時事解説「ディストピア」

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元反プーチン派の塩原俊彦氏、共産党をアホの塊という

2015-03-03 00:19:26 | 反共左翼
久々に強烈な反共左翼が登場した。

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高知大学の教授で、昨年末に刊行された「ウクライナ・ゲート」の著者、
塩原俊彦氏は、ラジオ「スプートニク」の独占インタビューで、
なぜ近い将来に状況の改善を望むのは無意味なのかについて、次のように語ってくださった。


「今、日本では悪い時代に入っていて、安倍晋三っていうのが首相をやっていて、
 国が力をつけていて、自由民主党が支配をしていて、なかなか変わりそうもない。

 民主党もだめだから、自民党がこれから日本の政治を10年、20年と
 支配していくだろうと思っている人がたくさんいると、国家のことを批判できないでしょう。

 日本国を批判できないということは、イコール米国も批判できない。
 でも10年前には自民党もたいしたことなくて、社会党、民主党が
 一応力をもちつつあって、米国を批判したって、別にどってことなかったんですよ。」


SPUTNIK:ところで、いま日本の共産党はどうですか?何かを行う力を持っていますか?


「是非知ってほしいのは、日本共産党なんてアホの塊なんですよ。
 その本の中に名前を入れて書いておきましたけど、
 日本共産党のトップは志位 和夫(しいかずお)は日本の国会で安倍首相にむかって、
『日本はもっと厳しいロシアへの制裁を加えなければいけない』と質問しているわけですね。
 わかります? 志位などという共産党のトップがですよ。
 ロシアが悪いからもっと厳しい制裁をしろって、言うんですよ。
 国会で首相に。日本共産党って、もっとロシアについて詳しく
 研究するブレーンがついていなければならないと思いますけど、
 これではいかに馬鹿か、本当に何も知らないか、これでわかるでしょう。」

続きを読む: http://japanese.ruvr.ru/2015_03_02/283156574/
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『ウクライナゲート』立ち読みしたが、買うまでには至らなかった。
 本当に買わなくて良かったと思う。


さて、ここで考えてほしいのだが、
今から10年前の2004年や2005年の小泉政権時代、
自民党は大したことがなかったのだろうか?





むしろ、この頃は小泉旋風まっさかりで、自民党の天下だったのではないだろうか?
2005年の衆議院議員選挙では、自民党の圧勝、小泉劇場という言葉まで作られていたのである。

(民主党が台頭してきたのは、その後の第1次安倍政権、福田政権、麻生政権からであり、
 この頃は62議席も落としていた。共産党も今よりも少ない議席数だった。

 唯一、社民党がまだ7議席獲得しており、現在の2議席とは大きく違っていた。
 もしかして社民党の議席数を基準に考えているのだろうか?)

小泉政権といえば、思いっきりわかりやすい親米政権で、
イラク・アフガン戦争を支持し、米軍を支援する法律まで作った。

つまり、10年前と言えば、アメリカに続けとばかりに対米従属政策をとっていた頃であり、
なにをもって塩原氏がこの頃を懐かしんでいるのかさっぱり理解できないのである。


第二に、共産党を含めた左派野党は10年前から米国を批判していたし、今でもしている
というよりも、共産党のお家芸はアメリカ批判である。アイデンティティのようなもの。



塩原氏はアメリカを批判しない=ロシアを批判する
という妄想に陥ってはいないだろうか?




共産党がロシアに敵対するのは、60年代前半からソ連共産党と絶交し、
対立してきた歴史があるからだ。

それは、一応関係を改善した冷戦終結以降も変わらない。



そして、私が塩原氏について思うことは、
自分だってロシアの悪口を書いてただろ
ということである。


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二〇〇八年のグルジア侵攻、九九年から一〇年間続いたチェチェン戦争など、
プーチン以降のロシアは再び「軍事大国」への道を猛進しているかのように見える。

しかし深刻な経済危機の中で、難航する軍改革、ハイテク化の進まぬ非効率な巨大企業を多数抱え、
国際競争に遅れをとる武器輸出など、その抱える課題は深刻だ。

現在、急速に再統合化が図られ、国家管理の下に置かれつつある
ロシア軍需産業の実態と問題点を、豊富なデータから読み解く。

~「軍事大国」ロシアの虚実(岩波書店、2009年)紹介文より~



最後に本書の表題になった「プーチン2・0」についてであるが、
これはもちろん、今年3月に実施されるロシア大統領選挙でプーチンが
勝利するであろうことを既定事実として表現しているのである。

著者によれば、権力者自らが腐敗している場合、一方では反腐敗の旗振り役にもなりうる。
腐敗との闘争を看過すれば、権力者自身が国民から見放されるからだ。



プーチンそのものが腐敗していると断定する著者には、
プーチン自身が自らを厳しく律する姿勢を求めることに留まって、
本質的に反腐敗政策に期待を寄せてはいない



つまりロシアの、プーチンの腐敗の問題解決は
外部からの、
外国からの監視や批判を不可欠とする
というのだ。

~プーチン2.0―岐路に立つ権力と腐敗(東洋書店、2012年)書評より~
(http://chikyuza.net/archives/18850)

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なんのことはない、つい3年前まで
いかにプーチンが悪党であるのか、プーチンが大統領になればお先真っ暗になるのか、
外国による監視が必要であるのかを力説し、そういう本ばかり乱発していたのは
他ならぬ塩原氏だったのである。

現在のウクライナ情勢に関する欧米メディアのプロパガンダは、
まさに彼の言説と全く同じものである(プーチンの悪魔化とロシアの監視の主張


注目すべきはグルジアへのロシア軍進軍についての説明であり、
これはグルジアが南オセチアを軍事進攻したのに対して反撃した事件なのだが、
いかにも悪の帝国ロシアが正義の国グルジアを痛めつけたかのように書いている。
(これも当時の欧米メディアと同じ見解だ!)


塩原俊彦教授は
ガチガチのロシアバッシング大好き人間だったのだ。



それが、どういう経緯か知らないが去年から急に親ロ派に転向し、
「ロシアをいじめるなんて許せない~」とブチ切れている次第である。


私も共産党のウクライナ問題に対する姿勢は散々批判してきたが、
こういう下劣なコメントをした覚えは少なくともない。


というか、この相手を見てコロコロ態度を変えるところ、人間として非常に見習いたくない。

こういう状況次第で自分の手のひらをクルクル返せる方の言うことに
どれだけ信憑性があるのか、非常に疑わしいものである。


ウクライナ問題についてはロシア・トゥデイを初めとして、
情報はいくらでも収集できるし、ポール・クレイグ・ロバーツ氏をはじめとする
優秀な分析者がいくらでも海外にはいる。大変失礼だが、塩原氏はいなくても困らない。

むしろ、足を引っ張るだけなので、出てこないでもらいたいのだが…(無理なんだろうなぁ)