プラユット首相は6日、メディアから「政治家としての将来」について 問われたのに
応え、“来年の総選挙後、続けられるのなら、長くて あと二年間首相を続け、その後に、
国民に受け入れられる適切な後継者を指名したい“ と述べていました。
タイ国では2023年5月7日に総選挙が予定されています。下院の4年間の任期が、同年
3月23日に任期が終了となっています。 現憲法下では任期終了後、 45 日以内に選挙を
実施しなければならないと規定されており、これを意識しての首相の発言でしょうか …
そう言えば、プラユット首相が近い将来、新党の「ユナイテッド タイ ネーション党」に入党
するのではと、報じられてもいましたネ。これについて質問されると、“あとで別の機会に
話す” と述べるに留まっていました。 前回の総選挙の首相選には、政権党である「国民
国家の力党」から立候補して首相に指名されていますが、今は どの党にも所属していません。
プラユット首相の一連の発言について、敏感に反応したのかな? 来年の総選挙に向けて
準備を進めているタイ最大の政党であるプータイ党(貢献党)の ペトンターン女史(タクシン
元首相の末娘 = 次女 36歳)が、自身の将来のビジョンと政権公約を、改めて 訴えています。
<ペトンターン女史>
これには物議を醸し出しました。以前は「最低賃金を一日600バーツの倍近くにし 大卒者の
月給を25,000バーツに引き上げる」というのが政策公約の一つでした。それを更に上乗せし
800バーツまで上がるというのですからネ。 現在の一日の最低賃金は一日328バーツから
354バーツとなっています。あちこちから「余りにも無茶過ぎる」という批判は尤もです。
<2011年にインラック氏が首相に就任>
タクシン・チナワット氏の妹であるインラック氏の首相時代(2011~14年)も「米の買い
取り制度」という『ばら撒き』とも言える同様な政策を行ない、米の質を落とさせ、財政を
逼迫させ、経済を混乱に陥れてしまったことがありましたねぇ~ いわゆる人気取り作戦です。
<昔のチナワット ファミリー、左二番目がペトンターン女史>
同作戦は、チナワット ファミリーの常套手段と言われ、プラユット首相初め、閣僚らも
“余りにも軽率な発言であり、チナワット兄妹のように経済を混乱に陥れるだけだ” などと
有識者や他党の議員らからも批判が飛び交っています。当然、経済界も否定的な意見です。
22年が明けて、23年の初めから3月までは、双方の政治活動合戦が激しくなりそうです。
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