遊戯(ゆげ)

世の中は、なるようになるわ。
あきらめないで、悠然と生きる事を楽しむ・・・・
それが遊戯(ゆげ)の心です。

志村ふくみの原点

2013-05-28 | Weblog
プロフェッショナル、仕事の流儀


人間国宝  志村ふくみ


命を色に変える。
これから咲こうと準備をしている桜の枝や幹から色を取り出す。
命を使わせていただくのだからと真剣に 慎重に作業を薦める。
桜の命をうつす桜染め、においたつような色にしたい。

日々精力的に染色に取り組む。
生涯を染色に捧げてきた。
大正13年に生まれ すぐに養子に出された。
16歳のとき実家をたずね機織り機を見つけた
母が染色家になりたかったという。
その後結婚したが夫の不貞が原因で離婚した。
二人のこどもを養父母に預けて、母のもとへ行き機織りの修業に。
この道を極めてみたいという覚悟が志村さんを突き動かした。
88歳になった今も導きの色を求めている。
今もひたむきに命の色を追いかけている。



       志村さんの発する言葉が美しくて、じっと
       耳を澄ましました。いつも違う色を求めている
       真剣さが、我々を引き込みます。
       草木染めは、毎日私たちが見ている草から色を出すのです。
       新しい草を見つけると 夢中で摘む姿が・・・。
       煮込んで、はじめの色はすべて廃棄します。
       何度も煮込んで出た色は 透明に近くなるそうです。
       知らないことばかり・・・。
       良い色を求めて、納得のいく色を求めて
       積み重ねる努力。
       自然から命をいただくのだからと、真摯な姿勢が印象的でした。



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志村ふくみ

2013-05-28 | Weblog



藍染

藍は日本の女性を一番美しく見せるというのは母の言葉。
25年前から取り組んでいるがまだ道なかばという

藍はかめのなかで発酵させなければ色を出せない。
黒光りするような花が咲いたら絹糸に色をうつす。

夕立のあとの空のような透明な蒼を出したい。
藍のはなの死にかけの頃「かめのぞき」という現象が。
それが絶好のタイミングだが
まだであったことはない。
何度も 何度も 試行錯誤。




     甕の中で藍の花が咲く。どんどん成長し
     役目を終えて やがて失速する。
     まるで 人間の一生のようです。
     もう花が無くなり息を引き取る間際に絹糸に色をうつす。
     甕覗きという 透明の青い空が 染め上るのか
     息を止める一瞬でした。

     まさに人間国宝。
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