タイ憲法裁判所は昨日、プラユット氏の首相としての職務を停止するように指示しました。
この職務停止命令は、「裁判所が彼の任期満了についての判断を下すまで」 としています。
2017年4月に施行された現行憲法では、首相の任期が最長8年とされていますが、野党側から
「プラユット首相は陸軍司令官だった14年5月に、民選政権を軍事クーデターにより倒して
<クーデター後の会見>
軍事政権を発足させ、同年8月24日にて国王により首相に任命され8年が経過している」と
いう訴えを同裁判所が受理。判断を下すまで仮処分として首相の職務停止が命じられました。
審理にどのぐらい時間がかかるかは不明ですが、その審理期間中はプラウィット副首相が
首相代行を務めるようです。なお、憲法裁が任期切れと判断した場合、首相は失職します。
が、プラユット氏は国防大臣を兼任しており、国防大臣としての職務は継続されます。
プラユット氏が首相の職務を継続するには、“15日以内に任期が8年に達していない” と
いう根拠や裏付けを示す必要があります。 プラユット氏はどう対処するでしょうネ。
タイ国では 19年3月に、11年以来初めての議会下院選挙を実施し、親軍政党や軍政が
議員を選任した非民選の議会上院の支持を受け、プラユット氏は首相に再任されています。
首相の在任期間の数え方については、14年8月から8年という解釈と、現行憲法が施行
された17年4月から8年という考え方、更には新憲法下での総選挙を経て19年6月に
首相に選ばれた日を起点に27年まで続くとする解釈があります。任期は今年までか、25年、
27年までとなるのか、複数の解釈があり、法律家の間でも意見が割れているようです。
プラユット氏自身は どう思っているのか? 政府報道官によりますと、プラユット氏は、
“裁判所の決定を尊重し首相としての役割を停止する。誰もが司法を信頼すべきであり、
憲章に対する批判もしてはならない” と支持層にも訴えかけながら心境を述べていました。
<タイ憲法裁判所>
余裕のある発言ですよネ。プラウィット副首相が首相代行を務めますし、タイ憲法裁判所の
判事9人は、保守派が多いようで、政権よりの判断を下す可能性は高いでしょうからネ。
23日・24日には、現政権に反対する複数のグループが、バンコク都内でプラユニット氏の
辞任を求める集会が開かれていました。しかし、政権の方針など何も変わらないでしょう。
最終的な結論が出るまで時間がかかると見られていますが、年内に出るでしょうか?
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