モミィはTVのクイズ番組が大好きで、録画しておいたのを食事時やおやつの時などに見ています。見ているクイズ番組は、だいたい、
東大王
ネプリーグ
Qさま
の3つのうちのどれかです。
漢字の読み方、書き方や、四字熟語、慣用句などの国語系統や、歴史や地理などの社会科系統をはじめ、勉強と関係あるものも多く出るので、ほかの番組よりはいいかなと思っています。しかしまぁ、次から次へと問題を考える人たちも大変ですよねぇ。いつもそう思いながらモミィと一緒に見ています。
さて、先日のこと。
クイズ番組を見ながら、モミィはカフェ・ラテを飲んでいました。最近はよくそういうものをコンビニで買ってきて飲んでいるのですが、それを見た僕はふとあることを思いつき、番組がCMに入った時、モミィに、
「僕がひとつクイズを出してあげるわ」と言った。
するとモミィは興味深い顔をして、
「え、どんなクイズ?」と身を乗り出す。
「ではでは、問題です」
と、僕はテーブルに置いてあるカフェ・ラテに目をやりながら、
「カフェ・ラテが大好きだった戦国武将がいました。さてその戦国武将とは、誰でしょう?」
と、クイズ番組の出題者の口調をまねて言いました。
「え? カフェ・ラテって戦国時代にはなかったやろ?」とモミィ。
「いや。戦国時代にはすでに南蛮渡来のいろんなものがあったんやで」
と僕がテキトーなことを言うと、モミィはへぇ…そうか、という顔で、
「そうなん? う~ん、戦国武将かぁ……え~っと、織田信長!」
「ブー。違います」
「そしたらねぇ…… 豊臣秀吉!」
「ブー。違います」
「そしたら、う~ん、徳川家康!」
「残念でした。それも違います」
「あ~ん、わからへん。じゃぁ武田信玄?」
「いいえ全部不正解です。では正解を発表します。ジャジャジャーン」
「………」
「正解は!」と僕。
「だれ?」とモミィがさらに身を乗り出す。
「はい。正解は…」
「うん、正解は?」
「伊達政宗でした~」
「……? へぇ? なんで伊達政宗やのん?」
「カフェ・ラテやろ。…ラテ。だからラテで……ラテ政宗!」
パンパカパァ~~~ン。
「あほくさ…」というシラケた顔が、目の前にありました。
「おもしろかった?」と僕が聞いても肩をすぼめる仕草だけ。うちの奥さんは横でクスクス笑っていましたけど、モミィは「なに、それ?」という顏をしながら、黙り込んだまま、再びテレビのほうに目を向けたのでした。
う~む。全然ウケなかったか……。ラテ政宗。