あの たばこパッケージの表示が さらに大きくなる！

　　
　ついに最高行政裁が 「たばこの包装に印刷される警告文と写真の面積拡大は合法」 と、27日に
差し止め命令の解除を 命じましたネ。　これで現行の55％から85％に拡大され世界最大になります。

約１年ぶりの決着でした。　当初、タイ保健省が昨年10月から喫煙による健康被害の警告
表示の割合を、現在のパッケージの55％から85％に拡大すると、一方的に決定しました。

　

これを 受けて、米国タバコ大手フィリップモリス社・日本のＪＴ （日本たばこ産業）・タイの
タバコ小売1,400業者を 代表するタバコ貿易協会などが、同規定の撤廃を 強く求めました。

同改定は、「表示拡大は越権行為」 と批判すると共に、タバコに対するネガティブな印象を 高め、
商標権と表現の自由を 侵害するものだとして、タイ保健省を 提訴しました。　また タイ保健省が

「カートンの10箱は警告表示の図柄がすべて異なったものでなければならない （異なる10種類の図柄が
必要）」　としていることにも 「そのような箱詰めは技術的に困難」 として決定の破棄を要求しています。

　

　これらの訴えに対して、中央行政裁判所は 同省に対し、「決定には法的問題があり、メーカーに
過剰な負担を 強いることになる」 と判断し、警告表示の拡大を 見直すよう命じていたんですネ。

そして、合法かどうかの判決を 下るまで、通達の一時差し止めを 命令していましたが、上述のように
先月27日に、通達は合法だとして、差し止め命令の解除を 命じた次第です ・・・

保健省が指定した警告文と写真は10種類で、黒ずんだ肺、のどに開いた穴などの写真が使用されます。
たばこメーカーは90日以内に新しい包装に切り替え、９月23日以降、小売店で販売されている古い

　

バージョンの包装のたばこは没収されことになりました。　これはメーカーにとっては、莫大な資金が
かかり フィリップモリスやＪＴなどの会社組織ではなければ、完全にすっ飛んでしまいますねぇ～

　ＥＵ諸国において、ようやく健康への警告表示の比率を 最小で65%にするという新たな基準が設けられ、
以前からタバコの規制に厳しいとされる豪州でさえ、パッケージの表裏合わせた比率は 82.5%です。　

警告表示が85%になれば、商標やロゴを 入れることが出来るスペースは、15%に すぎないことになり、
それが販売に影響を 与えるとすれば、タバコ産業界にとっては これも大きな痛手となりましょうね。

　
　＜これと上の写真は、新パッケージの一部ですが とても大きく載せられません＞

警告表示の効果が どの程度のものであるかは、見解が分かれるようですが、豪州政府の調査によれば、
消費者にタバコの害に対する知識を 付けさせる効果があるだけでなく、喫煙に対する動機付けを
断ち切る効果があるとされている、と聞いています。　そりぁ～　そうでしょうねぇ～

現行のパッケージよりグロテスクな写真が大きくなるわけですからネ。　喫煙者も買いづらいでしょう。
実際、喫煙率も10年前の27％から、現在の21％へと減っているのも事実です。

　

タバコが売れれば、税収が増大し国の財政にとっては助けとなります。　しかし今回のタイ政府の対応は、
タバコの害を 放置し、医療費の増大を 招く危険の方を 回避しようとする姿勢の現れであると言えます。

　タバコ税収を あてにする財務省と 健康に気づかう厚生労働省との争いで、中々 思い切った
施策を 打ち出せない日本政府は、タイ政府を 見習うべきかも知れませんネ。　　


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