本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしたものである。
冬場、拙fb上でエンゴサクが話題になった折り、
岩手在住のfb友から紫波の東根山には白いエンゴサクが咲くと教えて頂く。
ずっと気になっていたので、そろそろ咲いてるだろうかと5月1日に訪ねてみた。
なおこのお山、読みはずっと「ひがしね」山と思っていたが、登る直前、「あずまね」山だと知る。
山麓から見た東根山
登山口の案内板
登山口の標高は210mなので、山頂までの標高差は約720m。今年、登る山としては今のところ一番の標高差だ。
初めはスギの植林地だが、初っ端から珍しい植物が多いなと感じる。
ヤブレガサ オオバショウマ
皆さんには笑われるかもしれないが、まずはヤブレガサに感激。
この植物、秋田県では割と珍しい部類なのだ(県北部の大館市まで行かないと見られない)。
オオバショウマ(?)は珍しい。と言うよりも皆無だ(花はまだ見たことが無い)。
これらの葉っぱを観られただけでもわざわざ秋田市から出て来た甲斐が有ったと思った。
なおヤマブキは自庭に有るが、野生は秋田では少ない。
ヤマブキ ミヤマエンレイソウ(シロバナエンレイソウ)
スギ林の下にはエンレイソウが多かったが、途中から上品な白い花を付けた種類が参入して来た。
ミヤマエンレイソウだ。これも秋田では(大館鹿、鹿角エリアを除いて)珍しい種類だ。
同じ北東北でも表と裏では植物の種類、フロラが違うなと実感。
スギ林から広葉樹林に変わる頃から、シラネアオイをちらほら見かけるようになった。
シラネアオイならば秋田にも多い花。登るにつれ、その密度は増加した。
量的にはニリンソウも多いなと思った。
一の平付近でエンゴサクの白花数株に遭遇。
一般的な青花もマッタク無いわけではなかったが、ここでは白がメジャーな感じ。
エゾエンゴサク(オトメエンゴサク)? の白花
スミレ類はスミレサイシンが多かったが、
中腹でそれとは明らかに違うスミレを見つけた。
もしアケボノスミレだとしたら、人生初めての出会いということになる。
登るにつれ、上の方は新緑から芽吹きへと変わって行った。
最後の一本杉
途中の蛇石にちょっと寄ってみる。
蛇石は紫波平野の絶好の展望場所と聞くが、今日は霞みが強くて((T_T)このところずっと・・・)それもままならず。
蛇石から紫波平野を眺める。
カタクリやイチゲは山麓から有ったが、多くは既に咲き終わっていた。
蛇石より高い場所は今がシーズンのようで、新鮮な花が見られた。
キクザキイチゲ カタクリとキクザキイチゲ
いよいよ山頂かと思ったが、 厳密には「眺めの良い山頂」と言う場所で
ここだけ森林が途切れている。
眺めの良い山頂
そこからは北に岩手山や秋田駒、西に和賀山塊、東に早池峰・・・と展望が素晴らしいと聞いていたが、
今日はご覧の通り、霞みが強くて((T_T)このところずっと・・・)それもままならず。
眺めの良い山頂から北の方を望むと、今日は南昌山、箱ヶ森くらいがリミットだった。
その山頂に咲いていたのは、カタクリと再び白いエンゴサク。
エゾエンゴサク(オトメエンゴサク)? の白花
折角来たのだからと、本物の山頂にも向かってみる。
根っこだらけの道 コバイケイソウらしき芽出し
この穴は貫通していた。
本物の山頂は樹林に包まれていた。
東根山の山頂標と一等三角点(928m)
【後日談】
エンゴサクの白花にはその後、青森でも遭遇している。⇒ 花の浮島、浅虫・湯の島へ。
冬は白と黒の世界です、幸運なときは青もありますが
春の山々はたくさんの花が咲き乱れて良いですね!!
春の東根山は全体的に花が多くていいお山ですね。昨年は9月にも行ってみましたが、意外な花が咲いておりました。東北の花名山を20選ぶとしたら是非加えたいお山です。
古い記録の再アップで恐縮でした。今後も宜しくお願い致します。