ブルーシャムロック

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日下部浩一郎と水着_02

2020-08-06 04:45:17 | 逆襲の藤隆
「なんだか知らないけれども、浩一郎やる気がなさそうだな。」
コーチは日下部浩一郎を見ながらそういった。
「うん。なんだか水着に満足しないのかもしれません。」
親がこれは安全だ現代的だとか浩一郎は言いたかった。
「このスイミングスクールは水着自由の日というのがあるんだ。
浩一郎、俺が特製の水着を選んでやるよ。」
コーチがそういう。
同じようにスイミングスクールに入会した柿沼萌美は
「スクール海パンや、ブーメラン水着が気に食わないって感じの顔ね。
コーチについていけばいいじゃないの。私はよくわからない
けれども、浩一郎君がやる気を出すきっかけになるかも。」
当初は浩一郎自体水泳は好きじゃなかった。だけれども、親が言うから、
やっているだけなのだ。
「浩一郎君、基本はおとなしくて、運動神経がにぶそうだけれも、
今回のスイミングやったら面白そうなのにね。」
萌美はため息を付いた。
萌美に言われてしまえば悲しい。
浩一郎はコーチに付いていくことに決めた。
ついていた先は、和風小物と書かれた商店街の渋い店だった。
「ここだよ。」
コーチが言うから、浩一郎は進んでいく。
「オヤジ、この男の子に六尺褌を作ってくれないか。」
「ああ。」
とオヤジは赤い晒を浩一郎向けに切ってくれる。
「魔法の水着だ。俺が締め方を伝授するから。これを締めて
水着自由の日に来てくれ。」
と言う。
翌日の陸上練習の時にコーチに教わりながら褌の締め方を練習した。
コメント
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