その人と一緒に過ごした時間は結局、9時間だった。
その間、互いの親のことや時代劇の話。
仕事のことや、ネタになりやすい娘M嬢の話。
連れて行ってもらった、お店の方や常連さんのこと。
音楽のこと、すこし。
など、ほとんどランダムに思いつくままにアレコレを話した。
初対面だったために、
そんなに長時間を共有できるとも思っていなかったけれど。
気が合わなかったら、どうしようとか。
そんなこと思いもしなかったのは、
それなりにお互いへの情報の下地があったからかもしれない。
不思議と最初から、
しっくりというかすんなり打ち解けた。
なんとなく、
そんな予想はついていたのだけど。
それは、その人が私の望むように合わせてくれたからなのだろう。
私が、いつもは高いびきで爆睡している時間から出だしても、
街は眠ることを知らず。
それどころか賑わいを増すかのようで不思議だった。
そんな私の知らない街の一面を垣間見れたのも、
その人が一緒だったから。
きっと、
そんな眠らない街に独り放り出されたら。
さすがの私も泣き出してしまったかもしれない。
隣りを並んで歩いてくれる人のおかげで泣くどころか、
ずーっと笑い続けた夜。
少しだけしんみりしてしまったのは、
どこからその話題に突入したのか記憶にないのだけれど。
なぜかテンチョーの話に、なってしまったこと。
9時間の中で占めた割合が一番長かったのが、テンチョーの話。
なんで、ここでテンチョーの話をしているのかな。
と、フッと思いながら。
聞き上手な、その人が引き出してくれて、
そして気づかせてくれたことがいっぱいあった。
長いようで短い9時間という時間は、あっという間に過ぎ去って。
私たちは新宿駅の構内で別れ、それぞれの方向へ向かった。
地下鉄に乗り込んだ途端に私の糸は事切れた。
手すりにつかまって何度となく脱力で腰から下が抜けるのを味わいながら、
その眠気と疲労の心地よさに酔っているようだった。
ホテルのベットが私を呼んでいたけれど、
そこで身体を横たえては9時半の受付に間に合わない。
重い身体を引きずるようにシャワーを浴びて冷水で顔を洗い支度を始める。
荷物をまとめ直して出掛ける準備が調ったら、
まだ出る時間まで30分くらい余裕があったから。
椅子にもたれて仮眠をした。
思えば、こんな風に眠らない夜を過ごしたのは自衛官時代以来かな。
無事に講習の受付を済ませて会場に入ると、
まだまだ客席には充分に席の余裕があった。
私の到着から1時間は遅れるという仲間のメールを受けて、
その二人の席も確保したら。
たまらず客席で1時間ほど眠りに落ちていた。
それでも講習受講の間、
一度も睡魔に襲われなかったのは奇跡に近いとしか言いようがないかな。
その間、互いの親のことや時代劇の話。
仕事のことや、ネタになりやすい娘M嬢の話。
連れて行ってもらった、お店の方や常連さんのこと。
音楽のこと、すこし。
など、ほとんどランダムに思いつくままにアレコレを話した。
初対面だったために、
そんなに長時間を共有できるとも思っていなかったけれど。
気が合わなかったら、どうしようとか。
そんなこと思いもしなかったのは、
それなりにお互いへの情報の下地があったからかもしれない。
不思議と最初から、
しっくりというかすんなり打ち解けた。
なんとなく、
そんな予想はついていたのだけど。
それは、その人が私の望むように合わせてくれたからなのだろう。
私が、いつもは高いびきで爆睡している時間から出だしても、
街は眠ることを知らず。
それどころか賑わいを増すかのようで不思議だった。
そんな私の知らない街の一面を垣間見れたのも、
その人が一緒だったから。
きっと、
そんな眠らない街に独り放り出されたら。
さすがの私も泣き出してしまったかもしれない。
隣りを並んで歩いてくれる人のおかげで泣くどころか、
ずーっと笑い続けた夜。
少しだけしんみりしてしまったのは、
どこからその話題に突入したのか記憶にないのだけれど。
なぜかテンチョーの話に、なってしまったこと。
9時間の中で占めた割合が一番長かったのが、テンチョーの話。
なんで、ここでテンチョーの話をしているのかな。
と、フッと思いながら。
聞き上手な、その人が引き出してくれて、
そして気づかせてくれたことがいっぱいあった。
長いようで短い9時間という時間は、あっという間に過ぎ去って。
私たちは新宿駅の構内で別れ、それぞれの方向へ向かった。
地下鉄に乗り込んだ途端に私の糸は事切れた。
手すりにつかまって何度となく脱力で腰から下が抜けるのを味わいながら、
その眠気と疲労の心地よさに酔っているようだった。
ホテルのベットが私を呼んでいたけれど、
そこで身体を横たえては9時半の受付に間に合わない。
重い身体を引きずるようにシャワーを浴びて冷水で顔を洗い支度を始める。
荷物をまとめ直して出掛ける準備が調ったら、
まだ出る時間まで30分くらい余裕があったから。
椅子にもたれて仮眠をした。
思えば、こんな風に眠らない夜を過ごしたのは自衛官時代以来かな。
無事に講習の受付を済ませて会場に入ると、
まだまだ客席には充分に席の余裕があった。
私の到着から1時間は遅れるという仲間のメールを受けて、
その二人の席も確保したら。
たまらず客席で1時間ほど眠りに落ちていた。
それでも講習受講の間、
一度も睡魔に襲われなかったのは奇跡に近いとしか言いようがないかな。