yahooニュースに出ていたこの記事、
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『<調査>8割以上が子供時代に作文でっちあげ-中国』
2010年5月11日、中国人の8割以上が子供の頃に「でっち上げの作文」を書いたことがあることが分かった。中国青年報が伝えた。
中国青年報社会調査センターが調査サイト「民意中国網」などを通じてアンケート調査を行った。回答者は計2639人で、51.0%が80年代生まれ、32.5%が70年代生まれだった。「子供の頃にでっち上げの作文を書いたことがあるか?」との問いに、83.3%が「ある」と回答。「絶対にない」は10.8%、「覚えていない」は5.9%だった。作文をでっちあげる理由について、76.7%が「実体験が乏しい」、69.3%が「生活を観察する能力に欠けている」と答えた。
同センター少年児童研究所の孫宏艶(スン・ホンイエン)所長は子供が作文を書く時に遭遇する問題点として、「実体験が少ないため感受性が乏しい」「学校で習った通りに書かないと点がもらえない」という2点を挙げた。調査でも、50.2%が「評価基準に問題がある」と答えている。
清華大学哲学部の肖鷹(シャオ・イン)教授によると、子供はでっち上げの作文を書き続けることでウソをつくことに罪悪感がなくなる。そのため、「小さい頃から社会生活では『誠実や責任』を重視すべきだと教え、作文にも真実を書くよう指導することが大切」と指摘。「今の中国社会全体に誠実さが足りないのは、でっち上げの作文が深く影響していると言っても過言ではない」とした。
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(まさしくその通り!)と私も同意。
過去にそんな場面に何度も遭遇。
1.息子の場合
小3から週末に作文を書く宿題が毎週出るようになり、そのテーマは様々なのだが、初めはものすごくてこずっていた息子もしばらくすると、わりとスラスラ書いている。
息子曰く、
「中国の作文には決まった言葉があって、それを組み合わせていけばだいたい書けるよ。本当のことじゃなくてもいいんだよ。」
小学生でも、先生が作文に求める文章や、何を書けばOKと言われるかがだんだんわかってくるようで、その通りにみんな書くようになるらしい。
しかし、確かに作文は文章を書く事が目的で、その題材はフィクションでもいいのかもしれないけれど、私がとても不満だったのが、その題材についての自分の感想や思う事がすべて模範的でなければいけないような風潮。多様な見方や意見が当然あるはずなのに、(よかった)(楽しかった)(努力する)などなど、どの作文も画一的。これも学校の指導の賜物なのか?
2.語学学習の場合
中国人の学生に日本語を教えていた時、習った日本語の文例で例文を作るという作業をよく行ったが、その例文について更に話を広げようとつっこんだ話をすると、
「これはうそです。」
と言われたことが何度か。
目的は習った文型を使って例文を作る事なので、確かに事実と違う事を例文として作ってもいいのだけれど、
「あっ、そうなの?」
とガクッときた。
その反対に、私が中国語を習っていた時に、同じように例文を作る段階でなかなか出来なくて考え込んでいた時、先生から
「例文だから本当の事じゃなくてもいい。」
と言われた事も何度か。
「あっ、そうなの?」
とこの時も思った。
作文を書く、というのは、本来とっても難しい事だと思う。
事実を述べて、それについての自分の感想などを書いて、大きくなるにつれて自分なりに分析なんかしてみたりして、よっぱど書く事が好きじゃないと、子供にとっては不人気No1の作業だろう。(だからといって大人になって実は一番必要な大切な勉強だけど。)
中国の子供の、勉強に追われる毎日の中では、作文もチャチャッと終わらせたい、その為に深く考えずに先生の言う通り書いとけ、というような気持ちもわかるような気もする。
コピーやパクリの根源は、たぶんこの’深く考えずに’という事なんでしょう、きっと。
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『<調査>8割以上が子供時代に作文でっちあげ-中国』
2010年5月11日、中国人の8割以上が子供の頃に「でっち上げの作文」を書いたことがあることが分かった。中国青年報が伝えた。
中国青年報社会調査センターが調査サイト「民意中国網」などを通じてアンケート調査を行った。回答者は計2639人で、51.0%が80年代生まれ、32.5%が70年代生まれだった。「子供の頃にでっち上げの作文を書いたことがあるか?」との問いに、83.3%が「ある」と回答。「絶対にない」は10.8%、「覚えていない」は5.9%だった。作文をでっちあげる理由について、76.7%が「実体験が乏しい」、69.3%が「生活を観察する能力に欠けている」と答えた。
同センター少年児童研究所の孫宏艶(スン・ホンイエン)所長は子供が作文を書く時に遭遇する問題点として、「実体験が少ないため感受性が乏しい」「学校で習った通りに書かないと点がもらえない」という2点を挙げた。調査でも、50.2%が「評価基準に問題がある」と答えている。
清華大学哲学部の肖鷹(シャオ・イン)教授によると、子供はでっち上げの作文を書き続けることでウソをつくことに罪悪感がなくなる。そのため、「小さい頃から社会生活では『誠実や責任』を重視すべきだと教え、作文にも真実を書くよう指導することが大切」と指摘。「今の中国社会全体に誠実さが足りないのは、でっち上げの作文が深く影響していると言っても過言ではない」とした。
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(まさしくその通り!)と私も同意。
過去にそんな場面に何度も遭遇。
1.息子の場合
小3から週末に作文を書く宿題が毎週出るようになり、そのテーマは様々なのだが、初めはものすごくてこずっていた息子もしばらくすると、わりとスラスラ書いている。
息子曰く、
「中国の作文には決まった言葉があって、それを組み合わせていけばだいたい書けるよ。本当のことじゃなくてもいいんだよ。」
小学生でも、先生が作文に求める文章や、何を書けばOKと言われるかがだんだんわかってくるようで、その通りにみんな書くようになるらしい。
しかし、確かに作文は文章を書く事が目的で、その題材はフィクションでもいいのかもしれないけれど、私がとても不満だったのが、その題材についての自分の感想や思う事がすべて模範的でなければいけないような風潮。多様な見方や意見が当然あるはずなのに、(よかった)(楽しかった)(努力する)などなど、どの作文も画一的。これも学校の指導の賜物なのか?
2.語学学習の場合
中国人の学生に日本語を教えていた時、習った日本語の文例で例文を作るという作業をよく行ったが、その例文について更に話を広げようとつっこんだ話をすると、
「これはうそです。」
と言われたことが何度か。
目的は習った文型を使って例文を作る事なので、確かに事実と違う事を例文として作ってもいいのだけれど、
「あっ、そうなの?」
とガクッときた。
その反対に、私が中国語を習っていた時に、同じように例文を作る段階でなかなか出来なくて考え込んでいた時、先生から
「例文だから本当の事じゃなくてもいい。」
と言われた事も何度か。
「あっ、そうなの?」
とこの時も思った。
作文を書く、というのは、本来とっても難しい事だと思う。
事実を述べて、それについての自分の感想などを書いて、大きくなるにつれて自分なりに分析なんかしてみたりして、よっぱど書く事が好きじゃないと、子供にとっては不人気No1の作業だろう。(だからといって大人になって実は一番必要な大切な勉強だけど。)
中国の子供の、勉強に追われる毎日の中では、作文もチャチャッと終わらせたい、その為に深く考えずに先生の言う通り書いとけ、というような気持ちもわかるような気もする。
コピーやパクリの根源は、たぶんこの’深く考えずに’という事なんでしょう、きっと。