縺れを解いて

もつれをほどいて。

結うのより解くのは大変なのです。
繋ぐより離すは簡単なようにみえて難しい。

こんがらがらせるのは容易いのに、
もつれをほどくのは容易ない。

切るのは簡単。

紡ぐのには自分の誠心と誠意を傾けて熱情で時間も溶かすのに。

切り離すことは一気に終わらせてしまいたいの常、
時間さえ一瞬で凍らせて。
冷え切った気持ちは、もう融かしても何も残らない。

なかったことに、してしまいたくなるのも正直者の心。


４月１２日に傾けた情熱。




９月２日の沈着な判断。




ただ要するに自分で紡いだものを解いただけの話。

理由は寸法が短すぎたから。

きっと性格の不一致でも、いいのだと思う。

ただ単に見ているのもうんざりしたし新しくやり直したかったの。


切るのは簡単だけど、
あえて時間をかけて一糸ずつ解していった。

心の絡まりも、ほどけていくようです。


案外、気の長い人で、
こういう作業にイライラしない。

終わらなかった仕事はない。
止まなかった雨はない。

解けない糸はない。

そう思いながら竹串で一目ずつ解いていきました。


解き終えた後の清涼感と満足感よ。


人と人の心の”あや”や。
絡みは、なかなかこうはいかないけど。

できることなら別れ際も切ることをせず解いて離れたいの願望。


現実は、そんなに綺麗ごとじゃ済まないけれども。