……そういうタイトルの本が本当にあるのだ。
本の紹介文には、
「1989年の天安門事件や1990年の金丸訪朝を直接取材し、
2002年と2004年の小泉訪朝団に随行した著者の、25年にわたる中朝取材の総決算!!」
と書かれている。
(http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062191234)
これを踏まえて、次の記事を読んでみる。
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劉雲山中共中央政治局常務委員(中央書記処書記)は9日夜、
朝鮮の首都・平壌で、朝鮮労働党の金正恩第1書記と会談した。人民日報が伝えた。
劉氏は習近平総書記からの心からの挨拶と祝意を伝え、習総書記からの親書を手渡した。
習総書記は親書の中で、
「中国と朝鮮の伝統的な友好関係は、双方の古い世代の指導者たちが自ら築き上げ、
心をこめて培ってきたもので、両国共通の貴重な財産であり、大切にするべきだ。
中国の党と政府は両国の関係を高く重視しており、戦略的高みと長期的な角度から
両国関係の発展を見据え、両国関係を維持し、強化し、発展させていく。
新たな情勢の下、我々は両国関係の大局と、両国の発展という大計から出発し、
朝鮮との意思疎通を深め、協力を深化させ、
長期的で健全かつ安定した両国関係の発展を推進していきたい」
とした。
金正恩第1書記は習総書記からの親書に
心からの感謝の意を表明し、習総書記への挨拶と祝意を述べた。
http://j.people.com.cn//n/2015/1010/c94474-8960142.html
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別に、これは驚くべきニュースではない。
同様の記事は、今年の1月にも書かれている。
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外交部(外務省)の洪磊報道官は8日、中朝関係について記者の質問に答えた。
――1月8日は朝鮮の最高指導者、金正恩氏の誕生日だ。
中国側は祝賀の意を表明したか。今年の中朝関係についての展望は。
中朝は友好的隣国であり、両国は友好的交流の伝統を長年保っている。
中国側はすでに祝賀の意を表明した。
われわれは朝鮮の人々が金正恩第1書記の指導の下、
国の経済・社会発展を推進し、引き続き新たな成果を挙げることを祈る。
新たな1年、中国側は「伝統継承、未来志向、善隣友好、協力強化」の方針に基づき、
中朝の伝統的な友好協力関係の前向きな発展を促すことを望んでいる。
http://j.people.com.cn//n/2015/0109/c94474-8833944.html
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TPPでモメても日本が親米国家であるように、核という部分的な問題で対立しても
北朝鮮と中国の間には共に朝鮮戦争で戦ったという歴史的な繋がりがある。
一時的に緊張が高まっても、そう簡単に崩れるようなものではない。
そして今、中国ではインターネットで金正恩を嘲笑することを禁じている。
もちろん、中国共産党の指示によるものであり、
この点からも、とてもじゃないが中国が北朝鮮と戦争するとは考えられない。
以上、ザッと中国と北朝鮮の関係について説明したが、
ここで私が言いたいのは「中国、北朝鮮必ず滅ぼす」論を書いたこの人物が
平凡社という左翼向けの本を売る会社から中国or北朝鮮論の本を出版していることだ。
こういう点からも、左翼の北朝鮮や中国に対する理解というのが
実のところ、そのへんのネトウヨと大差ないレベルだというのがよくわかるかと思う。
(ちなみに紹介した本は、あの産経新聞が書評を書いて宣伝している)
何度も書いているが、日本の右傾化は左翼の左傾化であり、
右翼と大差ない意見を述べていることが左翼言論が不調である最大の原因になっている。
特に未だに冷戦時代、さらに遡れば治安維持法時代の反共イデオロギーから
抜け出せず、西側視点で東側諸国を評価できないのは致命的な弱点だ。
反共のためなら簡単に右翼とつるんでしまう。
シリアという国家を滅ぼすためなら、反政府軍に軍事支援する動きもよしとする。
そういう人間が一端に人間を気取れるのだろうか?私は否と答えたい。
