* コーギーな生活へようこそ *

ななみ(血管肉腫)もりし(急性腎不全)うっちー(肺水腫)うぃる(脳腫瘍?)、せがーる・しおり コーギー姉妹の徒然日記。

闘い…そして最期の日のこと。

2011-02-04 | ななみ(コギ♂)
迎えた2日の朝の ななみ は、
昨日より…表情が明るく感じる。


相変わらず、食欲は出ていないし、身体に力は入らない感じはそのまま。


それでも…何とか、昨夜を乗り越えてくれた事が嬉しくて、
ななみ が頑張ってくれたのだから…
ななみ が生きたいと思ってくれているなら…
と思い、朝一番で、マーブル動物病院へ向かう。


もう、いつもの移動BOXへ座って乗れる体力はなく…。

↑ いつものBOX 

アニキが運転手。ななみ とカイヌシは後部座席。

それでも…ゆったりとした時間が流れる…。
清々しい、朝日の中での移動。
その日差しが余りにも穏やかで…
こんな時間はまだ、続くのでは…と錯覚する程…。





病院、一番のり。早々に診察を受ける。
今日の先生は、5ーFUの副作用の時にお世話になった先生。  → そのお話 ←

ななみ の状況を診察し…心臓が弱ってきているとの事。
もしかしたら…血管肉腫が心臓へも行っているかも知れないこと。
そうで有ったとしても、検査では、調べる術がない事。
多分、先生も検査をする必要は、もう無い事を解っていたと思う。
それでも形上は、何かでも前向きに提案を出してあげなければならないと思っていたと思う。

「ななみ が残りの時間、少しでも楽に過ごせる様に…お願いします。」
もう、検査をしても、何も出来ない。 それは十分理解していたつもり。
だって…やれる事は、今まで…全部やってきたんだもの。

カイヌシの言葉を聞いて、こちら側の気持ちを全て悟ってくださった先生、
よしっ!という表情になり、「ななみちゃん、待ってろよぉ~」といいつつ、
美味しい缶づめ、フルコースみたいに出してきて下さった。
ななみ 一瞬表情明るくなる。 …が、やはり食べる事は出来ない。
栄養剤も2種類程、出してきて下さった。液状のものとペースト状のもの。
これは両方口に出来たので、頂いて帰る事に。 人間でいう栄養ドリンクみたいなものらしい。
水分を十分に取れていなかったので、皮下注射を受けて…帰路へ。


帰宅後、ななみ ふぅ~っという感じ。
そりゃ、疲れる。 もう体力もギリギリだと思う。
帰宅した自分のいつものスペースで、安堵した様子の ななみ。
やっぱり、お家がいいよね…。
頂いてきた栄養剤、そして、お水、ポカリ…こまめに口へ運ぶ。


もう1つ楽に過ごせる手段として、酸素室の提案を受ける。
帰宅後、すぐに手配を取る。
以前、酸素室レンタルの会社へは連絡し下調べ済み。
どうやら、良いタイミングで設置して貰える模様。 ななみ の強運を思う。


14時半頃…
ななみ、よろけつつも、おトイレで、チッチとうん○ょ を済ませる。
うん○ょも、食べていなかった割には良好の品。
排泄出来るものが有るという事は、臓器が機能しているということ。
排泄出来るという事は、身体に絞り出す圧が残っているということ。
幸いな事に、貧血度合いはさほど悪くなかったと思う(舌の状況などから…)。
でも…心臓が弱ってきている。

身体に不要な臓器なんて、何一つ無いんだと改めて思う。
何かひとつ、機能が駄目でも、命は生きていけない…という現実。
悲しい…悲しい… ね…。




箱根マラソンの影響は有ったものの…
それでも連絡して、約5時間後には、酸素室が家にやってきた。
通常のサークルに、ビニールで囲いをし、チューブでその中に酸素を送り込む。

※ちなみに、設置作業中も、ななみ 2階へ非難させてるのに、
うぉー! うぉー!! と緊急体制の吠え。フラフラなのに…。番犬の根性?を思う。



16時過ぎには、ななみ 酸素室へ。
肩で息をしていたような様子が、がぜん楽になった模様。
健常であった頃と同じ、穏やかな呼吸になる。


カイヌシアニキ、落ち着いた ななみ の様子を見届けて…仕事の準備の為群馬へ…。
ほぼ入れ替えに、コギ父が来る。
(昨日、危篤を知らせた時には来る気はなかった様なのに、何故か…足が向いた模様。)
コギ父滞在中にも…だんだんと呼吸が変化してくる ななみ。
たった1時間そこそこの内に、呼吸が荒くなってくる…。

酸素室に居るのに、酸素室に入る前の呼吸になる。
辛そうな ななみ に配慮してコギ父、帰路につく。




酸素室、一番広いタイプで準備していたので、
酸素濃度薄く感じているのかも…と思い、
チューブを直接、ある程度の距離で、鼻先付近へ持っていく。
少しは楽なのか? はたまた…あまり変わり映えしないのか…。

