時事解説「ディストピア」

ロシア、イラン、中国等の海外ニュースサイトの記事を紹介します。国内政治、メディア批判の記事もあります。

池上彰氏が無視していること

2014-07-14 00:18:43 | 軍拡
集団的自衛権の容認ではなく、北朝鮮のバッシングを優先した池上氏。

では、集団的自衛権とは、そこまで軽んじて良いものなのか?
そこで、北京週報の記事を用い、他国が同問題をどう捉えているのかを検討する。


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靖国神社を公然と参拝し、「侵略未定義論」をぶちあげ、
従軍慰安婦問題に関する「河野談話」について背景調査したのに続き、
今年7月1日、安倍内閣は焦りを抑えきれず、
解釈改憲による集団的自衛権の行使容認を閣議決定した。

蘇暁暉氏は、
これで日本が公然と武力を使用し、海外派兵するために門が開かれた。
日本が誤った道を歩み続ければ、いつか『正義』の旗印を掲げて
再び戦争の悪魔を解き放つことは避けられなくなる。
地域の安全には、すでに赤信号が灯っている
」と指摘している。

しかし、この「進撃」する首相にとって、これは野心や企みの小さな一歩にすぎない。
歴史問題で逆行するほか、再任を果たした安倍首相は
いわゆる「周辺の脅威」を大々的に誇張し、
平和憲法の改正と軍拡を行い、戦後体制からの脱却を試みている。

歴史を覆い隠し、戦闘態勢を整えながら、自らを「被害者」として演出してみせ、
中国を含む「周辺の脅威」を誇張する。これが今日の安倍首相であり、
日本に侵略の歴史を否定し、平和憲法を形骸化し、「強兵」に戻るための道を疾走させている。

安倍首相の民意を無視した独断専行は、日本国民からも抗議を受けている。
共同通信社の7月1日と2日の世論調査によると、安倍内閣の不支持率は
前月より7ポイント以上上昇し、再任以来初の4割超えとなった。

安倍政権寄りの読売新聞が2日と3日に実施した世論調査でも、
不支持率が前月より9ポイント上昇し4割に達した。

日本メディアは、安倍内閣に「民心離れの兆し」が見えていると指摘した。

蘇氏は、「歴史の直視を避ける日本の行為は、
平和と安定に対する軽視を反映しており、中国を含むアジア諸国を不安にしている

と指摘している。

http://japanese.beijingreview.com.cn/yzds/txt/2014-07/10/content_629000_2.htm
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このように、集団的自衛権の容認は、アジア諸国に動揺と
日本への不信感を植え付けた重大なニュースであり、
今こそ、その問題点を検討すべきものである。



だが、彼はそれをやらなかった。
このことの意味は大きいと思う。



さらに、この件については重要な点がある。
以下の赤旗の記事を読んでいただきたい。


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集団的自衛権 首相“二枚舌”外遊


ニュージーランド、オーストラリア、パプアニューギニアの3カ国を
外遊中の安倍晋三首相は各国で、自らが掲げる「積極的平和主義」と
集団的自衛権行使容認に向けた「閣議決定」について説明を重ね、
安全保障の法的基盤を一新した」などと発信しています。

国内での発言とは大きく異なり、その二枚舌ぶりが目立ちます。


首相は8日、オーストラリア連邦議会での演説で、
「なるべくたくさんのことを諸外国と共同してできるように、
日本は安全保障の法的基盤を一新しようとしている。
法の支配を守る秩序や、地域と世界の平和を進んでつくる一助となる国にしたい」
と語り、集団的自衛権の行使にむけた憲法解釈変更の「閣議決定」を誇示しました。

前日の7日には、ニュージーランドのキー首相と会談し、
集団的自衛権行使を容認する「閣議決定」の考え方を説明。
8日のアボット豪首相らとの会談でも同様の説明を重ねました。


ところが、国内では
安倍首相の説明は違います。



安倍首相は1日の記者会見では、
「現行の憲法解釈の基本的考えは、今回の『閣議決定』でも何ら変わることはない」
と強調していました。

政府・内閣官房の「一問一答」(5日発表)も
「閣議決定」について「いわゆる解釈改憲ではない」と主張しています。



しかし、安倍政権による「閣議決定」は、
集団的自衛権の行使や海外での武力行使は許されない
という従来の政府の憲法解釈を根底から覆す

まさに“安全保障の法的基盤の一新”であり、
「海外で戦争する国」づくりがその真相です。



国外では“安全保障の法的基盤の一新”とその事実を認めながら、
国内では、うそとごまかしに終始する。


「閣議決定」後初となった外遊から、安倍政権の姑息(こそく)な姿勢が浮かび上がりました。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik14/2014-07-11/2014071101_04_1.html
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国民をだましながら武力行使の実現に向けた工作が
着々と進行しているわけだ。これをなぜ池上氏が避けるのか?

この点にこそ、同氏の本性が見え隠れするものだ。




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