本の紹介文には、
「1989年の天安門事件や1990年の金丸訪朝を直接取材し、
2002年と2004年の小泉訪朝団に随行した著者の、25年にわたる中朝取材の総決算!!」
と書かれている。
(http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062191234)
これを踏まえて、次の記事を読んでみる。
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劉雲山中共中央政治局常務委員(中央書記処書記)は9日夜、
朝鮮の首都・平壌で、朝鮮労働党の金正恩第1書記と会談した。人民日報が伝えた。
劉氏は習近平総書記からの心からの挨拶と祝意を伝え、習総書記からの親書を手渡した。
習総書記は親書の中で、
「中国と朝鮮の伝統的な友好関係は、双方の古い世代の指導者たちが自ら築き上げ、
心をこめて培ってきたもので、両国共通の貴重な財産であり、大切にするべきだ。
中国の党と政府は両国の関係を高く重視しており、戦略的高みと長期的な角度から
両国関係の発展を見据え、両国関係を維持し、強化し、発展させていく。
新たな情勢の下、我々は両国関係の大局と、両国の発展という大計から出発し、
朝鮮との意思疎通を深め、協力を深化させ、
長期的で健全かつ安定した両国関係の発展を推進していきたい」
とした。
金正恩第1書記は習総書記からの親書に
心からの感謝の意を表明し、習総書記への挨拶と祝意を述べた。
http://j.people.com.cn//n/2015/1010/c94474-8960142.html
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別に、これは驚くべきニュースではない。
同様の記事は、今年の1月にも書かれている。
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外交部(外務省)の洪磊報道官は8日、中朝関係について記者の質問に答えた。
――1月8日は朝鮮の最高指導者、金正恩氏の誕生日だ。
中国側は祝賀の意を表明したか。今年の中朝関係についての展望は。
中朝は友好的隣国であり、両国は友好的交流の伝統を長年保っている。
中国側はすでに祝賀の意を表明した。
われわれは朝鮮の人々が金正恩第1書記の指導の下、
国の経済・社会発展を推進し、引き続き新たな成果を挙げることを祈る。
新たな1年、中国側は「伝統継承、未来志向、善隣友好、協力強化」の方針に基づき、
中朝の伝統的な友好協力関係の前向きな発展を促すことを望んでいる。
http://j.people.com.cn//n/2015/0109/c94474-8833944.html
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TPPでモメても日本が親米国家であるように、核という部分的な問題で対立しても
北朝鮮と中国の間には共に朝鮮戦争で戦ったという歴史的な繋がりがある。
一時的に緊張が高まっても、そう簡単に崩れるようなものではない。
そして今、中国ではインターネットで金正恩を嘲笑することを禁じている。
もちろん、中国共産党の指示によるものであり、
この点からも、とてもじゃないが中国が北朝鮮と戦争するとは考えられない。
以上、ザッと中国と北朝鮮の関係について説明したが、
ここで私が言いたいのは「中国、北朝鮮必ず滅ぼす」論を書いたこの人物が
平凡社という左翼向けの本を売る会社から中国or北朝鮮論の本を出版していることだ。
こういう点からも、左翼の北朝鮮や中国に対する理解というのが
実のところ、そのへんのネトウヨと大差ないレベルだというのがよくわかるかと思う。
(ちなみに紹介した本は、あの産経新聞が書評を書いて宣伝している)
何度も書いているが、日本の右傾化は左翼の左傾化であり、
右翼と大差ない意見を述べていることが左翼言論が不調である最大の原因になっている。
特に未だに冷戦時代、さらに遡れば治安維持法時代の反共イデオロギーから
抜け出せず、西側視点で東側諸国を評価できないのは致命的な弱点だ。
反共のためなら簡単に右翼とつるんでしまう。
シリアという国家を滅ぼすためなら、反政府軍に軍事支援する動きもよしとする。
そういう人間が一端に人間を気取れるのだろうか?私は否と答えたい。