけたりといろいろ・・。
庶民はたくましく大らかに生きていました。
石田光成の家来、山田去歴の娘で「おあん」という女性が印象に残りました。
鎌倉の東慶寺は、縁切寺で有名ですけどこれも面白く読みました。
戦国おんな絵巻 (光文社文庫)永井 路子光文社このアイテムの詳細を見る |
永井路子さんの描く女性たちの裏の戦国時代は面白いです。
やはり一番美人でドラマチックな人生だったのは、お市の方です。美しいだけではなく
あの頃の女性たちは実家の運命を背負っていて外交官的役割をしています。
小豆を見るとお市の方を想います(笑)。
来年の大河は、「お江」ですがお市の方の娘さんです。三人姉妹の末っ子。
時代の流れに翻弄されて三度目の結婚で徳川秀忠(二代目将軍)の妻になり沢山の子供を授かります。千姫や家光のお母さんです。つまり浅井長政は、三代将軍家光のおじいちゃん!
永井路子さんの文章は読みやすくて歴史が楽しくなります。
山霧―毛利元就の妻〈上〉 (文春文庫)永井 路子文藝春秋このアイテムの詳細を見る |
毛利元就とその妻おかたと二人が戦国の世を生き抜くお話。
戦国時代は政略結婚が多かったけれど女性たちは人形ではなく
しなやかにたくましく生きていたと思いました。
おかたの明るい気性が微笑ましい。
龍馬の夢を叶えた男 岩崎弥太郎原口 泉ベストセラーズこのアイテムの詳細を見る |
大河では龍馬と弥太郎は幼馴染ということになっているけど
大人になって知り合ってわずか8ヶ月の付き合いで龍馬は暗殺されています。
弥太郎はとにかく学問に優れていたが不遇の時代が長かった。
母親の実和さんは医者の娘で早くして両親を亡くし辛酸をなめている。
三菱財閥の創始者。
カッコウの卵は誰のもの東野 圭吾光文社このアイテムの詳細を見る |
面白くてドラマティックなお話でした。
世界的に有名だったアルペンスキー選手の緋田は、娘の風美にスキーを幼い時から教える。
娘はやがて19歳になり、企業のスキー部に入りいよいよ活躍が期待される選手になります。そんな折ある事件が起きてしまいます。
札幌・富良野・長岡など雪景色を想像して読んでいました。
誰も悪い人はいないのに、事件は次々に変化します。
スポーツの才能とかやはり親の遺伝子に関係あるのでしょうか。
いろいろ考えさせられた本でした。