時事解説「ディストピア」

ロシア、イラン、中国等の海外ニュースサイトの記事を紹介します。国内政治、メディア批判の記事もあります。

G7、ロシア抜きで協議中

2014-06-05 01:10:04 | 国際政治

G7(英・米・仏・独・伊・日・カナダ)のエネルギー依存政策と経済格差を非難する抗議者。
安倍の表情が絶妙。
http://rt.com/news/163476-g7-brussels-russia-ukraine/


ロシア抜きでの協議がブリュッセルで行われています。

自分たちに批判的な国は、徹底的に排除するという姿勢が
明らかになったのではないでしょうか?まぁ、前からこうなんですけどね。


それにしても、G7の批判者たちの仮装、すごく面白い。
石油(エネルギーの原料)に着目して20世紀の歴史を振り返ると
欧米各国による常軌を逸した資源獲得戦争が見えてくるわけです。

そのことをこれほど分かりやすく伝えたものはないでしょう。
考案した人間、ナイスですねぇ。

ノーベル平和賞受賞者バラク・オバマ、10億ドルをかけ、東欧に更なる派兵&軍事演習を約束する

2014-06-03 22:04:53 | リビア・ウクライナ・南米・中東
今思えば、オバマ旋風って人種差別を利用したオバマの作戦だったんですよね。
まんまと騙されたあの頃(親米だったころ)の自分が恥ずかしい……



キエフ軍により砲撃を受けた孤児院
http://rt.com/news/162952-ukraine-orphanage-fire-fighting/


連日の空爆、砲撃で学校、病院、そして孤児院、民家、
ありとあらゆる施設が反テロリスト作戦の名の下、被害を受けました。



ウクライナ南東部の独立を認めない人も、目下行われている作戦が
人道にかなったものではないことぐらいは気が付いているはずです。

見て見ぬふりはできないはずです。


国軍の撤退を訴えるドンバスの炭鉱労働者たち
http://rt.com/news/162932-ukraine-military-donetsk-rally-children/


ところが、オバマ大統領は、この度、10億ドルを費やしてウクライナを含む
東欧にアメリカ軍の更なる派兵と軍事演習を行うことを約束してしまった。


ノーベル平和賞受賞者の正体が露わになったニュースでした。
(そもそも、この賞は過去大勢の与えてはならない人たちに贈られている)

以下に、翻訳文を載せます。

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「アメリカ合衆国は、ウクライナの危機の真っただ中に、
10億ドルを投資して、東欧の米軍の駐留を強化する」とオバマ大統領は話した。

ホワイトハウスは更なる軍と装備を、
NATO同盟への参加を「再宣言」した地域に送るだろう。


ポーランドの首都での記者会見でオバマは、安全を強化するために、
アメリカは東欧の国家とのパートナーシップを強めると話した。

一連の動きは、ロシアに対するプレッシャーを増すために行われたものだ。
ロシアはウクライナで不穏をかきたてているとワシントンから責められている。

合衆国の計画に即して、議会は更なる軍と装備を配備するために
10億ドルを財政につぎ込むだろう。

(詳細は後ほど)

2014年6月3日10時41分

http://rt.com/news/163320-obama-poland-troops-europe/
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午後10時現在で、記事が更新されていました。
が、全文を訳するのが大変なので割愛(すいません)。


その更新された部分を読むと、
さしあたりはポーランドに軍を送るようです。
当のポーランド大統領も歓迎しているのだとか。


安倍とオバマの寿司会談を思い出させるなぁ…


ちなみに、来月にアメリカ軍、ウクライナ軍、イギリス軍との
合同軍事演習をするのだとか。北朝鮮に対して行っている
キー・リゾルブ、フォール・イーグル作戦と変わりありませんね。


現在、ロシアはウクライナ政権に対話と軍の撤退を訴えていますが、
アメリカはウクライナ軍への協力・支援を行っている
わけです。


核なんかよりも恐ろしいのは、
こういう実態をメディアが伝えないことです。

かくもペンは剣よりも弱いのかと私は驚きの気持ちでいっぱいです。
この失望はしばらく消えそうにありません。

ウクライナ軍の市民弾圧を無視する加藤哲郎氏

2014-06-01 00:20:51 | 反共左翼

若者がウクライナ軍の市民への砲撃に反対している今、
永続民主主義革命を主張している加藤哲郎氏は何を話しているのでしょう?

http://www.ff.iij4u.or.jp/~katote/another.html

上の記事を読んでも、同氏が世界中の平和を望んでいることは確かです。
ウクライナについても、きっと言及しているはず。そう思ってサイトを覗いてみました。



あった!あったぞ!!
ウクライナ問題に言及していたぞ!!!



