タイのプミポン国王 (85歳 約4年ぶり) とシリキット王妃 (80歳 約1年ぶり) が、バンコクの
病院を 同時に退院なされ、今後 しばらくは ご夫妻でホアヒンにある クライカンウォン宮殿で
静養されるというニュースが流れました ・・・
現在、世界では27の王室が存在するそうですが、プミポン国王は 世界で最も在位期間の長い (63年)
国王であり、今でもタイの政治の安定に大きな影響力を 持たれます。 退院を 喜ぶ国民が熱烈に
<プミポン国王ご退院おめでとうございます…>
歓迎していましたネ。 病院の周りでは国王のシンボルカラーの黄色いシャツを 着た人々が、国王の
紋章を あしらった小旗を 振りながら涙を 流す人もいたようです。 本当に愛されているんですねぇ~
10日後に迫ったシリキット王妃のお誕生日 (8月12日 母の日) を ご夫妻揃って、病院の外で
過ごされるのは何年振りでしょうネ。 今年の母の日は より 盛大な祝日になりそうです ・・・
<シリキット王妃もご退院で、良かったです…>
そんな おめでたい日なのに、タイ政府は 治安当局の権限を 強化する国内安全保障法を、8月1日~10日
首相府や国会などの重要施設が集中するバンコク都内ドウシット区など3地区に発令しました。
これは、タクシン元首相らへの恩赦法案が審議される見通しとなり、反タクシン派団体による反対デモと
集会が 4日に予想されるためです。 野党民主党も反対を 表明していますが、恩赦法案はタクシン派
与党の下院議員が提出し、7日に審議入りする予定のようです。
国内安全保障法が発令されますと、3地区において 一部交通手段の制限・移動規制・検問所の設置・
武器類所持禁止・公共施設への立入制限・電子機器の一時使用禁止 ・・・ 等々、様々な規制が
<警察の対デモ隊訓練も盛んに…>
状況に応じて 課される可能性があります。 在タイ日本大使館も在留邦人に、この期間と場所へは
近づかないよう注意喚起するメールが流れていました。
昨年もインラック政権が、タクシン元首相に対する有罪判決の無効化などを 含む国家和解法案の成立を
図りましたが、国会議事堂前に反タクシン派の市民数千人が詰めかけ、国会内では与野党の議員が
つかみあうなど混乱に陥り、事実上廃案になった経緯があります。 また その繰り返しですねぇ~
タクシン元首相は、2006年の軍事クーデターで政権から追われ、国外滞在中の2008年、汚職で懲役
2年の判決を 受け、それ以来タイに帰国していません。 いないというより逮捕を 恐れて帰れません。
<こんな時代もありました タクシン / 小泉元首相…>
もし恩赦法案が通り、タクシン元首相が帰国するようなことがあれば、再度 タイ政権はひと悶着ありそう …
せっかく 政治経済も安定し、徐々にインラック政権の評価も上がってきているのに ・・・
昨日は 国王夫妻ご退院の嬉しいニュースと、政府の物騒なニュースが重なりました。
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タイの政治経済ですが、コメの高値買い取り制度、タクシンの帰還問題・・・・・課題山積です。
タイ経済は好調そうに見えましたが、既に黄色信号が点滅し、赤信号に切り替わる可能性も出てきました。
今年のタイ経済の成長率は5%台が予想されていましたが、現在は4%も難しいのでは?と予想されています。
国内消費が低迷し、輸出も減少、投資も減速しています。
財政面では下記サイトに書いてあるように、インラック政権のばら撒き政策の筆頭である「コメの高値買い取り制度」が財政を大きく棄損し、タイ国債の格付け引き下げが近づいています。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130729-00000020-fsi-bus_all
好調だったタイ自動車市場も減速しています。
