(本記事は自ホームページの超古い記事をブログ用にリメイクしたものです。写真は劣化したリバーサルフィルムをフィルムスキャナーで読み取ったものなので、あまり鮮明ではありませんが、どうかご寛容下さい。)
【続・唐松岳からの眺め】
四日目の朝、唐松岳山頂からご来光を仰ぐ。
ご来光 早朝の唐松岳山頂
7月29日の太陽は、戸隠連峰の高妻山から上がってきた。
早朝の不帰・岩峰群
越中立山と剣岳は、白馬山頂からずっと右の方に望みながら歩いて来たが、
唐松岳から見たそれは距離も近く、迫力があった。
早朝の立山、剣連峰。
立山(3015m)
剣岳(2998m)
剣岳(2998m)横構図。
毛勝三山。左から猫又山、釜谷山、毛勝山(2414m)。
もっさりと地味だが好きな山。でも登山道は無い。
【八方尾根を下る】
唐松岳から八方尾根を下りだすと、五竜の左から新しい山が・・・
朝の五竜岳。左に鹿島槍ヶ岳(2890m)が見えてきた。
八方尾根から北側を望む。
不帰のキレット方面 鑓ヶ岳をアップで。
白馬の東(信州)側斜面はとみに荒々しい。
左から、天狗平、鑓ヶ岳、白馬岳、小蓮華山。
【八方の花達/蛇紋岩マジック】
唐松岳から八方尾根にかけては山の眺めにばかり気を取られていたせいか、花の方はそれほど印象に残っていない。
ところが、リフト駅に近い八方山(1974m)の辺りまで降りて来たら、様相が変わってきた。
八方山から五竜岳、鹿島槍ヶ岳(左側)を望む。
今まで見なかった花がいっぱい。しかも珍しい花ばかりだった。
高山帯から亜高山帯まで下りた筈なのにおかしい。
樹木が少なくなり、景観はまた高山帯に逆戻りしたような感じだが、下界(山地帯)の植物もあるし・・・
コカラマツ ハッポウタカネセンブリだろうか。
タテヤマウツボグサ
そこにあったのは (´π`;)ひっくり返してドンジャラになったお花畑だった。
タカネナデシコ カライトソウとシモツケソウ
ここ八方尾根にはいろんな色の花があったが、今の時期は紅紫や青紫系の花が多いように感じた。
かつて登った早池峰山のお花畑も同じような印象だった。
白馬は高山植物の宝庫だが、あの高貴なエーデルワイスの仲間(ウスユキソウ属 Leontopodium)は無いと聞いていた。
ところが、ウスユキソウの高山型であるミネウスユキソウは有った。
東北のハヤチネウスユキソウやミヤマウスユキソウほど姿は整ってないが、まあよしとしよう。
ミネウスユキソウとミヤマウイキョウ
ハクサンオミナエシ(コキンレイカ) タカネマツムシソウ。後の黄色い小花はキバナノカワラマツバ。
タカネマツムシソウの花はでかくて、しかも色鮮やかだった。北東北には無い花だ。
ミヤマムラサキ ハクサンサイコ
ミヤマムラサキも東北では見られない高山植物。実物はとてもちっこい。
花色はパッと見には白だが、微かにブルーを帯びていた。
ミヤマママコナ
何故この場所(亜高山帯)にこんなに綺麗な或いは珍しい花が多いのだろう。
山を降りた後に、ある書籍でこの付近の地質は特殊だと知った。
アポイ岳や早池峰山でも経験しているが、いわゆる蛇紋岩マジックだ。
蛇紋岩は既に通り過ぎて来た三国境辺りにもちょっとだけ(雪倉岳ではもろに)顔を出していたようだ。
また鑓ケ岳付近には石灰岩の露出もあり、日本中でここだけにしか無い珍しい花もあると聞いた。
白馬が花のデパートと呼びたくなるほど種類が豊富なのは、
気候や地形(富山側はなだらかなのに、信州側はとても険しい)、
火山活動(北部の乗鞍岳付近)などのせいもあるが、所々に顔を出している特殊な地質の貢献も大きいと思われる。
八方山から先はリフトを乗り継ぎ、下って行った。
足下の草原にはキキョウやオミナエシ、クガイソウなど高原の草花が咲き乱れていた。
リフトを降りて、三日間にわたる素晴らしい花旅がついに終わった。
秋田からは遠いけど、またいつか・・・
(`◇´)必ず来るよ~。
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- 白馬岳花紀行2nd(1993/07/15~17) 5.大雪渓を下る。
- 白馬岳花紀行2nd(1993/07/15~17) 4.白馬岳山頂
- 白馬岳花紀行2nd(1993/07/15~17) 3.三国境で憧れの花に遭遇
- 白馬岳花紀行2nd(1993/07/15~17) 2.白馬大池~三国境
- 白馬岳花紀行2nd(1993/07/15~17) 1.栂池平~白馬大池
- 上高地・穂高岳花無し紀行(1992/07/24~28) 4.吊尾根~岳沢の下り
- 上高地・穂高岳花無し紀行(1992/07/24~28) 3.恐怖の涸沢岳越え
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- 上高地・穂高岳花無し紀行(1992/07/24~28) 1.憧れの上高地
冬場は山歩き出来ず、ヒマなので過去の山歩き記事で
恐縮です。引き続きよろしくお願いいたします。
知り合った中高年男女4人、初めての山旅で、私は大雪渓でへとへとになりましたが、ご来光と高山植物と尾根歩きに大感激。
北海道、関東、関西と居住地が離れて、年1度の登山。常念岳、至仏山、唐松岳、谷川岳…
今年はコロナで動けず、そして、先日、メンバーの一人が病没して、もう、山登りもおしまいです。
白馬岳は私にとって忘れられない山の金字塔です。掲載ありがとうございました。
四年前、会社リタイアし、それ以降は昔行った北アルプスなど山歩き三昧のつもりでしたが、
家族の介護や今年はコロナ影響もあり、遠出できず、
山歩きも日帰りで行ける秋田の近場ばかりで終始しております。
冬場になり、山歩きも出来なくなったため、大昔の山記録を記憶のあるうちにとブログ化しました。
これからまだ少し続きますので、よろしくお願いします。