というわけで、同氏の文章を以下に抜粋します。


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連休はロシアでしたので、やや長めの紀行文にします。
5月1日のメーデーは、モスクワで迎えました。

クリミア自治共和国のウクライナ離脱、ロシア連邦編入に発して、
ウクライナ情勢は緊迫し
、米国・EUがロシアに対する限定的経済制裁に入り、
4月末に予定されていた日ロ外相会談は延期になりましたが、
私たちの文化交流は、何とか実現できました。


~中略~


5月1日のメーデーに、ソ連崩壊後初めて、
クレムリンの赤の広場で労働者の行進が行われたのは事実です。

新聞報道では10万人とのことですが、
それはソ連時代の労働者階級の示威とは、似て非なるものでした。

主たる参加者は選ばれた労働組合員で、
広場の出入りには厳重な警戒線がしかれ、通行証を持った人々のみの参加です。

私たち旅行者は、近づくこともできません。


そこで掲げられたプラカードも、賃上げを求めるものもあったそうですが、
大半は「クリミアはロシアのもの」「ウクライナのロシア人を護れ」といった
愛国のスローガンと、国際社会に堂々と立ち向かう強い指導者「プーチン万歳!」です。

警備の厳しい赤の広場に入れず、旧インツーリスト・ホテル
(昔は日本人の定宿だったのに、今では超高級外資系ホテル!)前にいたとき、
20人ほどの横断幕を掲げたグループがデモしてきたので眺めていると、
警察の武装部隊が素早く取り囲んで、リーダー二人を装甲車の中に引きずり込みました。

二人は「ウクライナ万歳」と叫んでいました。

つまり、ウクライナの緊迫した情勢の中での官製メーデーで、
「ロシア万歳」以外は許されない、ナショナリズムの労働者動員でした。

http://www.ff.iij4u.or.jp/~katote/Home.shtml
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うん。まったく言及してないね!

ネオナチの「ネ」すらない。



ウクライナで何が起きているのかぐらい、世界中を飛び回っている
彼なら、容易に知ることができるはずなのですが、いったい何故?


ちなみに、ウクライナの状況を伝えているラジオ局「ロシアの声」の存在を
加藤氏は知っているのですが……なんで無視してるの?


私たちは、イラクやリビアの惨状を止めることはできませんでしたが、
ウクライナ南東部、ドネツクやルガンスク、ハリコフ、オデッサ、
そしてクリミアの危機については今、止めることができるんです。

国際社会がウクライナ軍は直ちに撤退せよ、
両陣営は話あいで解決せよと圧力をかければ、それは可能なんです。




それをなぜ彼はやらないのでしょう。


市民運動家でもあるのに。




そのかわりに彼が行っているのはロシアへ対する批判です。


奇しくも、歴史的に60年代以降ソ連と不和の仲である
日本共産党(加藤氏の宿敵)と同じ立場。



それしかないのかあんたら?
ロシアを叩ければ他はどうでもいいのか



まぁ、好意的に解釈すると、確かにロシアも国益に基づいて
今回のウクライナ問題に着手しているのは確かです。


けれども、実際には会場に近づくこともできず様子を見ていないのに、
「官製デモ」と切り捨てるのはいかがなものでしょうか?


同じ理屈でドンバスの炭鉱労働者やドネツクの学生の反戦運動も、
テロリスト公認の作られたデモとして片づけられますよね。

実際に、そうやって無視しているのが欧米メディアなのだけれども、
仮にも「もう一つの世界」を作ろうとしているんでしょう?

それでいいのかなぁ・・・



http://rt.com/news/156160-gas-rally-donetsk-ukraine/
ちなみに、メーデー当日のドネツクのデモの光景はこんな感じ。

加藤氏はロシアからレーニンの影響が消えつつあることに
どこかホッとしているようですが、これなんか見たら卒倒するんじゃないでしょうか?


彼に言わせればこれも官制デモなのかな?


ちなみに、この当日、ドネツクの検察庁の前では
抗議運動を行っていた市民に催涙弾が投げ込まれました

http://rt.com/news/156160-gas-rally-donetsk-ukraine/


他方で、地方の活動家がこれに反撃して同施設を攻撃、
占拠しましたから、一概に他方が悪いというわけではありません。


いずれにせよ、ロシアの反キエフ派は、このような事態を熟知しています。
百歩譲って「官制デモ」とみなしても、反対派は彼らの意思で参加している。
強制ではないのです。そのことを無視してほしくはない。


申し訳ないのですが、加藤氏のレポートからは、
いつぞやの中国の反日デモに対して盛んに唱えられた
「中国当局の官制デモ!悪いのは中国!日本じゃない!」という
メッセージを思い起こすんですよね。極めて独善的で欺瞞的な言葉を。



その甲斐あって、尖閣諸島の国有化という強硬的な手段への反省は行われませんでした。

同様に、加藤氏の発言からは「悪いのは全てロシアで、キエフは正しい」
という意図しか伝わってこないんですよね…厳しい意見かもしれませんが。


結局、反共左翼の悪い癖、なんでもかんでも共産批判がメインになり、
本質へ目を向けることがなくなってしまうという致命的な弱点が
露わになった報告文だったなぁと感じてなりませんでした。


おそらく、加藤氏は南東部でキエフ軍が何をしているのかを
知ってもなお、同政権を応援するでしょう。

彼にとっては、共産主義の撲滅がメインの目的ですから。
まるでソ連のけん制のためにナチスを容認していた英仏のよう。
実に人道的です。これぞ永続的民主主義革命です。ハラショー。