本日の日経新聞には、タイ・トヨタの異変(タイ経済の変調)が報道されています。
■快走トヨタが直面する「金城湯池」の異変
トヨタ自動車が絶好のスタートダッシュを切った。2日発表した2013年4~6月期の連結決算で営業利益(米国基準)が前年同期比88%増の6633億円と、4~6月期で過去最高だった07年(6754億円)に迫る水準。当時に比べ足元の為替が20円近い円高にもかかわらず同規模の利益を稼いでトヨタの復活を改めて印象づけた。14年3月期通期でも前期比47%増の1兆9400億円と従来予想から1400億円上方修正し、株式市場では「14年3月期での最高益は十分射程に入った」(外資証券)との声が一段と強まっている。
しかし、そんな快走トヨタにも気がかりなことがある。
新興国のなかでも4割近いトップシェアを握る“金城湯池”のタイ。
政府の購入減税効果が一巡し足元で市場が弱含むなか、トヨタの1~6月の販売台数をみると、「IMV」と呼ぶピックアップトラック などの伸び悩みから、約24万台と前年に比べわずかながら減った。ピックアップトラック市場で米フォード・モーターなどとの競争が厳しくなっているのも一因とみられる。
2日の記者会見で佐々木卓夫常務役員は「タイは昨年の受注残が3月まであったが4月以降は市場が落ちている。当初50万台だった販売目標を45万台に下げた」と語り、“変調”に合わせた計画の見直しを発表した。
ただその一方で、昨年発売の小型セダンが好調なホンダは約13万台と3倍近く伸びた。経済成長で所得が増えたタイでは自家用車として小型車を選ぶ傾向が強まり、この分野では他の日系メーカーが先行し、トヨタは出遅れ感が否めない。また中長期でみると、タイのような新興国も燃費規制の強化が想定されるため、トヨタ社内では「IMVのような大型車が影響を受ける可能性もある」との懸念も出ている。
リーマン・ショックや超円高で日本や米国の採算が悪化した際、業績全体を下支えする役割を負っていたのがアジア市場だった。例えば、金融危機直後の09年3月期は日米欧が軒並み営業赤字になるなか、アジアは黒字を確保。IMVを武器に高いシェアを握るタイやインドネシアが貢献した。 将来的に燃費規制などがIMV販売の足かせになるようだと、その影響は以前よりも増す可能性がある。IMVはいまや新興国中心に100カ国以上で売られており、12年には世界で100万台超を販売。ハイブリッド車 (HV)に迫る規模だ。トヨタ車のなかでは、大型SUV 「ランドクルーザー」などに次ぐ稼ぎ頭とも言われるからだ。 成長市場であるタイなど東南アジアで高いシェアを維持するには、さらに国際競争力の高い車が欠かせない。今年投入した新型セダン「ヴィオス」にも期待がかかるが、やはりカギを握るのは15年にも投入するとみられる次期IMVだろう。
次期IMVは、愛知県豊田市の本社にタイの現地法人などから100人余りの技術者を集め、日本人のベテラン技術者と共に開発を進めている。「納豆も食べられますよ」とパワフルなタイ人の技術者は自ら開発の担当分野を持ち、いずれ母国に戻って現地生産などの指揮をとる。商品開発で海外の社員をこれだけの規模で日本に呼び寄せる例は珍しい。トヨタの得意とする原価低減や技術のノウハウを外国人にも授け、燃費性能などの面でより競争力のあるクルマに仕上げる狙いだ。
トヨタの株価は直近6000円台で推移。現在の円安水準が続けば、業績回復への期待感から一段の上昇も期待できそう。ただタイなどトヨタが強さを発揮してきた地域の足元が揺らぐようだと株価の足かせにもなりかねない。トヨタ幹部も「IMVが失敗すればトヨタ全体に影響が出る」と話す。4月の組織再編で新興国シフトをより鮮明にしたトヨタが、金城湯池であるタイの競争力にどう磨きをかけるかが改めて問われている。
クーデターとか、嫌な噂が飛び交っていますね。 まさかと思いますが ・・・