以心伝心

書・旅・本などのメモ。

時が滲む朝

2011年08月21日 | ま行や・ゆ・よ
時が滲む朝
楊 逸
文藝春秋

志強と浩遠は、大学受験で共に同じ大学に合格し田舎町から街の宿舎生活をはじめる。

民主主義・自由・・。1988年の天安門事件を体験する。

ヤン・イーさんの本は二冊目で、「ワンちゃん」も好きでしたけど、こちらも私は好きです。

北京オリンピックまでの二人の青春や人生観もよく書かれてました。

日本語をよく勉強されたのだと思います。

 

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夜は短し歩けよ乙女

2011年06月03日 | ま行や・ゆ・よ
夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)
森見 登美彦
角川グループパブリッシング

 

妄想は好きですけど、もう若くないので恋愛ファンタジーの世界に

入っていけないのでした。京都が舞台です。^^;

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ワンちゃん

2010年11月19日 | ま行や・ゆ・よ
ワンちゃん (文春文庫)
楊 逸
文藝春秋

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「時が滲む朝」で芥川賞を受賞された揚逸(ヤン・イー)さんの本です。
この本も芥川賞の候補になりました。
「ワンちゃん」というのは日本でのニックネームで中国語の名字「王」から呼ばれようになります。
ワンちゃんは、働き者で日本にお嫁に来て過疎地で旦那さんやお姑さんに仕えますが
国際結婚の仲介人のお仕事をはじめます。
女の子の気持ちがよく表現できていて面白く読みました。

ヤン・イーさんは、横浜に住む親戚から送られてきた写真がカラー写真で美しく
洋服が綺麗で日本に興味を持ち、お茶の水女子大に留学されて日本語を勉強されたそうです。日本語は、長いという印象で「謝謝」も「ありがとうございます。」というのが面白いとかテレビ番組で仰ってました。二人のお子さんのお母さんでもあります。
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美酒についてー人はなぜ酒を語るか

2010年10月22日 | ま行や・ゆ・よ
対談 美酒について―人はなぜ酒を語るか (新潮文庫)
開高 健,吉行 淳之介
新潮社

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お酒についてのお話というか人生についてのいろんなお話。
私などは、お酒はあまり飲まないし開高さんのようにグルメではないので
お酒を語ることはできませんが・・。
開高さんがお話して吉行さんが軽妙洒脱な相づちを打つ。
開高さんは、吉行さんのことを大兄と呼ぶ。寿屋(サントリー)に勤めていらしたから
かなりお酒には詳しい。本当に美味しいお酒とは「水」のように美味しいのだそうです。
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菜根譚

2010年08月27日 | ま行や・ゆ・よ
[決定版]菜根譚
守屋 洋
PHP研究所

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中国の中では新しい本だそうで明の末に洪応明という人が書いたものだそうです。
400年ほど前だから豊臣から徳川に政権が移ろうとしていたころ。
「処世術」のようなことがいろいろ書いてあります。
「菜根譚」という題名の由来は「人間は菜根のように粗末な食事をして苦しい境遇を耐えた者が大事を成し遂げることができる」という意だそうです。
江戸時代に日本に伝わり、むしろ日本で愛読している人が多いのだとか・・。
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横道世之介

2010年07月16日 | ま行や・ゆ・よ
横道世之介
吉田 修一
毎日新聞社

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80年代、バブルの頃長崎から一人の大学生が上京する。
面白いです。世之介君は何故かサンバサークルに入りバイトをして自動車運転教習所に通う・・。
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昨日はどこにもありません

2010年03月08日 | ま行や・ゆ・よ
懐かしの「旺文社」文庫です。
立派なブックカバーがついていましたね。

三好達治詩集より

昨日はどこにもありません
あちらの箪笥の弾き出しにも
こちらの机の弾き出しにも
昨日はどこにもありません

    略

今日悲しいのは今日のこと
昨日のことではありません
昨日はどこにもありません
今日悲しいのは今日のこと
いいえ悲しくありません
何で悲しいものでせう
昨日はどこにもありません
何が悲しいものですか
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点と線

2009年12月09日 | ま行や・ゆ・よ
点と線 (新潮文庫)
松本 清張
新潮社

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面白かったです。一気に読みました。
私も昔、時刻表を見ることが好きだったんです。
何分で乗り換えて何番線ホームに行って何処に泊るか一人旅していました。暗~!
九州と北海道、さていかなるトリックなのか。
電報などがでてきて昭和の香りがしますが、見事な作品です。
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途上

2009年12月08日 | ま行や・ゆ・よ
途上―松本清張初文庫化作品集〈3〉 (双葉文庫)
松本 清張
双葉社

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短編集です。
「紙碑」は、とても良かった。再婚したが画家だった亡き夫への強い愛情を感じました。
「途上」は、人生に絶望した青年が主人公ですがラストで「生きる!」気力に満ち溢れる所がいいです。

伊能忠敬についてのお話は面白く読みました。50歳から天文学や測量術を勉強したそうだから素晴らしいです。
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父の帽子

2009年07月17日 | ま行や・ゆ・よ
父の帽子 (講談社文芸文庫―現代日本のエッセイ)
森 茉莉
講談社

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森鴎外の長女として生まれた森茉莉さんのエッセイです。
父鴎外の愛情を一身に受けて成長します。
十六歳で結婚するまでの惜しみなく注がれる愛情。
お花や洋服も独逸からお取り寄せです。
森茉莉さんの文章は欧羅巴の香りがします。
そして子供の頃の小さな出来事も細やかに表現してあり、穏やかな気持ちになりました。
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