22日に 映画「柘榴坂の仇討」を観てきました。
静かな、見ごたえのある映画でした。
「桜田門外の変」が歴史上の出来事から、急速に身近な事件に
感じられました。井伊直弼が、なぜ 水戸藩士に襲われることに
なったのかというよりも、井伊直弼という敬愛する主君を守りきれなかった
護衛の役目の武士が、仇討を命ぜられて13年間も犯人を捜し続ける。
そのうち、時代が大きく変わっていく・・・・というもの。
夫を、支える奥方の献身的な姿や、武士を必要としなくなった
明治という時代における、武士の心、武士の矜持というものが
静かに描かれていました。
中井貴一、阿部寛の苦悩や 武士としてのたたずまいは見事でした。
広末涼子も良かった。
中村吉衛門の井伊直弼もとてもよかった。
政治家としての、情け容赦のない厳しい井伊直弼の覚悟を決めた
潔さや、風流人としてのたたずまいが 短い時間に描写されていたのは
さすがです。
★★帰宅後、インターネットで、『その時、時代が変わった』の『井伊直弼』を見ました。
この桜田門外の変で 井伊直弼の暗殺後、政局は大いに揺れて
暗殺が横行したと言う史実が、「るろうに剣心」の時代なのだと
妙に納得しました。