雪はただ
何も考えずに
空から地上へ
静かに静かに
降りていくだけで
誰かを困らせようとか
傷つけようとか
思ってるわけでもなく
誰かを喜ばせようとか
感動させようとか
思ってるわけでもなく
ただ
静かに
降っているだけ
そして
人が一生懸命その雪を
どうにかしようとしていても
次から次へと
また降り続ける
そこに
太陽が現れると
あれだけ人ががんばっても
できないことを
いとも簡単にやってのける
あっという間にとけていく
そんなことを
考えたりしながら
ただその美しさに
圧倒されて
その場から動けなくなる
もうすぐ幻のように
なくなる風景を
心にしっかり留めながら
