都営三田線の白山駅近くに二郎系ラーメンの有名店、俺の生きる道があります。毎年夏になると「小林アイススペシャル」という冷やしのメニューが期間限定で提供されるので、長らく食べてみたいと思っていました。最近だと通販で冷蔵された食材を手に入れて自宅で楽しむことも出来るようですが、やはり初めて食べるメニューは店舗で味わいたいもの。先日幸運にも食べに行くことが出来たので、感想をお伝えしたいと思います。
この界隈で二郎系の冷やしメニューと言えば用心棒本号の冷やしまぜそばが有名だと思います。
用心棒本号の場合は冷やしまぜそばを頼むと、通常のラーメンで使われる麺とは異なるやや細めでコリコリとした食感がある麺を冷水で締めた上に、卵黄やミニトマト、かいわれ大根など冷やしまぜそばのみに載るトッピングを、ラーメン着丼直前にお願いできるトッピングに加えて盛り付けてくれます。また、まぜそばを注文したときにしかお願いできないガリマヨが冷やしまぜそばの時にも頼めるのも楽しみの一つですね。ともあれ、麺やトッピングが若干違うとは言え、味の路線はしっかりとした二郎系の味で、涼しげな中にもパンチのある味わいが楽しめるようになっています。なので、僕は俺の生きる道の冷やし中華メニューである小林アイススペシャルも同じような路線だと思っていました。
いざ俺の生きる道に足を運び、入り口付近の券売機で「冷やし中華」の食券を購入してお冷やと箸、れんげを取ってカウンター席に陣取ります。冷やしメニューなので麺を冷水にさらす工程が入る分、通常のラーメンの注文客よりも着丼まで少し時間が掛かります。余計に待つ分、期待値も高まりますね。そして待ちに待った結果出てきた丼がこちらでした。
俺の生きる道は常に味に工夫をし続けているのか、訪問する時期によって味の印象が異なる気がします。ここ最近は少し脂が強めに押し出されている印象があったので、てっきり用心棒の冷やしまぜそばよりもっと濃い感じの冷やし中華だとばかり思っていました。しかし、どうでしょう、この清涼感。野菜もとても爽やかに食べ進めることが出来ます。ラーメンの時は豚にブラックペッパーを振りかけて楽しむのですが、この冷やし中華の清涼感のバランスを崩してしまうような気がして、豚に何かの調味料を津話得ることすら躊躇させるくらいです。そして、多少トッピングを楽しんだところで麺に箸をつけると、そこには俺が生きる道ならではの極太麺が待ち構えていて安らぎすら感じます。しかし、そんな安堵感も束の間に、極太麺には冷やし中華のタレが馴染んでいるではありませんか! 二郎系の極太麺と冷やし中華のタレの相性なんて、未だかつて考えたこともなかったのですが、本当に抜群のマリアージュです。その組み合わせからは、「二郎系」という単語から想起されるありとあらゆる「脂っぽさ」をまったく感じることはありませんでした。激しく突き刺さる夏の日差しの中をかいくぐるかのように俺の生きる道に到着した食事客のほてる肌を、これ以上優しく癒やしてくれるものなど、果たして何があるでしょうか?
ラーメンを食べる機会の多い僕ですが、久し振りに感動できた一杯でした。もし俺の生きる道自体をご存じなくて好みのお店が不安な方は、最近は宅麺.comのほか、amazon.comでもラーメンを取り寄せることが出来るようですので、お店に足を運ぶ前に通販でお試しになるのも良いでしょう。