今年の5月にこのブログで、私の大好きな絵本画家・太田大八さんのこと(http://blog.goo.ne.jp/nekotachiffonmarron/e/e7c69494899ecb272597d4d149d6043a)を書きましたが、偶然にもウチから徒歩で行ける距離にある湖畔の美術館で、先月末から彼の展覧会が始まりました。
しかも「太田大八とえほんの仲間たち展」ということで、太田さんの他にも長新太さんや五味太郎さん、堀内誠一さんに林明子さんをはじめ、全16名の絵本原画を見ることが出来るという、絵本好きの我々夫婦にはたまらない内容です。
この美術館、あまりにも近くにありすぎてこれまでなかなか足を運ぶ機会がなく、仲良しのショコラママさんからいただいた前回の催しの無料チケットも、とうとう期間内に有効に使うことが出来ませんでした。近くなので「いつでも行ける」という気持ちが、油断を招くパターンですね。また、お気に入りの湖畔のレストラン「ラ・プラージュ」のおばさんも、毎回、その時期の展覧会の無料チケットを下さっていたのですが、こちらもなかなか行けずじまいが続いていました…。しかし今回の展覧会の内容だけは何としてでも行きたかったので、先日ラ・プラージュでいただいた無料チケットを持って、本日家族揃って出かけてきました。
周りを池に囲まれた美術館はまるで別世界。息子たちもその独特の雰囲気を味わいながら、見慣れた絵本の原画を楽しんでいました。とにかく沢山のお馴染みの絵本の原画はすべて素敵でしたが、やはり私は大好きな「かさ」の原画を見ることが出来て大感激。「やまなしもぎ」の原画にいたっては絵本の数百倍素晴らしかったです。
私がフリーで仕事を始めた1991年は、まだまだ印刷業界もアナログだったため、当然のように私も絵の具やマーカーを使った手描きのイラストを制作していましたが、完全にデータに移行した90年代の半ば以降、私の元には「原画の残る作品」は一切なくなってしまいました。
今日の展覧会で「原画の素晴らしさ」を再認識すると同時に、データでイラストを制作することの「少し残念な部分」も感じました。もちろんデータで制作するスタイルの長所はそれ以上に多く存在するんですけどね。