今日もバンコク都内のアソーク交差点(BTSアソーク駅付近)において17時頃から反政府
集会があり、現場周辺には近づかないよう、在タイ日本大使館から注意喚起が流れています。
総選挙で最多議席を獲得した前進党の支持者たちが、首相指名選挙でピター同党党首が、
首相指名を獲得できないことに不満を募らせています。27日に再度予定されていますが、
この先しばらくは、アチコチで選挙管理委員会や議会を批判する集会が続くでしょう。
今後の新政権樹立にタイ貢献党が主導権を握り始めてから俄然、存在感を示しだしたのが
先の総選挙で71議席を獲得したタイ名誉党を率いるアヌティン氏と、同じく40議席を
獲得した国民国家の力投を率いるプラウイット氏です。 二人とも現軍政の副首相です。
両党で111議席ですが、なにせ現軍政が選んだ上院議員250人を握っていますからねぇ~
両人はタクシン派とも言われるタイ貢献党に協力する姿勢を見せ始めているようですが、
条件として連立8党から不敬罪改正を求めている前進党の排除を求めているといいます。
前進党の151議席を排除して、タイ貢献党が候補としているセッター氏を推して、
同党中心の政権が成立されたら、二人は何かしらの役職か権力を残せますからネ。
さて 先日、恒例の世界で最も平和な国をまとめた「世界平和度指数」が発表されましたが、
世界人口の99.7%を占める世界163の国と地域の中でタイ国は、92位とランクを下げています。
<詳しくはこちらから ➡ https://eleminist.com/article/2794 >
オーストラリアに本部をおく国際的なシンクタンク、経済平和研究所(IEP)が毎年発表を
行なっています。社会の安全・治安、現在進行中の国内外の紛争、軍事化の三つのカテゴリに
わたる全23の項目について評価し、スコアは低いほど、平和度が高いことを示しています。
タイ国はミャンマーを除いてアジアで最悪。同指数が全てでは無いけど、参考にはなります。
現行は何事無くとも、2014年5月の軍事クーデターに伴いプラユット元陸軍司令官が長年に
わたって首相を務めてきたこと。また、今でも不敬罪が存在することなどに反発する勢力が
頻繁に反政府集会を展開していることなどが、この評価に繋がっているんでしょうネ。
1位はアイスランドで、日本は9位になっています。日本は「社会の安全・治安」カテゴリで、
1位のフィンランドに次いで2位で、社会全体の治安の良さがスコアに表れたとの評価です。
タイは軍政から民主派政権に代われば、平和度指数も上げるんでしょうが、どうなりますか?
タイの政治体制は、表向きは「立憲君主制」です。1932年の立憲革命により、それまでの絶対君主制から立憲君主制に移行しましたが、現在も実態は、国王が絶対的な政治権力を持つ「タイ王国」であり、国王の権威を利用した軍事政権になっています。
日本にも皇室がありますが、日本では、天皇は象徴的な存在として憲法に定められ、政治への参加が制限されています。
タイ王国が民主主義国に移行するには、「王室の改革」・・・分かりやすく言うと、国王の政治権力をゼロにしない限り、不可能なのです。
FU敬罪の廃止をしない限り、民主化への一歩は踏み出せないのです。
現在のインチキな憲法を早期に改正しないと、形だけの総選挙など茶番が繰り返されるだけで、負の無限ループが繰り返されるだけなのです。
東南アジアでは、ミャンマーの政治状況も厳しいものがありますが、ミャンマーには王室が無いので、民主化への歩みは、まだマシかもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=e1GAorm5wuU
参考にさせて頂きます。
これからもよろしくお願いします。