本当に タイで日本の新幹線が走るんでしょうか? 日本政府の事業調査報告は大丈夫?
ライバルの中国を破り、日本の新幹線の導入を前提に 高速鉄道建設計画が、両政府の間で
進められていたのは、周知の通りでした。 が、ついに具体的な話になってきましたヨ。

<NHKが描くタイ新幹線のイメージ>
タイ政府が日本の新幹線の導入を前提に建設を計画している高速鉄道について、日本政府は
事業調査の結果で、8年後の2025年に開業させることが可能という報告書を提出しました。
タイ政府はこの調査報告書の結果をもとに、最終的な建設計画をまとめることにしたようです。
2025年って、実質 7年後ですよ。 この間に首都バンコクから北部チェンマイを結ぶ、およそ
670キロの路線の高速鉄道の建設を行ない新幹線を走らせる、って実現可能でしょうかねぇ~

<タイ政府が描く新幹線>
この中で、バンコクから中間地点のピサヌロークまでのおよそ380キロの区間を 約 9,600億円
かけて2年後に工事を始め、8年後の2025年に開業させるとしています。これなら時間的に
可能ですかネ。 ですから、バンコクーチェンマイ間は さらに2033年くらいになるでしょうか?
2033年になると 皆さんは何歳になります? 折角ですから日本の新幹線に乗ってチェンマイ
旅行をしてから旅立ちたいですねぇ~(笑)。 その頃のタイは どう変化しているでしょう?
日本政府は同調査報告書で、高速鉄道が開通することで沿線の人口が増加し、長期的に事業の
収益性が見込めるとしていますが、果たして どうでしょう? そうなれば良いですがねぇ~
タイ側は内容を精査し、3か月後をめどに最終的な建設計画をまとめると日本側に返答しています。

報告書を受け取ったアーコム運輸相は「日本のビジネス業務は洗練されており、我々は
心配することなく、日本製のものを購入できる」と述べ、バンコク-チェンマイ間を
約3時間半で結び、運賃は千バーツ(約3,500円)を想定し、総事業費は4,200億バーツ
(約1兆4700億円)とし、「開業から50年で回収できる」とコメントしています。

<タイの地下鉄にこんな碑板をよく見かけます>
タイ運輸省は事業費や事業リスクを日タイ両政府で分担したい考えのようです。 日本側は
円借款を軸に検討するといいます。 ですが、上手くいくでしょうか? ちょっと心配です。
15年の5月に当ブログで、この新幹線事業計画のことを書いた時に 朝風さんという方から「日本の新幹線
システム輸出の第1号である台湾新幹線が、上手くいっておらず財政破綻しそうであり、ハードや運行技術は

<台湾の新幹線>
上手く輸出できても、乗客需要が足らず難しいのでは?」「台湾でも難しいのに、所得水準が低いタイ
(外国人観光客需要があっても)で上手くゆくマジックはあるのか?」という旨のコメントを頂きました。
確かに日本の新幹線のように、分刻みで運航がされるような乗客需要があればいいでしょうが、
果たして、バンコクーチェンマイ間に、そんな大きな需要はあるのか? ちょっと気になりますネ。


「タイでゴルフ友達になりましょ」 のホームページです



まあ、LCCで十分ですよネ。
http://www.newsclip.be/article/2018/10/28/37974.html
採算性が見込めないと同時に、タイ側の鉄道運営の杜撰さに日本側の腰が引けた、と言う事情も大きそうです。
これからも宜しくお願いします。