ずっと、サークル前に貼りついているカイヌシ… この時、気づく。

サークルの上に、ビニールで覆っている酸素室。 ななみ に触れる事が出来ない。
指が入る程度で…頑張れ…と、なでてあげる事も出来ない…。

しばし、考える…。
入り口のドアを開けた状態で、再びビニールで覆う事にする。
ビニールの隙間から手は差し伸べられるので、触ってあげる事が出来る。


でも…。
「出たい。」と、強い視線で訴えてくる ななみ。
こういう時の目力は…昔から凄い。 しっかり我を通そうとする視線。
それでも…何度も出ようとする ななみ を制止する。
そんな状況で、1時間程…。 

酸素室に居ても苦しかったのか…
何か…求めるものが有ったのか…

…何度も、脱出を試みようとする ななみ。
その度に制止する。 出たら…余計に辛くなっちゃうのに。


はっ…としたタイミングで、ビニールをくぐり飛び出して来た。
流石のタイミングの良さ。我の強さに関心する。
とっさに、トイレかな? と思う。

きれい好きの ななみ。 どんな状況下でも、トイレへ向かっていた。
朝、皮下注射もしたし…水分もこまめに与えていたし。

飛び出して来た ななみ を抱きトイレへ。
トイレで支えようとしたカイヌシの腕を「違うよ!」とばかりに振り払い、
トイレ脇へ移動する ななみ。 でも、そのトイレ脇通路で、へにょり…と崩れこむ。

「ほら、苦しくなるんだから!」 あわてて抱え上げ、酸素室へ。
酸素室の布団へ寝かせようと、ななみ へ目をやる。
ぐたり…と首がたれる…


あぁ…なちょ、もう駄目だよ。


心で思った声か、叫んでいたか…解らず。 でも駆け寄ってくるカイヌシ母。

2回位、喘ぐような動き。口元へ、酸素のチューブを持っていく。
それでも… 

…もう還らない…。

心の中で、呼び戻そうか… 蘇生マッサージをしようか… とも思う。
でも…例え戻れても… 「 治してあげられない 」現実。 また、苦しむだけだ。



やっと楽になれたんだから。
やっと苦しみ、辛さから、解放されたんだから…って思う。



よく、本当に良く頑張ったよ、なちょ。





綺麗なお布団に、綺麗なシーツ。
ななみ 人(犬)一倍、綺麗好きだったから。
そっと、まだ温もりの残る亡骸を移動する。
まっ白いタオルを身体にかける。


本当に…最期まで、毅然とした貴公子だった ななみ。 
一番手がかからなくて、でも、一番大きな存在感で…。
一番カイヌシを解ってくれていた、ななみ。



教えられたこと、沢山あるよ。



本当はね、老いて…糞尿垂れ流して…呆けちゃっても。
最期まで一緒に居たかったよ。 面倒をみさせて欲しかったんだ。

でも、ななみ は、違う道を選んだよね。
きっと、そんな姿、見せたくないって思ったのかも。
だからこそ今も…、アニキを送り出して、コギ父を送り出したのだとも、思う。
「ななみ」 という個性の、最期のプライドだったのかもね。



腕の中で…逝ってくれた ななみ。
それだけでも、十分だよね…。




だから、これで良かったんだ…と、思ったのです。







命の意味を…思いながら…。

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きっと、今頃は…





元気な身体で、走っているのだと思う。




きっと、とびきり輝いているんだと思う   芝生フォトall : byロビーちゃんパパ様







だから…

そんな想い出を胸に…生きて行こうと思う。



コメント (4)    この記事についてブログを書く
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4 コメント

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ありがとう ななみくん (夢母)
2011-02-04 23:44:06
最期を語ってくださって
ありがとうございます

辛い記憶を思い出しながらの
ブログアップ・・・

心が引き裂かれる気持ちでしょうね


ななもりうぃるままさんに
見送られて・・・
と言うより

そんなお別れにしてくれた
ななみくん

ありがとう


ななもりうぃるままさん
眠れない夜は
どうぞ、ご連絡くださいね

返信する
どんな最期も。 (ななもりうぃるまま)
2011-02-05 20:39:59
夢母 様

やはり、ちゃんと記したいと思っていました。
健康な子達が側にいるのであるなら、
きっと、想像もしない部分なのかも。。。って思います。
でも、楽しいこと嬉しいことの後ろには…
やっぱり辛い事も、哀しいことも有るのですよね。
「葉っぱ」が表と裏で1枚なように…。

命と向き合う事って、そういう覚悟、必要だなぁって…。
そんな気持ちで書いてます
返信する
Unknown (ライガーとルルまま)
2011-02-11 02:43:37
真夜中なのに、大泣きしちゃいました。

ななみくん、あなたのそばに
居たかったんだね。

きっと、すぐ隣で笑ってますよ。
返信する
嬉しいです。 (ななもりうぃるまま)
2011-02-13 12:40:44
ライガーとルルまま 様

ななみ に、お気持ちを寄せて下さって…本当に嬉しいです。

最期って、どんな生き物も(大抵は)辛いものですよね…。
そんな苦しみを越えて、楽になれたのだから…。
寂しいけれど、もう、手放さなきゃいけないんだなぁって、あの時漠然と思いました。

沢山の思い出を胸に、踏ん張って行きます~っ(*^_^*)
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