タイの報道の自由では後進国？

米人権団体のフリーダムハウスがまとめた報道の自由に関する07年の報告で、「報道が不自由」
とされたのは、195カ国中63カ国で世界人口の43％を占めたそうです。「報道が自由」は

74カ国(世界人口の18％)、「部分的に自由」は58カ国(同39％)だったそうで、タイも126位で
この「部分的に自由」の58カ国の中に入るようです。タイは比較的報道の自由があることで

知られていましたが、タクシン政権の報道干渉により、03年の同報告で「報道が自由」から
「部分的に自由」に格下げされたとの事。昨年9月のクーデター後は、テレビ、ラジオが軍事政権の
統制下に置かれるなど状況とイメージは更に悪いような気がします。


そんな評価の中、5月23日付で、在タイ日本国大使館はバンコクで開催が予定されている
政治集会｛PTV（前首相支持者等が運営するテレビ局）やタイ愛国党及び民主党関係者らによる

大規模な政治集会｝に対する注意を緊急メールで呼びかけ、これら集会（5月30日、31日）
には近づかないように訴求しています。皮肉なものでタクシン前首相の時に、「報道が自由」から

「部分的に自由」に格下げされたのに、今回の集会はタクシン派の人間達が、現政権及び国家安全
保障評議会（CNS）に対する反対集会で自由を叫ぼうとしています。

因みに、報道が最も自由とされたのは、フィンランドとアイスランドで、ベルギー、デンマーク
など北欧、西欧諸国が上位を独占し、アジアの主要国で「報道が自由」とされたのは、台湾(33位)、

日本(39位)、韓国、香港(66位)だけで、「部分的に自由」にインド(77位)、フィリピン(100位)、
インドネシア(114位)、タイ(126位)。そして　マレーシア(150位)、シンガポール(154位)、

ベトナム(170位)、中国(181位)は「不自由」に分類され、ミャンマー、キューバ、リビア、
トルクメニスタン、と続き最下位は北朝鮮でした。納得です！


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